2009年11月28日土曜日

フルデジタルチャンネルデバイダー

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試作を重ねて来たプライベート用JazzMachineが完成型として少し形が出来て来ました。


音の目標は学生時代に夜な夜な通っていた六本木ピットイン(ジャズのライブハウス)の


最前列テーブルに陣取って水割りを飲んでいる気分です。


ドラムスが腹に響かなきゃ駄目、ピアノのハンマーの音が頭にこつこつ当たらなきゃ駄目、


アルトが吹き付けなければ駄目、クライマックスでもベースの響きががっちり聞こえなきゃ駄目。




それを38cm2発/MId-Lo30cmを持てない程の極厚平面バッフル+フロントホーンで


Midを2インチコンプレッションドライバー+オリジナルウッドホーンで


Hiをホーン形で


サブウーファーを46cm2発で


スピーカーのシステムはこんな具合ですが未だ平面バッフルしか出来ていません(汗!)


Jazz専用ですが上手く行けばシンフォニーも聴けるかも(結構期待している)


スケールが無いのを有る様に豊かに想像している実はチープな聴き方から卒業したい。




そんなシステムをまとめるのは大事です。L/C作ったデバイディングネットワークで作ったら


いつ完成するか分かった物では有りません。コストもべらぼうに必要です。


それでこのJazzMachineはデジタル機器で駆動して見ようと考えました。


1970~1990年代のユニットを最新のデジタル機器で駆動するのも面白そうです。


最終的にはアナログ信号はアンプの出力だけと言う形になるかも知れません。




いわゆるマルチアンプ方式で構成するわけですが、チャンネルデバイダー(以下チャンデバ)には


オーディオ専用では無くスタジオ機器を使います。なにしろ安いのです。


最初はアナログ式チャンデバ、次ぎにデジタルチャンデバ、これだけでも昔に比べたら途方も無い程に


便利で自由に設定が出来ます。駆動するアンプもピュアオーディオでは無くてシアター用の


AVアンプを使います。今時は10万円以下で100Wのアンプが1台に7chも入っているのです。


取り敢えずは音質の悪いのは置いておきます。


ごく最近までこの構成で聞いていました。迫力だけは結構あります。




そこに掲題のフルデジタルチャンネルデバイダーが登場する訳です。


一部のマニアやショップでは使っていたようですが知名度は有りませんでした。


そこに海外製のDEQXという物が入って来てマルチアンプシステムのオーナーさんにショックを与えました。


従来のチャンデバの機能は当然持ちながらスロープカーブがなんと300dB!!とか


ユニット間の時間軸や群遅延時間を補正して、更にはリスニングルーム内の定在波等を測定補正して


理想的な環境を得る事が出来るという夢の様な機材が登場しました。




ウッドウイルの大事なお客様も使っています、そのシステムも聞いてきました。


L/Cネットワークで聞いている方はオーディオ人生を考え直した方が良いですよ。


従来のアナログチャンデバ使っている方も同じくらい考え直した方が良いですよ。


ウッドウイルも当然考え直さないといけません。




DEQXは良いが高い、使い勝手がいまいちと考える技術者の方が居られます。


偶然にもウッドウイルのお客様です。その方が開発したフルデジタルチャンネルデバイダー(SSC)を


JazzMachineに採用してシステムを組んでみました。


ホームページのJazzMachineの項を見ていただければ幸いです。


http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/JazzMachine-complete.html




JazzMachineは未完成ですので未だ限定的な事しか言えません。


例えば映画のベンハーに出てくる戦車の競争シーン。


人が乗る小さな馬車見たいな荷台に馬を何頭もつないで高速でトラックを回って競うのですが、


何れも優秀な馬ばかりで調教がないと暴れてコーナーを早く回れません。


SSCが無い時には調教前の馬達、元気で興奮していなないていますが統率が取れずにいます。


SSCをつなげば整然とスタートダッシュして高速でコーナーを回り安定してレースを終了する。


そんなイメージでしょうか。大きなシステムですが音像は小さくなりました。









2009年11月15日日曜日

五嶋みどりリサイタル

スピーカーをチューニングする時の音色の中でバイオリンの音は五嶋みどりさんを参考にしています。
彼女のCDは全て収蔵して、日本公演の時には聞きに行って音色を耳に焼き付けています。
そんな五嶋みどりさんが昨晩、地元松本市でリサイタルを行いましたので聞きに行ってきました。


年の殆どを海外公演で費やし、 日本には恒例の年末年始以外は来れる年とそうでない年とがあり、
世界のみどりを聞くのは実は大変な事なのですから幸運でした。

NGO活動もしていて、その活動資金のプライベートなコンサートでは
間近で聞けるという夢の様な経験もしました。

彼女の演奏を聴いた人がよく言う言葉で、度肝を抜かれた、腰が抜けた、 圧倒されて言葉も無い!。
ちょっと何の事やらさっぱり分かりませんね。
私流にもうちょっと説明するとバレエで例えればプリマバレリーナの様に美しく華麗に舞うかと思えば、主役男性の様な圧倒的な力強さやアスリート的な運動能力も表現。シリアスな場面ではまるで真剣で斬り合いでもしているかの様な緊張感と体の動き。

曲や音色が綺麗で感動するという次元を超えてしまって、 曲の世界や物語が聞いていて見えて来るし想像できてしまう。 音楽ってこんな世界を感じる事が出来るのだと気づかせてくれるんだ と思わせるのです。

やっぱり訳の分からない説明になりましたが、聞く毎に強烈な感動やインパクトを
受け取っている事だけでも解っていただければ嬉しいです。
コンサートで良くある咳払いなどの観客雑音はみどりさんの場合、
殆ど途中から無くなります。引き込まれてしまうからだと思います。



2009年11月9日月曜日

Markaudio社ユニット搭載の2Wayスピーカー発表

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久々の標準品の発表です。


ユニットの外観はジョーダンに似ています。それもその筈でそこでのユニット開発エンジニアが独立した


会社のユニットです。このシステムに採用したのは約13cm口径のウーファーと7cm口径のツイーターです。


どちらもフルレンジとして使える帯域幅の広いユニットです。


特徴である金属振動板と敢えてダイキャスト等の金属フレームを使わずに特殊樹脂製のフレームなど


細部に拘った職人肌の強いエンジニアが作り上げたスピーカーユニットです。


拘りでは当方も負けてはいません、個性的では有りますが素晴らしい再現性を持つこのユニットを


どの様にシステムにまとめるか、ウッドウイルのスピーカーシステムの能力を高く買っていただいているので


ユニットは供給していただきましたが、エンクロージャー製作からネットワーク設計、総合チューニングに


約1年間を費やして完成させたシステムです。


ウイング等の無垢材によるラウンドエンクロージャーを搭載したシステムには流石に及びませんが、


そこまでのコストをかけずに比較的手頃な価格帯で他を圧する音楽再生を実現できたスピーカーシステムと


思っています。


このシステムはMarkaudio社にてユニットのデモとして使われる予定です。


是非ウッドウイルの試聴室にて聞いてみて下さい。



ミッシャマイスキーリサイタル

11/3の東京オペラシティーホールでミッシャマイスキー(チェロ)と伴奏の娘さんのリサイタルを見てきました。


今度で3度目の彼のコンサート。


プログラムは全般にスペイン民謡組曲/ドビュッシーチェロソナタの長めの曲が続き、


休憩後には有名名曲を何曲もメドレー調で演奏する、普通なら前半/後半が


逆のパターンで構成しそうな編成です。


その為か、演奏終了後の拍手も今一つ元気が無い。


それでも氏は日本好きでサービス精神旺盛ですので何と4曲もアンコールをしてくれました。


アンコール途中の方が余程拍手が大きかったのは何故?


スペイン民謡組曲は他のプレーヤーで聞いた事が有りましたが曲表現の深さはまるで違いました。


今回の曲の中には今まで見た事も聞いた事も無い演奏技法をするものがありました。


白髪の天使の様な優しさと優雅さの顔を見せると思いきや、


悪鬼がチェロに取り憑いたのでは!と思うような壮絶な演奏も有りました。


弓が弦に触れるか触れない様な微妙な奏法でもホール内に音が満ちるのは圧巻です。


いつもの事ながらその音色を心に刻もうと必死になりますが、


只聞こえている音にも実は何重にも重なったハーモニーが有る訳で、


その1枚、1枚を剥がしながら別個に聞き取れればと願い挑戦し続けています。


マイスキーはその重なった枚数が大変多い様に思います。


娘さんのリリィ.マイスキーも父との息がぴったり。


何しろ父があの容貌ですからかなりエキゾチックで20代前半でも30、40代の雰囲気を持っています。


又聞く機会もきっと有る事でしょう。


マイスキーはやはり長い曲をじっくり聴きたいと思った今回のリサイタルでした。









2009年11月8日日曜日

歯科医院の音響装置

東京は銀座のど真ん中にある歯科医院のスピーカーを製作設置しました。


旧場所は学生時代に何度も通ったビアガーデンの有るビルでした。


取り壊しになるので移転する事に。


クラッシック好きのドクターの希望で良質の音楽再生をする装置を新医院には設置したいとの事。


天井に埋め込んだエンクロージャーに天井室内側から取り付けた2個のスピーカーでステレオ再生を!


ユニットに(+/-)60度の指向性能が求められます。


設置工事を伴う仕事もユニットを改造する仕事も初めて。


ウッドウイルで活動している原点はお客さんに喜んで貰うことです。


設計製作/試聴/実測と試行錯誤して何とか完成させました。


治療室の何処で聞いても綺麗な弦の響き、ピアノのほとばしるアタック音、


ソプラノの透き通る優しく美しい声が聞こえます。


この種の建物(商店/飲食店/その他)でこんな優れた音を聞いた事はありません。


ここに通う患者さんは幸せです。


HPに詳しく、医院の場所も掲載しています。



2009年9月5日土曜日

鉱石ラジオと松茸

8月の後半に親しい近所の方が息子さんを連れて家に来ました。



夏休みの自主研究で鉱石ラジオを製作したのだが鳴らないので見てくれと。



お父さんの方が入れ込んでおり、部品はクリスタルイヤホン以外は



センタータップ付き(選局用)の手巻きコイルにゲルマニウムダイオードを使わずに黄鉄鉱を



探し出して来て使った手作り色の強いかなり原始的な物です。



息子さんは想像以上に手こずっているので既に惹き気味(笑い)。



コイルが一部ショートし、黄鉄鉱のダイオード機能が不備で必要なパーツを教えて



再挑戦してはとアドバイスしました。



私は小学2,3年生の学研の科学の付録で鉱石ラジオを作り感動しました。



どうして部品3個で放送が聞こえるのか不思議で不思議で。



その体験が私の一生を決めた事は間違い有りません。





今朝早くそのお父さんが家に来て、今年初物の松茸を採ってきたからと



形の良い松茸を2本も頂戴して、たった今ですが松茸ご飯と松茸の吸い物を



いただきました。家中に香しき松茸の香りが漂っています。



皆さん、出来る事はやっておくものですね。



あー美味しかった。









2009年9月4日金曜日

トンボが今年も来ました

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昨年は何故か”オニヤンマ”とスカイラインGTRに乗った友が殆ど同時にやって来ましたが、



今年は名前の知らない緑の綺麗なトンボ君が秋の気配と同時にやって来ました。



掴まっているのはウッドターニング(木工旋盤)用の刃物の柄(因みにイチローが使っているバットと同じ素材)です。



しばらく休んでいていつの間にかいなくなりました。



ギンヤンマ君も来たのですがあっと言う間に通り過ぎてしまい撮影できませんでした。



誰かこの緑トンボ君の名を知りませんか?