2013年6月12日水曜日

FOSTEX FW800HS 80cm口径 サブウーファー






















世界最大の80cm口径を誇るウーファーユニット FOSTEX FW800HS を
搭載したサブウーファーが完成しました。
詳細はウッドウイルのHPをご覧下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Speaker-ord.htm
因みに画像の右下は20cmフルレンジユニットです。

ウッドウイルが製作した過去最大の作品となりました。
W1580/H1340/D550mm 重量約300Kgはスピーカーのサイズを超えています。
過去に比べて特別に大きいと言う事は製作する時にどの様な違いが生じるのかを
その場面々で嫌という程に思い知らされたのも貴重な経験でした。

堅く、重く、大きく、身の危険を感じる程のこの作品の製作には制作者に大きな
負担となり体を痛めてしまうなどで、多くのお客様の作品が遅れてしまう原因とも
なるなど、公私共に忘れがたい作品となりました。
現在は以降の作品製作に励んでいます。

友人は訪れる度に大きく複雑になるこの作品を見て付けた名前が「モンスター」。
搬出には工房出口の構造物を取り外し、搬入には壁に穴をあけてクレーンを
使うそうですので話題に欠きません。

かなり前からこのFW800は存在していて、裸で聞いても低音が出るとか、
巨大過ぎてエンクロージャーに納められずに、押し入れや空き部屋を使うなどの
苦労話を聞いていました。いざ始動し始めると家の取付が悪いと大振動で
倒壊しそうです。あらゆる物がガタガタと震え出します。
信じられないのですがサインスイープ信号によるF特測定時に、
ある低域の信号で私自身の胃の中が共振して鳴り出して耳で聞こえます。
いや、骨振動かな?、まさかと思い三度、四度と繰り返しても鳴ります。
部屋の中の大気がブルブル揺れています。

FW800をサブウーファーに用いると言う事はメインのスピーカーシステムの
グレードも知れようと言う物です。
詳しくは述べられませんがオーディオのレベルを越える様な機材を用い、
扱う方には想像を超える知識と経験と共に音楽への熱い思いが有ります。
それをもってしてこの作品の製作を依頼されたのであろうと考えます。
この様な特別な作品を作る機会を与えて下さり大変感謝しています。

あまりに大きいのでウッドウイルの試聴室には入りませんので
製作した工房で試聴とエージングを行いました。
その時の様子は。

.通常、スピーカーはユニット振動板面積より大きな楽器の音を出そうと
 面積が足りない分をストロークで稼いで必要な音量を絞り出しています。
 そんな頑張っている様子が効いていて判別出来るのです。
 FW800はそこが根本的に違います、殆どの楽器や音源は80cm口径より
 小さいのです。その余裕とゆとりの有る音には圧倒されてしまいます。

.演奏会では大太鼓やコントラバスは音の奔流となりステージから客席に
 流れ込んで来る様に聞こえます。
 大変心地良く酔いしれますが、音源から発する細部の表情は聞き取る事は
 出来ないと私には感じていました。

 録音手法も有るでしょうが、FW800での再生音では皮の張りや胴の鳴り、
 弦の振動に胴の響き、それらが確認出来ます。これは未体験の驚きでした。
 オーケストラの演奏会でそれら低音楽器の分解能の良い音が聞けたら
 更に深い感銘を受ける事だろうと思います。

.FM放送を流しながらのエージングでは、各局のスタジオの空調ノイズが
 体で聞こえてしまいます。私の46cm2台のサブウーファーでは
 気が付きませんでした。これも初体験、超低音をローカット無しで
 流しているのですね。

.工房設置のBGM用の10cm2Wayを4台+20cmサブウーファーのシステムに
 加えて鳴らしてみました。10cm2Wayの音がノートパソコンの音の様に
 シャカシャカ音に聞こえてしまったのには笑ってしまいました。

オーディオは品質(音質)と規模が比例すると言う場面を幾度か見て来ました。
フナ釣りに始まってフナ釣りに終わるとは言いますが、トローリングしながらの
カジキマグロ釣りのスケール感とは違うもっと深い所でのオーディオの
規模が比例すると言う事象が有る様に思うのですが、皆さんは如何?。


1 件のコメント:

  1. 周波数特性のグラフを見せていただきたいです。

    返信削除