2023年12月26日火曜日

10cm口径フルレンジユニットに低音ユニットと高音ユニットを追加して、

ユニットも選択出来て好みの音質を選べる疑似3Way構成スピーカーシステムの提案です。


10cmフルレンジユニットの疑似3Way採用の目的とは?

私は中学の頃から10、12、16、20cm口径のフルレンジを自作して聞いて来ました。

38cmダブルの5Wayホーン型と言う所まで行き着いて、最近は20cmフルレンジの

世界最高峰のユニットで聞く事が多くなりました。

その経験から10cmで聞く安らぎとまとまり感は秀逸ですが、音色の種類を多くは

選べ無い事、小さいですから低音は控えめで、スケール感は望めません。

我慢している自分を意識せざるを得ない事も時々あります。

構造上の特性から冴えわたる高音、繊細な高音、重さの有る高音なども望む事は

難しいと思います。10cmフルレンジユニットの良さを生かしながら、

足りない部分をさりげなく補って聞けるシステムが有っても良いのでは?

そんな発想から、小型スピーカーの注文に答える方法としてこの方式を既に幾つも

製作して、お客様にご満足いただいています。

このシステムはオプションでフルレンジとして聞く事も出来ます。

本格的なチャンネルデバイダー(アナログでもデジタルのマルチアンプでも)を用い、

フルレンジの低域再生の負担を減らし、中低域から5KHz位までのスコーカーとしての

能力を高めて3Wayで聞く事も出来ます。

お客様の希望の構成次第で変化させる事が可能です。


エンクロージャーはハイエンド機に採用している高音質なバーチ合板を積層型ラウンド

エンクロージャー構造で用います。積層型ラウンドエンクロージャーの製作難易度は高く

材料も4倍使う為に新規製作では大変高価になりますが、10cm口径対応可能な2ペア分の在

庫材料を用いる事で価格を抑えた提案が可能です。2ペア分の限定品です。

.10cmフルレンジは(A,Bを選んで下さい)

 A.ペーパーコーン+フェイズプラグ、ジャンルを選ばないオールラウンダーユニット 

   再生帯域 75Hz~8KHzでツイーターには6~8KHz程の高域を受け持たせます。

 B.グラスファイバーコーン+フェイズプラグ搭載の自然な高忠実度再生ユニット 

   再生帯域 72Hz~20KHzでツイーターは10KHz以上の高域を受け持たせます。

 .フルレンジユニットは特徴を生かす為にフィルター無しで直接駆動します。


.10cmウーファーは(総合で60Hz程度再生可能と予測)A,Bを選んで下さい。

 A.カーボンファイバー振動板採用の落ち着いた低音再生ユニット。

   再生帯域 69Hz~5.5KHz(仕様書)で300~600Hz以下を受け持ちます。

 B.セラミック振動板で最低域まで過渡応答に優れた稀な構造のユニット。

   再生帯域 74Hz~8KHz(仕様書)で300~600Hz以下を受け持ちます。

.ツイーターは

 2ペア共通でネオジウム磁石、ベリリウム振動板採用の高忠実度ユニット。 

 再生帯域 1.5KHz~40KHz(高域再生と言うより臨場感や定位向上を狙う)

.エンクロージャーは

 エンクロージャーはバーチ合板(ユーラシア産樺の樹種100%の合板)で積層合板による

 ラウンド構造。回析効果による音場感損出、定在波低減用吸音材充填による躍動感と

 エネルギー感の損出を防ぎます。積層ラウンド形状板1枚の製作工程は、

 直方体エンクロージャー1台の製作工程と同程度で積層ラウンド形状板はこの製品で

 片チャンネル15枚必要となります。材料も4倍必要なのが高価な理由ですが、

 高音質を得る為には必要な工程とコストと考えています。

 現在ウッドウイルで製作するエンクロージャーの殆ど100%がラウンド構造、

 お客様に良く理解されている証と思います。

 .構造:バスレフ型ラウンド形状 10cm口径フルレンジ+疑似3Way構成

     内容積約10L / 背面バスレフポート / バナナ対応端子

 .外形寸法(慨寸):巾170 / 高410 / 奥260 mm (突起物含まず)

 .オプション:スパイク脚 / サランネット / 希望により通常3Way対応可能

        塗装(下記参照)

その他詳細はメールにてお問い合わせください。

woodwill@po5.lcv.ne.jp


積層合板によるラウンドエンクロージャーの構造参考画像です。













仕上げ塗装は(下記画像参照)

.無塗装: お客様にて塗装(上記画像の様)

.オイルフィニッシュ塗装:クリアー透明塗装(左画像)着色も可能

.標準塗装 :吹付着色ウレタン塗装(色、艶、指定可、耐候性高く美しい)右画像


以上です。

2023年12月25日月曜日

10cm口径フルレンジとLo+Hiユニット追加の疑似3Way構成 スピーカーの提案

10cm口径フルレンジ+疑似3Wayユニット構成と貴重なエンクロージャー材を用い、

解像度が高くアコーステック楽器再生に適したシステムを提案させていただきます。

この構成での製作はこの作品1ペア限定となります。

内容積約10Lのエンクロージャーにお気に入りの10cm口径ケブラー振動板のフルレンジを

メインに搭載します。低域は85Hz程度迄伸びていますが、充分では有りませんので

癖の少ない制動の効いたコーテッドペーパーコーンのウーファーを追加して小型ながら

60Hz程度迄の再生能力を持たせます。

高域は15KHz迄再生出来て不足は有りませんが、高域を伸ばすと言うよりも聴感上の

音場感や定位確保目的でネオジウム磁石リボン型ツイーターで40KHz迄再生します。

フルレンジはフィルター無し駆動、サブウーファーとスパーツイーターを追加搭載する

特殊な構成ですが、要となる中域の音色を最重要視した構成です。

ユニットは長い実績の有る社の高性能製品を採用します。

エンクロージャーは樺の無垢材100%の曲面成型合板でラウンド構造とします。

回析効果による音場感損出と定在波低減に吸音材用いて躍動感やエネルギー感を失う

事が少ない構造を採用しています。ウッドウイルがこの樺の無垢材で曲面成型合板を

内製化したのは約15年前ですが、経年変化での劣化を確認する為に敢えて暴れる事を

承知で未組立で観察していた材料を用いて製作致します。掲載画像の様に製作時と同じ

状態維持で製造工程の正しさを確認、充分過ぎる程に乾燥熟成した極上の材料です。

特に弦やピアノ、木管などを美しく再現できるでしょう。

当然ですが全てに高い再生能力を備えた小型スピーカーです。

 .構造:バスレフ型ラウンド形状 10cm口径フルレンジ+疑似3Way構成

     内容積約10L / 背面バスレフポート / バナナ対応端子

 .外形寸法:巾165 / 高410 / 奥250 mm (突起物含まず)

 .オプション:スパイク脚 / サランネット / 希望により通常3Way対応可能

詳細はお問い合わせください。

woodwill@po5.lcv.ne.jp


曲面成型合板によるラウンドエンクロージャーの構造参考画像です。


仕上げは無垢材のツキ板を張って吹付式ウレタン2液式塗装となります。
ツキ板の樹種と色は打合せで決まります。下記は仕上がり見本でアメリカンチェリーです。

2023年11月24日金曜日

アシダボックス 16cmフルレンジ GP-HF1に終の棲家見つかるか。








1950年代後半発売の知る人ぞ知る隠れた名器。

振動板(振動系実効質量)が極端に軽く軽やかな音色で低音も出る。

当時のダイヤトーン610シリーズの半分の重さです。

仮のエンクロージャーに納めていて何とかしたいと願っていたオーナー様。

ウッドウイル放出中の16cm口径に適したエンクロージャーに気が付かれました。

バーチ合板積層バーチ合板ラウンドエンクロージャーで現代仕様のユニットなら

3ペア分有るのですが、試行錯誤の結果2ペア分使ってトールボーイスタイルに。

十分な内容積確保し、吸音材無しの躍動感、音場感、MGESによる高分解能。

噂にたがわぬ音出しに成功し、互いにやったねの笑顔がこぼれたシーンです。

加工済みの在庫のエンクロージャー材料なので仮組で内容積やバスレフのチューニング

を確認しながら試聴できると言う稀有な機会でした。

オーディオも音楽にも造詣が深く、改造済みのレコードプレーヤー持参で、

1900年代後半の楽曲を楽しまれていました。






2023年11月4日土曜日

バーチ合板ラウンドエンクロージャーで中小型スピーカー製作のお知らせ

 スピーカーの導入を検討されている皆様へ。

8cm18cm口径スピーカーユニットに対応出来るエンクロージャーを提供できます。

製造工程から派生する材料の在庫ですので通常受注時より安価に提供できますが、

大きさの種類と数量限定でのご提供です。

18cm口径用は残り1ペア分となりました。2023/12/26



 





スピーカーに用いる合板では最良のバーチ合板で、構造はラウンド形状の積層型です。

 馬蹄形状の板を積み重ねた構造となります。

ラウンド形状で内部対抗面に並行面を作りませんので定在波の発生が極少です。

 定在波を吸収する必要悪の吸音材不要ですので音のダイナニズムが失われません。

直方体エンクロージャーで生じる回析効果で生じる位相特性の乱れも極小です。

 音楽信号に含まれる音場感や定位感を失いません。

これらの特徴を備えたのがバーチ合板ラウンド積層構造エンクロージャーです。

 ハイエンドな高音質エンクロージャーで、多数の製作行っています。

所有のるユニットや使ってみたい希望のスピーカーユニットを支給、又は指定して下さい。

 ご希望の仕様、音色に従い適切なユニットを当方から提案もさせていただきます。

 例えばフルレンジ1個のシステム、2Way方式、ウーファーをダブル使いなど。

 フルレンジ複数搭載で低域充実させたり、ツイーターを追加してレンジを広げる等々。

多様な使い方も注文製作なので自由に製作出来ます。

 必要とされるエンクロージャー内容積も積層板材の段数増減で自在に調整出来ます。

詳細は下記までメールにてお問い合わせください。

(具体的な仕様や見積りご希望の時には氏名と住所をお知らせ下さい)

 woodwill@po5.lcv.ne.jp


.エンクロージャー材料の説明-1

下記の様な形状(参考例です)にくり抜いた材料を数種類用意が出来ます。

ユニット外形寸法で材料前面巾が決まり、エンクロージャー材料の大きさが決まります。

内容積は板の段数の増減で決まります。









.エンクロージャー材料の説明-2

バーチ合板ラウンド積層構造エンクロージャーの材料から組立て迄の大まかな様子です。

この形状の板1枚が仕上がる迄の工程は、同じ外形サイズの直方体エンクロージャーを

1台製作するのと同じ程の手間暇が必要となり、その板を数十枚用いた構造となります。

高音質を追及する為のエンクロージャー方式です。








.エンクロージャー材料の説明-3

 バーチ合板ラウンド積層構造スピーカーシステムの完成例です(主に中小型機の例)











































.お薦めスピーカーユニットの例

 EMS社 ハイエンド励磁型5インチフルレンジ LB5EX ペーパーコーン 最高のバランス












Monacor sph-102kep 10cmフルレンジ ケブラーコーン 高解像度+高反

フルレンジ1 or 2個 or フルレンジ1+ウーファー 等々










2023年9月16日土曜日

コロナ後に始めて試聴に来られるお客様

 継続打合せのお客様は様子を見ながら来られていましたが、

始めて来られるお客様はコロナ落ち着いてから初めてでした。

定番、標準となった青のスピーカーEMS社LB8EX20cmフルレンジ励磁型+フルMGES搭載。

世界最高峰のVoxativ社 AC-X2 20cmフルレンジ励磁型(試作機)は国内で試聴は困難です。

新製品の20cmフルレンジ オープンバッフル 2.1chも試聴できます。

暑かった夏も落ち着きを見せ始めています。

信州の高原は爽やかですので是非足を運んでみて下さい。

下記で動画も見る事が出来ます。

2023 09 16 試聴室 - YouTube













2023年8月15日火曜日

円形オープンバッフルスピーカーでBlutooth5.0とハイレゾ音源との音比較

https://youtu.be/RIwfsNeKFLw

円形オープンバッフルスピーカーはイージーリスニング目的と言う事で、

リビングに馴染むデザインと色を考えて2色を先行製作したベージュ色を紹介しています。

イージーリスニングは簡単な様で案外難しいと考えます。

なるべく小型が良いのですが、音も小さくなるので聞こえ難いから音を大きくする。

すとうるさく感じて長時間、長期間の利用を控える様になってしまいますので。


最初のYoutubeに音を載せたのは基本性能を紹介しようと試聴室の機材を使いました。

今回は本作品のセットの中で採用しているBlutooth5.0レシーバーと2.1chパワーアンプが

内蔵したアンプで駆動します。

音源はYoutube等を想定していますが、あまりに音質差が大きいので、

PCでダウンロードしたハイレゾ音源をスマホ対応出来るDACとスマホからBlutoothで

再生した音を動画記録したものです。


音を再生するのは専門ですが、録音撮影するノウハウを持っていないので苦戦しています。

Youtubeはモノラルなのでマイクも1本でと試しましたが、2.1chではサブウーファーの

音が強くなりましたので、マイク2本にしてみました。


Youtubeの解説にも書きましたがBlutooth5.0が善戦しています。

オープンバッフルの開放的で抜けの良い音で充分に聞けるのではと思いました。

Jazz / ピアノ / ボーカル/弦楽器をBlutoothとDACで各々録音していますので是非

聴き比べをしてみて下さい。

音質差が明らかになる方はスマホやPC等のネット環境等が、かなり高品質と想像します。


















2023年8月8日火曜日

円形オープンバッフルスピーカー製作現場でお披露目

完成した スピーカーがどの様な環境で製作されているのか?

今回の円形オープンバッフルスピーカーの一部は外部の作業所を使って製作。

完成した作品をお披露目に行って来ました。













ウッドウイルの工房は職住同一、製作と試聴が同敷地で出来る様にしていますが、

コロナ過で昼間人口増え、人々のストレスも増え、過敏になっている事も有り、

20年以上自主規制しながら騒音に気を付ける様に務めて来ましたが、

とうとうクレームが来てしまいました。

専門家に相談しながら工房建屋の防音、機械の防音(アクティブ/パッシブ)、

一部外注、騒音規制準拠の確認測定しながら注意深くです。

木工加工は大きな音が出ます、製作作業の前段階では特に機械を多用しますので、

騒音規制に触れます、ご近所とは仲良く暮らしたいので、そんな作業は作業場所を借りて

外で製作すると言う苦渋の選択を強いられています。












ウッドウイルの工房は上記写真の設備を凝縮したコンパクトな工房ですが、

開業する数年前からはこの様な環境で勉強訓練をしていました。

専門は電子工学なのに木工職人の世界に40代半ばで飛び込みました。

オーディオの知識、音響工学勉強していても形にはなりません。

手を使って作業せねばなりません。

完成した作品でヴァイオリンソナタを聞いている所だけ切り取ると優雅ですが、

実は過酷な肉体労働と職人と呼ばれる技を試されているのが仕事の8割なのです。

木工の世界は案外狭く、ここの管理者も同種の専門校卒。

どの先生に教わったかなど共通の話題多く孤独な自営業者には少しは気休めに。

近くには同業者もいて直ぐに音を聞きに来ました。

最新号のStero誌にここが紹介されていました。