2015年5月28日木曜日
Jazz Machine に超弩級SONYスタジオ用プロユニットを接続して見たら
Jazz Machineの前にSONYのコンプレッションドライバーを置きました。
Jazz MachineのJBL2450コンプレッションドライバーとJBL2405ツイーター
SONY SUP-T11+ホーン 2450より二回りは大きくて重い!
SONY SUP-L11 38cmウーファー 重い!!
今回はウーファーは鳴らしていません。
エンクロージャー完成まで我慢。
お客様よりお預かりしているSONY SUP-T11+ホーンを
許可を得てJazz Machineで鳴らしてみる事にしました。
Jazz MachineはJBL2450コンプレッションドライバーなど
JBLのプロ用(主にPA用途)の最高峰のユニットを搭載したシステム。
SONY SUP-T11+SUP-L11はスタジオモニター用の最高峰を目指して
製作されたユニットです。
残念ながら製造中止となり、一部のマニアからは入手困難な垂涎の的となっています。
同じ様なユニットではTADが有りますが、性能では遙かに凌ぐらしいのですが、
贅沢な作りでコストが嵩み、ビジネス的に継続が難しくて...と聞いた事があります。
そのSONYのユニットを限られた時間ではあっても聞ける事、
そのエンクロージャーを製作させていただける事、
ありがたい事です、感謝せねば。
それから「MGES」も搭載させていただきます。
聞いた感想は?
初めから言い訳をと考える有様です。
Jazz Machineは憧れだったJBLのプロ用ユニットを使って
平面バッフルで、マルチアンプ方式で駆動する。
中低域から高域までをJBL2450コンプレッションドライバーに任せる。
実際には500Hz~10KHz迄を任せています。
その2450に負けない様な中低域を30cmで200Hz~500Hz。
200Hz以下を38cmダブルで。
最低域は46cmバスレフのサブウーファー2台で50Hzから下を受け持たせます。
最高域は2405で10KHz~上を任せます。
以上の5Wayを合計1.5KWのパワーアンプで駆動しています。
2450用のウッドホーンは設計出来ていますが未着手。
HPの新メニュー「新しい作品」に詳細有ります。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/New-Product-Main.html
同じく中低域のフロントホーンも未着手。
こんな未完成な状態での SONY SUP-T11+ホーンの登場。
癖が無いです。
優しいです。
奥行きがあります。
自然な音です。
細部を表現するも刺々しさは皆無です。
全ジャンルの音を平然と鳴らします。
中低域の平面バッフルのチューニングの荒さをさらけ出してくれます(涙!)。
可聴帯域の500Hz~10KHzと言うポジションの重要性を再認識させてくれます。
唯一、JBL2450コンプレッションドライバーが勝るのは
荒々しいアタック 音と広がりでしょうか!
開店当時から夜な夜な通った六本木ピットイン。
最前列のテーブル席で聞いた音の再現。
それが 「Jazz Machine」 なのでした。
2015年5月12日火曜日
BH + FH エンクロージャーの受注を始めます
もう10年近くになりますか、BH+FHのシステムを製作しました。
BH:バックロードホーン
FH:フロントロードホーン
ウッドウイル開設以来、BHのご依頼やお問い合わせはかなりの数にのぼりました。
私自身は平面バッフル方式と同じくらいBHを愛好していましたが、
多様な音楽を聞く、経験を増すなどしてBHの長所も短所も見えて来ました。
そんな事からBHの製作は控えていました。
それに師と仰ぐN先生とは同じ物は作らないとの決意も有りました。
そんな中での有るお客様から、BHの良さを活かしつつ、欠点を補う良い方法は無いものか??
との提案をいただき、考えて実現させたのがBH+FHというシステムでした。
設計も試作も難航、何とか作り上げました。
その試作?号機(大きくて試聴室が満杯)を先日、オークションに出品しました。
落札はウッドウイルファンの方が落として下さいましたが、
驚くのはその数、アクセス数4500/ウオッチ数150と言う結果でした。
15年のオークション歴で過去最高値(カシオGショック初代機でアクセス3000!)を
軽く超えてしまいました。
外観もかなりインパクト有りますね。
これは試作機です、念のため。
流石にこのままの姿ではデザインのセンスを疑われます。
それでFH部分を本体に埋め込んだのが次の図面です。
これはFOSTEXのFE138ES-R用に設計した物です。
これをベースに10cm~16cm口径のユニットに対応するエンクロージャーの
受注を始めようと思います。
FHを採用するのは??
BHはユニット背面側から出る主に低域成分を音道によりホーン負荷を加え、
室内空間とホーン開口部との音響インピーダンスを揃えて音変換効率良く出すシステム。
その効果で中低域が力強く抜けが良く出て来ます。
それでは中高域は??
ダイレクトラジエーション(ユニット振動板の直接音)によって出されます。
ホーンロードの音と直接音が同居します。
中高域のホーン型で低域は直接音という逆のケースもありますが、
中低域のエネルギー量はあまりに多いのでその差が際立ちます。
BH+FHは全体域にホーンロードを加えて音質、音色の統一性を確保する。
冒頭のお客様の提案の通りにBHの良さにFHが貢献する訳です。
私がオーディオを始めた頃から既にBHファンは多くいらっしゃいました。
今回のオークションの結果で改めてその人気ぶりを再確認させていただきました。
HPの新しいメニュー「新しい作品」に近々具体的な事を掲載させていただきます。
BH:バックロードホーン
FH:フロントロードホーン
ウッドウイル開設以来、BHのご依頼やお問い合わせはかなりの数にのぼりました。
私自身は平面バッフル方式と同じくらいBHを愛好していましたが、
多様な音楽を聞く、経験を増すなどしてBHの長所も短所も見えて来ました。
そんな事からBHの製作は控えていました。
それに師と仰ぐN先生とは同じ物は作らないとの決意も有りました。
そんな中での有るお客様から、BHの良さを活かしつつ、欠点を補う良い方法は無いものか??
との提案をいただき、考えて実現させたのがBH+FHというシステムでした。
設計も試作も難航、何とか作り上げました。
その試作?号機(大きくて試聴室が満杯)を先日、オークションに出品しました。
落札はウッドウイルファンの方が落として下さいましたが、
驚くのはその数、アクセス数4500/ウオッチ数150と言う結果でした。
15年のオークション歴で過去最高値(カシオGショック初代機でアクセス3000!)を
軽く超えてしまいました。
外観もかなりインパクト有りますね。
これは試作機です、念のため。
流石にこのままの姿ではデザインのセンスを疑われます。
それでFH部分を本体に埋め込んだのが次の図面です。
これはFOSTEXのFE138ES-R用に設計した物です。
これをベースに10cm~16cm口径のユニットに対応するエンクロージャーの
受注を始めようと思います。
FHを採用するのは??
BHはユニット背面側から出る主に低域成分を音道によりホーン負荷を加え、
室内空間とホーン開口部との音響インピーダンスを揃えて音変換効率良く出すシステム。
その効果で中低域が力強く抜けが良く出て来ます。
それでは中高域は??
ダイレクトラジエーション(ユニット振動板の直接音)によって出されます。
ホーンロードの音と直接音が同居します。
中高域のホーン型で低域は直接音という逆のケースもありますが、
中低域のエネルギー量はあまりに多いのでその差が際立ちます。
BH+FHは全体域にホーンロードを加えて音質、音色の統一性を確保する。
冒頭のお客様の提案の通りにBHの良さにFHが貢献する訳です。
私がオーディオを始めた頃から既にBHファンは多くいらっしゃいました。
今回のオークションの結果で改めてその人気ぶりを再確認させていただきました。
HPの新しいメニュー「新しい作品」に近々具体的な事を掲載させていただきます。
ダブルアーム用ターンテーブル
使っていたダブルアーム用のターンテーブルをオークションに出しています。
試聴室に来られる方はダブルアームについて馴染みが無かった方が多かったので
少しだけ触れてみたいと思います。
この画像はターンテーブル用のケースでアームが右側と奥側に取り外し式の
アームボードに取り付ける物です。
http://audio-heritage.jp/VICTOR/etc/cl-p2d.html
いたずらしたのでアームボードの穴が多くなり、
使い勝手が悪いので新規に製作、取り付けて出品しています。
通常のPHONO入力端子のプリアンプ/プリメインアンプは端子が1個なので
ダブルだと切り替える毎に抜き差しして切り替える??
面倒だな....
ダブルアームを使う人とは?
.カートリッジの質量に合わせて軽量型、重量型のアームを備える。
.カートリッジを複数使い分けて曲により、気分により使い分ける、
その都度カートリッジの取り外しは面倒だから。
.レコードの演奏中に切り替えてカートリッジの音の差を聞き分ける。
.同じカートリッジを同時に使って特にMC型などでは負荷抵抗を替えて聞き分ける。
. 〃 再生カーブ(周波数特性)をRIAA型、マランツ型...で
.シングルアーム型でターンテーブルを複数台という手も有ります。
こんなマニアックになりますと普通のプリアンプでは手に負えないので、
少し工夫が要ります。
ラフな手書きで恐縮ですが、図の様にPHONO端子が2個、
実は3個のトリプルアームも珍しく有りません。
その次にMCカートリッジの負荷抵抗をベストな値に変化させる。
PHONOアンプのゲイン(増幅度)を可変にするのでMM型もMC型も使える。
そしてレコードの録音時の特性を逆カーブして元の特性に戻す再生カーブを選ぶ。
主な物で10種類ぐらいは有りましょうか?RIAAカーブは一番有名です。
この回路をL/R分を一組、二組、三組をプリアンプに組み込みますと、
かなり面白い体験が出来ると言う次第です。
最近のアナログレコードブームでは、ここまで拘る方が出てくるか??
オーディオの装置全体を何度も何度も構築しては成功失敗を繰り返して成長し、自立。
CDプレーヤーでは機械を丸ごと替える、D/Aコンバーターを替えるだけなど、
(いやいや中にはクロックを替えて、出川式電源を入れてなどなど言われる方も)
いかにも単純そうですが、以前はダブルアームを備えて細部に神は宿るのごとく、
色々楽しんだ(未だ現在進行形)、そんな方は珍しくは有りませんでした。
本業とは違う楽しみを書いてみました。
アームボード単体でも出品しています。
肝心のターンテーブルも出品用意が出来ました。
VICTORのTT-81、局用ターンテーブルの民生化した高品質で、お気に入りです。
オークションですので早い者勝ちです。
是非ダブルアームを楽しまれては。
そうそう、上記のマニアックなPHONOアンプを用意するお手伝いも出来ます。
試聴室に来られる方はダブルアームについて馴染みが無かった方が多かったので
少しだけ触れてみたいと思います。
この画像はターンテーブル用のケースでアームが右側と奥側に取り外し式の
アームボードに取り付ける物です。
http://audio-heritage.jp/VICTOR/etc/cl-p2d.html
いたずらしたのでアームボードの穴が多くなり、
使い勝手が悪いので新規に製作、取り付けて出品しています。
通常のPHONO入力端子のプリアンプ/プリメインアンプは端子が1個なので
ダブルだと切り替える毎に抜き差しして切り替える??
面倒だな....
ダブルアームを使う人とは?
.カートリッジの質量に合わせて軽量型、重量型のアームを備える。
.カートリッジを複数使い分けて曲により、気分により使い分ける、
その都度カートリッジの取り外しは面倒だから。
.レコードの演奏中に切り替えてカートリッジの音の差を聞き分ける。
.同じカートリッジを同時に使って特にMC型などでは負荷抵抗を替えて聞き分ける。
. 〃 再生カーブ(周波数特性)をRIAA型、マランツ型...で
.シングルアーム型でターンテーブルを複数台という手も有ります。
こんなマニアックになりますと普通のプリアンプでは手に負えないので、
少し工夫が要ります。
ラフな手書きで恐縮ですが、図の様にPHONO端子が2個、
実は3個のトリプルアームも珍しく有りません。
その次にMCカートリッジの負荷抵抗をベストな値に変化させる。
PHONOアンプのゲイン(増幅度)を可変にするのでMM型もMC型も使える。
そしてレコードの録音時の特性を逆カーブして元の特性に戻す再生カーブを選ぶ。
主な物で10種類ぐらいは有りましょうか?RIAAカーブは一番有名です。
この回路をL/R分を一組、二組、三組をプリアンプに組み込みますと、
かなり面白い体験が出来ると言う次第です。
最近のアナログレコードブームでは、ここまで拘る方が出てくるか??
オーディオの装置全体を何度も何度も構築しては成功失敗を繰り返して成長し、自立。
CDプレーヤーでは機械を丸ごと替える、D/Aコンバーターを替えるだけなど、
(いやいや中にはクロックを替えて、出川式電源を入れてなどなど言われる方も)
いかにも単純そうですが、以前はダブルアームを備えて細部に神は宿るのごとく、
色々楽しんだ(未だ現在進行形)、そんな方は珍しくは有りませんでした。
本業とは違う楽しみを書いてみました。
アームボード単体でも出品しています。
肝心のターンテーブルも出品用意が出来ました。
VICTORのTT-81、局用ターンテーブルの民生化した高品質で、お気に入りです。
オークションですので早い者勝ちです。
是非ダブルアームを楽しまれては。
そうそう、上記のマニアックなPHONOアンプを用意するお手伝いも出来ます。
2015年5月8日金曜日
新ハイエンドスピーカーとこれから生まれるウッドウイルの新しい作品達
http://diasoul.co.jp/jp/
最近、目に止まったハイエンドスピーカー(上記画像)が有ります。
このブログにシリーズで書いている「これから生まれるウッドウイルの新しい作品達」の
中で考えている事など共通する点が有りましたので紹介したいと思います。
ウッドウイルではユニットの支給を受けたり世界中の市販品の中からベストな物を
選択利用したりするので、ユニットについての考察は控えておきます。
最初に受ける印象はやはり低/中/高と分離されたエンクロージャー構造です。
.各ユニットの動作領域を確保する。
.他のユニットに影響を与えない。
.他のユニットの影響を受けない。
まとめるとこんな事でしょうか?これら実現の為の理論、手法などがHPで説明されています。
音を出す為には振動板を振動させなければならない。
しかし、不必要な各種の機械振動も同時に生じるので、
このクラス(一式1千万円!)では全く無視出来ないので本格的に取り組んでいます。
色々と難しい表現で説明されているようですが読者の皆さんは、
独特なデザイン、構造の必然性を理解出来ましたでしょうか?。
このクラスの製品に比して書くのもおこがましいですが、
本年2月9日、その4に簡潔に書いた「不要振動を極限まで抑え込んだエンクロージャー」
が上記対策と同様な物です。
不要振動を押さえると言うより発生しなくする構造を「MGES」で実現します。
上記画像の詳細な構造は知る術も有りませんが、
「極限まで抑え込んだ」の意味はMGESで振動制御された各ユニットは機械的アースされ、
エンクロージャー構造の天地の中心を貫く心柱状の物に連結されます。
各ユニットは仮想アースから支えられた独立構造体です。
この時点で各ユニットの振動板位置を揃えての位相合わせも容易です。
中高域部は定在波や回析の影響を受けない事に留意すれば良くなります。
低域も同様に留意した上で、さてエンクロージャーはどの様にすれば??
この時点でエンクロージャーは解放されています。
重いユニットを支えなくて良いのです。
MGESで振動が激減しているので、不要振動対策も不要なのですから。
残されたのは2種類の選択です。
.更にガチガチに強固なエンクロージャーとしてユニット以外からの音漏れを防ぐ、
所謂モニター的な音の最高の形を追求です。
.解放されたので、良質の材を使って響かせてもっと解放させましょう。
官能的な響きを生み出します。楽器その物は官能的に鳴っているのです。
以上の選択が、「不要振動を極限まで抑え込んだエンクロージャー」を実現出来れば
可能となります。過去全てのノウハウの結集により実現出来ます。
次にインパクトを受けるのは、
このスピーカーは初めからチャンネルデバイダーとパワーアンプを搭載した
マルチアンプ方式と言う事です。
ウッドウイルのお客様はどちらかというとオーディオマニアと言うよりも、
音楽マニア(音楽愛好家)の方が多いのですが、
それでも数百万円のシステムを構築されている方の中には
ご自身でマルチアンプ方式で聞かれている方が多いのです。
音質や音楽性を追求するとたどり着く方式と言えましょうか。
そんな意味からもこのシステムは大変自然な方向を向いていると好感を覚えます。
このブログの本年3月29日「これから生まれるウッドウイルの新しい作品達 その-3」に
少し詳しく書いています。
下記のHPにも書いています。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/New-Product-Main.html
パワーアンプとスピーカーユニットの間には音質を悪化させる様な物を介在させない 。
どんなに優秀な従来のクロスオーバーネットワークでも無いのがベストです。
モニタースピーカーのアクティブ方式などの様にセッティング不可のタイプから、
チャンデバ操作を可能としたタイプ。
搭載パワーアンプも任意で選択できる構造など。
更には室内音響補正をも可能とするなど機能は広がります。
お好きな再生音を得る為のエンドユーザーの選択肢は格段に広がります。
長くなりましたが、そんな考え方や機能を盛り込んだ上記のシステム、
同タイプの製品が今後は増えるのでは?
新規製作でのウッドウイルの最高峰のエンクロージャーはこんなスタイルになります。
マルチアンプ方式は直ぐにでも搭載開始します。
上記の1千万円は別にしても、 クロスオーバーネットワークの制作費と
大きく変わらないクラスから上級クラスまで選択肢は無限です。
ウッドウイルの作品をお持ちの方で、マルチアンプ方式を希望の方がいましたなら、
スピーカーの改造は無償で行います。
今は出ていない隠れた素材(ユニット)の味を引き出されては如何でしょうか!
最近、目に止まったハイエンドスピーカー(上記画像)が有ります。
このブログにシリーズで書いている「これから生まれるウッドウイルの新しい作品達」の
中で考えている事など共通する点が有りましたので紹介したいと思います。
ウッドウイルではユニットの支給を受けたり世界中の市販品の中からベストな物を
選択利用したりするので、ユニットについての考察は控えておきます。
最初に受ける印象はやはり低/中/高と分離されたエンクロージャー構造です。
.各ユニットの動作領域を確保する。
.他のユニットに影響を与えない。
.他のユニットの影響を受けない。
まとめるとこんな事でしょうか?これら実現の為の理論、手法などがHPで説明されています。
音を出す為には振動板を振動させなければならない。
しかし、不必要な各種の機械振動も同時に生じるので、
このクラス(一式1千万円!)では全く無視出来ないので本格的に取り組んでいます。
色々と難しい表現で説明されているようですが読者の皆さんは、
独特なデザイン、構造の必然性を理解出来ましたでしょうか?。
このクラスの製品に比して書くのもおこがましいですが、
本年2月9日、その4に簡潔に書いた「不要振動を極限まで抑え込んだエンクロージャー」
が上記対策と同様な物です。
不要振動を押さえると言うより発生しなくする構造を「MGES」で実現します。
上記画像の詳細な構造は知る術も有りませんが、
「極限まで抑え込んだ」の意味はMGESで振動制御された各ユニットは機械的アースされ、
エンクロージャー構造の天地の中心を貫く心柱状の物に連結されます。
各ユニットは仮想アースから支えられた独立構造体です。
この時点で各ユニットの振動板位置を揃えての位相合わせも容易です。
中高域部は定在波や回析の影響を受けない事に留意すれば良くなります。
低域も同様に留意した上で、さてエンクロージャーはどの様にすれば??
この時点でエンクロージャーは解放されています。
重いユニットを支えなくて良いのです。
MGESで振動が激減しているので、不要振動対策も不要なのですから。
残されたのは2種類の選択です。
.更にガチガチに強固なエンクロージャーとしてユニット以外からの音漏れを防ぐ、
所謂モニター的な音の最高の形を追求です。
.解放されたので、良質の材を使って響かせてもっと解放させましょう。
官能的な響きを生み出します。楽器その物は官能的に鳴っているのです。
以上の選択が、「不要振動を極限まで抑え込んだエンクロージャー」を実現出来れば
可能となります。過去全てのノウハウの結集により実現出来ます。
次にインパクトを受けるのは、
このスピーカーは初めからチャンネルデバイダーとパワーアンプを搭載した
マルチアンプ方式と言う事です。
ウッドウイルのお客様はどちらかというとオーディオマニアと言うよりも、
音楽マニア(音楽愛好家)の方が多いのですが、
それでも数百万円のシステムを構築されている方の中には
ご自身でマルチアンプ方式で聞かれている方が多いのです。
音質や音楽性を追求するとたどり着く方式と言えましょうか。
そんな意味からもこのシステムは大変自然な方向を向いていると好感を覚えます。
このブログの本年3月29日「これから生まれるウッドウイルの新しい作品達 その-3」に
少し詳しく書いています。
下記のHPにも書いています。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/New-Product-Main.html
パワーアンプとスピーカーユニットの間には音質を悪化させる様な物を介在させない 。
どんなに優秀な従来のクロスオーバーネットワークでも無いのがベストです。
モニタースピーカーのアクティブ方式などの様にセッティング不可のタイプから、
チャンデバ操作を可能としたタイプ。
搭載パワーアンプも任意で選択できる構造など。
更には室内音響補正をも可能とするなど機能は広がります。
お好きな再生音を得る為のエンドユーザーの選択肢は格段に広がります。
長くなりましたが、そんな考え方や機能を盛り込んだ上記のシステム、
同タイプの製品が今後は増えるのでは?
新規製作でのウッドウイルの最高峰のエンクロージャーはこんなスタイルになります。
マルチアンプ方式は直ぐにでも搭載開始します。
上記の1千万円は別にしても、 クロスオーバーネットワークの制作費と
大きく変わらないクラスから上級クラスまで選択肢は無限です。
ウッドウイルの作品をお持ちの方で、マルチアンプ方式を希望の方がいましたなら、
スピーカーの改造は無償で行います。
今は出ていない隠れた素材(ユニット)の味を引き出されては如何でしょうか!
2015年4月25日土曜日
田中伊佐資邸へメンテナンスと試聴
数年ぶりに納品先で有る田中伊佐資邸を訪問して来た。
訪問内容が濃すぎて写真を撮る間も無く、少し古い画像を使わせていただきます。
訪れる度に思うのですが、玄関の広さと言ったら、
誰かが書いていましたが、私の1LDKのマンションが玄関にすっぽり入ってしまいますと。
恐らくオーディオ雑誌に記事を書いている著者の中ではダントツで全国の
オーディオファイルを 訪れている方で有ろうと思いますが、
氏のシステムは着々と進化していて、訪れる度に驚きを禁じ得ません。
今回も期待を裏切らない完成度で聞かせていただきました。
氏もある程度形が見えて来たのかも知れないと...
下の画像の入力装置が今は少し変わっていますが、
アンプ類にスピーカーはこの数年来は同じです。
とは言っても、ウッドウイルの製作した最高のスピーカーシステムは、
ありがたい事に代々受け継がせると言っていますので、
この田中邸から出る事は私の生きている限りは無いかも知れません。
入力装置の変更、それは知る人ぞ知る、田中伊佐資さんは今はアナログレコードに
ぞっこんで、とうとう1960年代頃のRCAの局用プレーヤーにたどり着いた様です。
2極インダクションモーターに車みたいなギアボックスが有って、
その全てが目に見える、例えばSLみたいな機械です。
ターンテーブルの上に人が乗っても動く様な超弩級トルクの持ち主。
これで聞く60年代のモノラルで聞くJazzボーカルは、
濃い!、汗が飛んで来そう、唾が飛んで来そう。
試聴させていただいた後はメンテナンス。
下記は制作時の様子の写真ですが、
このスピーカーシステムは100%ハードメープルの無垢材で、
塗装には一般的なウレタン塗装をせずに、
ソープフィニッシュという自然素材で出来た塗料を擦り込んでいます。
塗膜を造らずに汚れや埃から守る最低限の保護材としての
塗装を行っていますので、数年置きにメンテナンスが必要です。
画像の塗料(普通の店では売っていません)をタンポと言う
照る照る坊主みたいな形にした布でごく軽く上塗りします。
その塗り方を伝授して来た訳です。
自然木の響きを最大限活かす、その為には少しの手間は厭わない。
そんな方だけが採用出来る塗装方法です。

下記がその塗料です。
夏以外は固形で、25度以上になると液体になります。
赤ちゃんが呑んでも安心な無害な自然塗料です。
話はそれますが...
スピーカーの塗装の話を 塗料屋さんと話すとウンチクが多く飛び出します。
スピーカーに楽器に、販売したり塗装工事をしたりなどで耳年増になっているのです。
楽器は人が手に持つのが多いので汚れ対策が必須です、
バイオリンやギターが無塗装なら大変な事になります。
ガチガチの塗膜を形成して音が良くなったので有れば、元々の素材がひ弱だった。
用途に素材に構造に、そして好みによって、
実際に音を比較して聞き分けて見ないと分からない事が多々有りますので、
私もこれがベスト!とは簡単に言えないのでした。
それにしても田中邸のシステムの築き上げた完成度の高い音は感動でした。
やはり音は優しいですね、聞く人も、システムその物も、
音を鳴らしていると心地良いと感じるのは多分、隙が無いからと感じました。
翻って私の JazzMachine はじゃじゃ馬で暴れ牛で(その様にしていますが)、
まとまりの無さに恥じ入ります。
きっと完成度が高まるのは引退した後か、
今は貴重な実験機でも有ります、未だ未だ色々とトライします。
2015年4月8日水曜日
やはり来た最後の降雪
例年は3月末頃に冬納めのお印の様にどか雪が来て、
ああこれで今冬も終わりかと置き土産に難渋しながらも一安心出来るのですが、
今年は来ないので??と疑心暗鬼になっていました。
スタッドレス(冬タイヤ)を夏タイヤに履き替えるのもサボっていて、
怪我の功名で、ご近所や地元のタイヤを履き替えた方達はきっと、
タイヤ交換で今朝は大忙し、遅刻して、渋滞にはまり、
散々な一日のスタートとなっている事でしょう。
その点は自宅での自営業は余裕で辺りを見回しています。
久々の辺り一面雪景色で、7,8cm程の降雪か、
昼頃迄雪が続くようです。
朝九時でもマイナス2℃。
春の陽気に慣れ始めた体には寒さがこたえます。
2015年4月1日水曜日
顧客邸の下見と納入後、各々2軒の訪問
大変珍しく、現在製作準備中の神奈川県の顧客邸へ、下見に伺いました。
恐らくは日立 LO-D HS-500 の最も優れた使い方になるであろう仕様の物です。
バーチ積層ラウンド+MGES搭載を6台。
フロント2段積み仮想同軸+リアという構成です。
それも全てマルチアンプ駆動と言う豪華さ。
ピュアオーディオ+シアターのサラウンドがシステム化されています。
更には石井式リスニングルームにリフォームされていると言う完璧さです。
納品前のシステムで聞いても何が不満なのか??と思う程の完成度でした。
http://homepage2.nifty.com/hotei/index.html
お客様の試聴環境を把握する事は重要ではありますが、
中々双方の都合もあるのでご訪問には結びつかない事と、
ウッドウイルは信州の高原に籠もって中々外に出て行きませんので...
上記の理由だけではお客様宅迄訪れる事は無かったとかと...
もう一軒の訪問は、既に数年前に納品済みの「ウッドウイル版HS-500」のオーナー様宅です。
そう!このお二人のつながりはHS-500なのです。
このお宅には前述のお客様と揃って伺いました。
HS-500を愛好する方達の仲間である前述のお客様が 「ウッドウイル版HS-500」を
大変気に入っていただき、この作品の更に数ランク上の仕様で製作をとなった訳です。
「ウッドウイル版HS-500」の納品先での試聴は今回が初めて(左の赤っぽいもの)。
懐かしく撫でながら聞かせていただきました。
そうそう、この方は 「Old & New Shop」と言う、選りすぐりの名盤・名録音と言われた
高音質復刻盤メーカーのアナログ レコードを主に販売をしていらっしゃいます。
アナログLPを良質な音で聞けるレーザー方式のプレーヤーも手がけています、
一度訪れてみて下さい。
http://www.old-and-new-shop.com/
話は未だ続きまして、話題の中心は今度は「YAMAHA NS-1000M」です。
これも名器として名高いスピーカーですが、このエンクロージャーを高性能型に変えて
聞けば、今でも素晴らしく鳴っているN-1000Mが更に素晴らしくなるのではとの思惑です。
ウッドウイルのHPには既にN-1000M専用エンクロージャーのご注文を呼びかけていますが、
その発端となったのは、この画像のN-1000Mの鳴りっぷりからでした。
ここでもN-1000Mはオリジナルのネットワークは外してマルチアンプ方式で聞かれています。
ウッドウイル版ではマルチアンプ対応の端子も追加せねばと考えています。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/NS-1000M-woodwill.html
価格を抑える為に5セットの注文をいただいた時点で製作開始となります。
5セットに満たないと掲示価格での製作不可 です。
満たされれば感謝ですが、初代の5セットは限界価格なので、
その後の製作が実現してもビジネスが成り立つ数割高めの設定となってしまいます。
HS-500、N-1000Mなどかなりの時が過ぎても現在でも十分どころか、
最新型にも無い個性を主張したスピーカーが存在します。
名器達を更にグレードアップして高音質を楽しもうと言う計画。
何もスピーカーだけでは有りません、アンプにアナデジどちらでもプレーヤー等々、
そんな活動も続けたいと願っています。
先ほど出ました、デバイディングネットワークでスピーカーを駆動するのでは無く、
マルチアンプシステムを組んで更に良質な音を!と言う動き、
今回の両者のシステムはハイエンドに近い高価で緻密で高音質なシステムでしたが、
「これから生まれるウッドウイルの新しい作品達 その-3」で提案した下記では
もっと気軽に安価に、システムはお客様が組んでもウッドウイルが組み込んでも良いのです。
スピーカーとパワーアンプに関してのシステム構築はウッドウイル任せで、
より音楽を楽しむ為の音源探しに集中してみては?
ご検討いただければ幸いです。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/New-Product-Main.html
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