2017年12月27日水曜日

サンクトペトログルプ室内合奏団

クリスマス時期恒例のサンクトペトログルプ室内合奏団を聞いて来ました。
家族サービス、趣味、仕事を兼ね、これで4回程か、毎回楽しんでいます。


公演場所は東京新宿のオペラシティコンサートホール。
今は一番良く通っているホールです。
大編成のオーケストラはここでは無理で、
2,30人程の室内楽にリサイタルが適した所です。


このコンサートは恒例行事のお楽しみ会。
シリアスな雰囲気は無し、恐らく演奏者も。
子供から年配まで楽しめます。


誰もが聞いた事が有るのではと思う名曲が続きます。
二人のソプラノも色を添え、ハープの美しい音色も素敵。






何故、オペラシティコンサートホールに通うかと言いますと。
 最前列に座ってホール音響をなるべく避けて楽器、声楽の直接音を聞きたいからです。
その目的にぴったりで、好きな演奏者を多数聞く事が出来ます。

最前列中央で何時も聞いていますと、2F、3Fの側壁席が気になります。
あの席からの眺めは、音はどんなだろう??
 http://www.operacity.jp/concert/facilities/ch/panorama/
仕事での鑑賞ではリスクが有るので、今回初めて2Fを予約して聞きました。
このイベントは安価でどの席も同一料金というのも安心でした。

合奏団の音色は1Fと2Fの中間に浮かんだ様な定位で聞こえます。
個々の音も良く聞き取れます。
左右幅の音の展開は流石に苦しいですが、普通車の視野から4トン車の視野に
移った様に見晴らしが良いので視覚でカバー出来ます。

声楽は考え物です(普通に聞こえてはいますが)。
声楽中心のコンサートでは前方から2/5程の中間位置で席を取ります。
バズーカ砲のごとく声楽家の狙いを定めた位置にいないと声が集中しませんので。
演奏家に聞きますと、ホールや楽曲に合わせて音の狙いを何処にするか、
考えて演奏しているとの事でした、どうやるんでしょうね?。

有る曲では、5人のヴァイオリン、5人のヴィオラの内、ヴィオラのリーダーの方が
少し遅れて演奏に入ります、その変化がどの程度確かめられるか興味津々でしたが、
予想を遙かに超えて激変するのでビックリです。
この人数が必要な理由の断片が理解出来ました。

前述した様にこの音楽会はお楽しみの趣が有りますので、
コンマス(コンサートマスター)が曲の解釈をかなり変えて特徴づけたり、
アンコール曲ではクラッシク以外のタンゴをリズミカルにダイナミックに
演奏するなどでとても楽しめました。

クラッシックの演奏会は演奏者も観客も静かに礼儀正しく恒例に倣って行われるもの、
そんな風に考えていたのですが、時には驚かされる事も有ります。
印象的だったのはスネアドラムの独奏、ジャズでは珍しくも有りません。
クラッシックですからアンプラグドで後方位置で背壁の反射とホール全体に響く音は
驚き、感動、ドラムってこんなに凄いの、綺麗なの....

ウッドウイルのお客様は音楽愛好家が多い様で尋ねますと演奏会に良く行きますよと、
オーディオ愛好家は演奏会には殆ど行かないとも言われます...。
理由は名盤を聴いていると良く分からない他の演奏を敢えて聞く気には??と、
分からなくも無いですね...
現役の名演奏を聞き逃す事にもなりますが...

さて、オーディオショップが完成品を売るのとは違い、
ウッドウイルでは極小規模ながら音作りして作品製作する側です、
再生音を聞いても音作りの参考にならない(再生装置作っているのに?) 。
自分のリファレンスを持つ為、維持する為、感動する為にコンサートに出かけます。

皆さんも出かけませんか?会場は何時も一杯ですよ。


2017年12月16日土曜日

ウッドウイル版2号機 Lo-D HS-500+MGES 明日嫁入り

この作品は変わった形でのエージングになりました。
色々と有ってベストの形で嫁入り前夜となりました。
好きな曲を聴きながら明日の立ち会いチューニングの準備です。

パノラマ撮影して不自然に左右を短縮した画像です。
 












いつもBGMで聴いているジョン.ルイス(MJQのピアニスト)の
バッハ、プレリュード&フーガ(ジャズマンですがクラッシックの素養大な方)、
日本人の琴線に触れる様なフレーズがそここに有ります。
その中で演奏している各パートの楽器はこんな音色だったの?ハットします。
聴く方はBGMでも演奏する方はベストの録音をしている訳だから、
リスナーを唸らせる為の成すべき事は成している。
反省、反省、更にこのCD曲が好きになりました。

さて、スピーカーその物は既に何組も製作している為か、
チューニングはほぼ一発で決まりました。
このスピーカーは内蔵のL/Cによるクロスオーバーネットワークは用いずに
マルチアンプシステムを組んで駆動します。
その為に下記の機材が必要です。
チャンネルデバイダー/2Wayなのでパワーアンプを二組、
全体の音量調整するパッシブ型のレベルコントローラー、
XLRバランス型ケーブルなどです。

オーナー様支給の真空管式アンプの相性が悪い...
低域用は初中級クラスからグレードアップして高級クラス(Accuphase P-300)へ。
良くなりました、高域用はエージングで納まってくるか???...駄目でした。
手元の小型デジタルアンプにつないだらこちらの方が断然良い。
でも聞き込んだらこれでは不味い、HS-500が悪者にされる。
それで納品待ちのお客様から お預かりしているLINN X-PW10で試します。

Accuphaseで低域の量感が自然に、解像度も充分、音像の前後感も豊かです。
高域はH-70HDが悪ものにされそうな 程にキンキン耳に付いたのが、
LINNに換えると滑らか、芳醇、でも鋭さは失っていません。
1ビットデジタルアンプの凄さを実感。
HS-500の各ユニットはここまで準備して上げると生き返る、
ウッドウイル版2号機としてオリジナルを超えてくれています。

スピーカーから音が出ていると言う主張がありません。
素っ気ない程に自然な音。
解像度が良いからリアルです。
でも良く無い機材は分かり易く拒否します 。
音源の悪さを補正する様な気の利いた事は主義主張として行いません。

立ち会いチューニングの都合の良いレイアウトにすべくCDとチャンデバ間を
離してケーブルを 2mから5mに伸ばしましたら、
H-70HDがいきなり機嫌が悪くなりました、
まずいまずい、謝って元のレイアウトに戻しました、
参ったなこんな経験、殆ど無いのですが。

気に入った作品は自分用に作ろうと何時も思うのですが、
作った試しが有りません。
そんな暇が有ったら...大勢の誰かの声が 聞こえてきますので。
お別れと言う事で久々に妻と数曲聴かせてもらいました。



2017年12月14日木曜日

名器 日立 Lo-D HS-500 にMGES搭載

10月24日にここで掲載した「名器 日立 Lo-D HS-500にMGES搭載」の
作品が完成しましたので紹介させていただきます。
ウッドウイル版の2号機となります。
 http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/HS-500-2gouki-MGES.html























製作内容のノウハウは多く有りますので、ここでは大まかな項目だけの説明です。
詳細はHPの各項目に有りますので参照して下さい。



.オリジナルと同様の内容積とバスレフのチューニング
.良質なフィンランドバーチ合板の採用
.往時には無かった音場空間再現をエンクロージャーの工夫で実現
.音質改善メカ「MGES」搭載で解像度と音場再現をもたらします。
.L/C型クロスオーバーネットワークを用いずにマルチアンプ方式で駆動

更に音質の優れた製作方法も有りまして現在製作進行中では有りますが、
上記だけでもオリジナルHS-500を遙かに凌駕します。
元々の音質は物理特性が優秀、飾りの無い、どんなジャンルの曲も難なく
再生するスピーカーですが、この2号機で聴きますと、
濁りや曖昧さが消え、音源がリアルに聴けます。
録音の違いや接続する機材の違いを明確に判別出来る様になります。
その意味でグレードの違う別のスピーカーの様に思えます。

20cm口径ウーファー「L-200」
アルミ削り出しホーンツイーター「H-70HD」
この相性の良いユニット達は素晴らしく、最新ユニットにも負けません。

しかし、ネットワークのコンデンサや切り替えスイッチは劣化して使えないレベル。
エンクロージャーはボロボロで形を維持しているのが不思議な程です。
悲しいかな現在では、まともな音が出る状態を遙かに過ぎ去っています。
愛聴しているHS-500をお持ちでしたら、是非お手入れして上げて下さい。

下記画像はHS-500の背板です、板の周辺は手で触ると角が崩れます。
ペンチで掴んで見ますとウエハースの様に折れて剥がれます。
エンクロージャーの材料と言うより板材として寿命を過ぎています。















このブログの訪問者人気のベスト5にHS-500が入っています、人気の程が分かります。
因みに他の記事は
.FOSTEX FW800HS 80cm口径サブウーファー
 安くは有りませんが価格よりスペースが無いと置く事が出来ませんね。
 この記事のオーナー様は自社ビルのワンフロアー全てがリスニングルーム(汗!)
.MDFの音質
 制作側都合だけの材料と辛い切り口の記事、音楽様としては 使いませんの様な記事。
.10cm口径フルレンジスピーカー
  8cm、10cm、13cmなどは常に製作しているスピーカーサイズです。
 小口径しか持たない方、大口径とは別のサブ用、サブが各部屋にと...
 多くを語る必要の無い課題、それでもユニットは数千円から数十万円まで有るのです。