2019年10月21日月曜日

アルパイン ALPINE DDDS5 車載用16cmフルレンジスピーカーの音場表現力をMGESで補完

アルパイン ALPINE DDDS5 車載用16cmフルレンジスピーカー

車載用ユニットですがホームオーディオ用として大変人気が有るユニットで、
ウッドウイルでは3度目の製作となりました。

過去の経験から容量多めのバスレフ型トールボーイとしました。
バーチ合板採用、直方体構造の大変シンプルな構造です。
音質調整用補強と吸音処理、ポート調整、チューニングも完璧に。
塗装仕上げはオーナーさんの指定です。

DDDS5はフルレンジユニットの良い面が素直に出ていて久々に聞きましたが、
やはり優れたユニットと再確認しました。
良い面と書きましたが、中には個性丸出し、特異なジャンル以外は聞くに堪えない
猛者も存在しますので一応。

互いに良く出来た3Wayなどのマルチユニット方式とフルレンジ方式を聴き比べますと、
私が思いますのに、フルレンジの弱い一面として再生音の薄っぺらさが有り、
その音場感がスピーカーの前に面(平面の様)で聞こえます。
私は私的にも仕事でも数知れない程にフルレンジシステムを製作して来た経験から、
誤解を恐れずに書いていますが、比較しますと現実としてその様に聞こえます。

ウッドウイルではオリジナル設計のMGESと言う音質改善メカを用意しています。
効果の一つは中低域の解像度と応答速度の向上。
もう一つは定位や音場感の向上です。

ウッドウイルのホームページに詳細載せていますので良かったらご覧ください。

ステレオ録音では立体感、音場感を生む信号が含まれています。
しかし、その信号帯域の付近ではユニット振動板による反作用振動が生じ、
ユニットの再生音を逆位相の音と振動でキャンセルすると言う現象が生じます。
同時に逆位相振動はエンクロージャーに伝わり振動板からの再生音もキャンセルします。

DDDS5のフレームは樹脂製で剛性が弱いので反作用振動の影響は大きいのでは?
当初の設計には含まれていませんでしたがMGESを搭載し、大きな効果を確認しました。
その再生音は音場の前後左右、上下の広がりを持って聞こえ、
各楽器の音がフォーカスを絞った様に聞こえます。
本日はオーナーさんに引き取りに来ていただいたので試聴いただき感想を待ちます。

 車内で聴いていて気に入っていたので、専用のエンクロージャーに収めれば、
もっと良くなるだろうと想像して来られたそうで。
想像をはるかに超えて鳥肌が立ったとの嬉しい感想をいただきました。
スピーカーの存在は完全に消えて、奥行き高さまでも広がった音場に
演奏者の立ち位置が分かる様にDDDS5の素直で綺麗な音が広がるので堪らない。
ダイヤトーンの27cm3Wayをメインスピーカーに聞いているのだが、
DDDS5はサブで聴くつもりだったが逆転しますとの事でした。
お願いして自宅での感想をいただく事にしましたので後程掲載させていただきます。

MGESの最高仕様は新規製作でないと対応できませんが、
既存の製品に取付出来るタイプも用意していますので、
上記の様な不満が有る方は是非お問い合わせください。


バッフル両サイドは回析現象減少用の曲面加工

メカ構造体と支持部が内蔵されるMGES


お客様から早速、感想が届きましたので掲載させていただきます。

ウッドウィル 代表 柴田喜美雄様
先日は、ろいろとありがとうございました。
思い出に残る一日でした。
早速自宅に戻りセッティングしました。
試聴室で聴いた時とは異なった印象ですが、環境やシステムの違いからくるものかなと思っています。
試聴室ほどは奥行きを感じられませんでしたが、
音のまとまり、バランスは特筆ものです。
早速メインスピーカーに昇格しました。
サックス、ピアノの響きは絶品です。
低音も申し分なく、14cmフルレンジから繰り出される音色とは思えませんでした。
ユニットの性能を引き出すのはエンクロージャなのだと改めて感じました。
試聴室で聴いたライブ盤の感動が忘れられず、
お気に入りのアーティストのライブ盤を視聴しました。
楽器の位置、ヴォーカルの音像など、何度も聞いたアルバムのはずなのに、
初めて聞いたような感動がありました。
今は、床に直置きのため、若干くもったような音ですが、
これからのアレンジが楽しみです。
アドバイス通り、大理石か複合材のオーディオボード、耐震素材、
高さ調整などしてクリアな音にしていきたいと思います。
これからしばらく楽しめそうです。大満足です。
このスピーカーで聴くと今まで聞き慣れた音源が別物のように感じます。
オーディオでCDが世に出た時以来の感動を味わうことができました。
本当にありがとうございました。セッティングに困ったときには、
また相談に乗っていただければと思います。では、また

ウッドウイルを活動させた当初はエンクロージャーはスピーカーの音を決める割合が
30%程と考えていたのですが、10年程前からは50%を占めると確信に変わりました。
今回のお客様がエンクロージャーの占める重要性を体験され、ウッドウイルの考えを
理解いただけた事が大変うれしく思っています。ありがとうございました。




2019年10月19日土曜日

ウッドウイルプライベートスピーカー「Jazz Machine」バッフル放出



10代から興味を持って試作を続けて来た「平面バッフル」方式のスピーカー。

そのきっかけは、スピーカーの片チャンネルの極性を間違えた事でした。
いつも気になっていた中低域のこもった様な濁った様な音が突然消えたのです。

それは左右のスピーカーの低域成分がキャンセルし合って中低域のゲインが下がり、
こもり音が消えた事でした。何とスッキリした綺麗な音だろうと感激しました。
平面バッフルスピーカーの特徴では無く、デメリットで有るのですが、
そこから如何に低音を損なわずにこのスッキリ音を生かせるかの挑戦が始まりました。

試行錯誤の内容はこんな感じです
.バッフル面積が大きいので板材の癖が非常に多く出る
. 床からの高さ、背面壁の影響が非常に多く出る
.搭載ユニット選択には悩む
.現実的な規模でのユニット構成に苦心する
.王道の16cmフルレンジ1発やJBL D130+075では学生時代足げく通った目標の
 六本木のジャズライブハウス「ピットイン」最前列で聴くドラムスの腹を打つ音に
 たどり着けません
.38cm2発+中低域30cm+クラッシックも聞きたいのでコントラバスの唸り音再現に
 46cmサブウーファー2発、350Hzから上は2インチのコンプレッションドライバー
 +大型ホーンと言う姿にたどり着きます
.こうなるとL/Cネットワークでは対応出来ないのでデジタルチャンデバを用いた
 マルチアンプ方式となります
.床も天井も近くなり、リスニングポイントは5m程離れるので室内特性に大いに影響
 されて各種室内特性補正を繰り返す

ざっとこんな感じを足かけ40年以上ゆっくり間を空けながら続けて来た訳です。
そのベースとなるのがこのバッフルとスタンドですので、
38cm1発+30cmコアキシャル2Wayなどでスタートして見るのも面白いと思います。
このバッフルサイズで基本設計しますと最低再生周波数は150Hz前後となるのですが、
長年の経験からサブウーファー無しで50Hz再生が可能としました。
殆どの楽曲再生には問題ない最低域再生能力です。
実はそんな能力など目ともしない程の音圧、瞬発力、腹が減っては聞けない程の
パワフルな音が目前と言うより体を震わせます。

このシステムを受注すればユニット、アンプ類を除いたバッフル+スタンドで
150万円以下では製作できません、それを試作機で仕上げ無し、中古で
20万円(ペア/税込み)で放出します(送料別)。大きいので梱包できませんので
引き取りか、引っ越し便で発送です。
使い方のノウハウは相談にのりますので、音楽再生の別次元を試されたい方、
挑戦されては如何でしょうか。
HPにも掲載中です。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/housyutuhin-11.html