2013年3月22日金曜日

またまた「ぼやき」


ごく最近ですが身内を亡くしました。

悲しさに暮れる暇も無く事後処理に明け暮れていた時の事です。



一人暮らしだったので日常の細々とした事は分からない。

片付け、整理をしていて何とか見つけた書類を頼りに

インターネットのプロバイダーと、携帯電話の解約を家族として届けた。



プロバイダーは、IDとパスワードを知らせるようにと高飛車!

分かるはず無いでしょうと言うが取り合わないので勝手にしろと電話を切る。



続いて携帯電話会社へ連絡。

死亡証明と届ける方の戸籍謄本を持って窓口に来いと!

解約して某かの代金を貰うのでは有りません、

ご迷惑でしょうから連絡したが、出先だから戸籍謄本は取得出来ないと言うが、

にべも無いのでやはり勝手にしろと電話を切る。



一体全体、この国の会社の仕組みはどうなっているの??

状況を理解出来ないの?事務処理能力がないの?



続いてJAFへ電話する。

会員証が有った為かスムーズに手続きが済んだ後に、

ご家族が亡くなって大変な時に連絡いただいて恐縮です。

この電話で全ての処理が済みましたと丁寧な言葉使い。

やっと常識が通じる所が有ったかと一安心。



引っ越しの時に、上下水道に電話に新聞に電気、その他...

戸籍謄本持って来いなんて言ってたら誰も相手にしなくなる。

こんな事が理解出来ない会社、担当者が増えて来ていますね。



少し前の事。

最近名が売れているスピーカーユニットの販売店での事。

ダブルウーファー左右ペア分、合計4個のウーファーエッジが納品から

3~4年で劣化したと顧客から連絡が有ったと報告。

1年で保証は切れているが、何らかの不具合が生じているのではと?

調べてくれと依頼するが、こちらは先方の開業以来の顧客で有る筈なのに、

クレームを付ける不審者扱いを受けました。

担当はマニュアル以外の対応が出来ない、する気がない、経営者も気にかけない。

そんなのを見るに付け暗澹たる気持ちになります。










2013年3月17日日曜日

日下紗矢子 ヴァイオリンとピアノのデュオ.リサイタル

 
 


長野県伊那市(自宅から高速で約1時間)で日下紗矢子さんの
ヴァイオリンとピアノ(オズガー.アイディン)のデュオ.リサイタルを聴いて来た。

音楽専用ホールではなくて、地域活動の拠点となる様な行政の複合ビルの中にある
多目的ホールでのリサイタルです。

200百人程の小型ホールの最前列中央に陣取っての鑑賞です。
前回も同条件で聞いて2回目となりました。

ベートーベン ヴァイオリン.ソナタ 第9番「クロイツェル」などの時に激しく
弾く曲などでは、小ホール最前列で演奏家から3メートル程の距離では
生々しく聞く事となり、CD等の綺麗な音からは体験出来ないものが有ります。

日下紗矢子さんの演奏は淡々と激しくと言えばよいのでしょうか?
力まずに力強くと言うべきか、演奏スタイルは自然体と言う事なのでしょう。

激しく、激情的に、拳を振り上げて演奏する方は聞いていて引いてしまい飽きます。
かといってインパクトの無い平坦な演奏では退屈してしまいます。

「クロイツェル」の例ではソロで弾く曲ではあるのですが、一歩引いて客観的に
演奏しているのでは?と思う事もあるのですが、日下紗矢子さんの演奏は
逃げずに真っ直ぐに、ど真ん中で弾きます。ですから激しさも尚更で
圧倒もされますが、そこに強く共感も出来ます。

今回の演奏では、自然と目を閉じ続けて聞いていましたが、そんな時に寝てしまう
事も良くあります。でも曲の変わり目には自然と目が開き、その都度、新鮮に
視覚で再確認して鑑賞している、自分の聴き方が不思議な対応をしていました。

お気に入りの演奏家ではじっくり聞き込む為に目を閉じます。
でもせっかく目前にいる演奏者なのだから意識して目を開けて存在を再確認する、
そんな意識的な動作が無かったのです。

まだCDも買っていません、今日は購入すればサイン会も有ったのですが、
やはり買わずに、次回もまた聞きに来ようと思いました。
何の事はない、日下紗矢子さんのファンになったようです。
機会が有れば響きの良い音楽専用ホールで聞きたいですね。

ピアノのオズガー.アイディンさん。力をセーブしている様で、
爆発している時の演奏を是非聴きたいですね。
それでも幾度かその片鱗が垣間見えて目を凝らして聞き入りました。
見た顔と思っていたら、大好きな五嶋みどりさんの伴奏もしていた方です。
なる程、最高峰のピアニストの一人なのですね。

約2時間の演奏中にも馴らされて響きが変わって聞こえる生き物の様な
ヴァイオリン。ぜひ生演奏を、小規模ホールで、目前で、聞いてみて下さい。
再生音との違いを体験なさって下さい。

2013年3月8日金曜日

エンクロージャーの響き その4

この掲題の続きです。

長々と説明が続きましたが、実験結果の初期のデータを取得出来ましたので
ご覧下さい。

実験に使ったスピーカーはLo-D HS-500のエンクロージャーに、
20cmフルレンジユニットを搭載して行いました。
 
演奏曲は響きが良く出るであろうとの予測からミッシャ.マイスキーの
バッハ無伴奏チェロのための組曲です。

各画像の上部波形がマイクから拾ったスピーカーユニット正面軸の測定画面で
下部波形がエンクロージャー側板中央の振動センサーからの信号波形です。

 
1.FFT解析波形です。
  ユニットからは約60Hz~7KHz程までの帯域巾を確認出来ますが、
  側板からの振動からは約90Hz~2KHzまでの帯域幅しか確認出来ません。
  演奏曲の特徴も有りますが、エンクロージャー振動の大まかな傾向が掴めます。



2.3D解析波形
  俯瞰した様にユニットと側板との信号の様態が分かります。



3.MAP波形解析
  声紋鑑定で良く見る画像です。赤い部分がエネルギー大、青い部分が
  エネルギー小。周波数分布も分かります。
 


今回は音圧と振動の絶対値は表示せずに単にユニットから出る信号波形と
エンクロージャー振動の信号波形とを比較するに留めています。

この段階でエンクロージャーの任意の振動を把握する事が出来ますので、
従来の経験則による「エンクロージャーを響かせる or 振動を抑えて響かせない」
と言った様な曖昧な表現の客観的な裏付けが取れる事になります。

ここまでは製作側の都合による話です。
でも重要なのはお客様にとってそのエンクロージャー振動の把握がどの様に
納品されるスピーカーの音質向上につながるのか!、
更にはお客様がどの様にしてその効果を確認して音質向上を実感出来るか!
そこが最重要と考えます。

この実験は更に続きます。
エンクロージャーの振動信号が得られたのでこの信号を積極的に応用した、
アクティブコントロールにより電気的にエンクロージャー振動をコントロールします。
物理的な補強等に依らずに振動を制御出来るので、お客様の目前でその効果
(振動の有り/無し)を比較試聴していただく事が出来ます。

別の応用としてスピーカーユニットからは音を出さずに、
エンクロージャー振動だけの音を聞く事が出来ます。
本来の音楽信号にエンクロージャーの振動がどの様に加わり変化するか、
大変興味深い体験が出来る事と思います。

実験の初期段階での感想ですが、HS-500のエンクロージャーは実に良く響いて
盛大に音質を悪化させているのが確認出来ました。
これでも名器と呼ばれた機種なのですから分からないものです。

この実験に使った測定器類などは可能なら上手くまとめて販売も出来ればと
考えています。エンクロージャー振動に悩まされている方のお役に立てれば
と考えています。





















 

2013年3月3日日曜日

エンクロージャーの響き その3


この掲題の続きです。

エンクロージャーの響きが音質に与える影響は?。
この週末には仮のシステムで実験、
「エンクロージャーの響き」を捉える事が出来ました。
 

従来の経験則に依らずに客観的に響きを見える形に出来ました。
これに成功したので、従来の経験則を補う強力なツールを得た事になります。
 

響きを少なくしてクリアーなピントのカチッとした音にする....
積極的に響かせて音色を付け、綺麗な音に仕上げる、等々....
このチューニングをデーターで見て確認しながら行う事が出来ます。
 

今迄は耳と感を頼りにエンクロージャーの材質、板厚、構造、補強を考えて
製作して来ましたが、例えば、板厚を厚く製作してしまえば、時により制動が
効き過ぎてしまい、製作した後では薄くする事は不可能ですから
チューニングのしようが無い!

又は構造も、後から補強等のチューニングを出来る仕組みを考えておかないと、
やはり板厚と同じで手の施し様が無い!など言う事もあり得ますが、
これからはこれらの試行錯誤からは逃れる事が出来ます。
 

「エンクロージャーの響き」を捉える事が出来ると言う事は今迄経験する事の
出来なかった、新たな道が開かれます。

波形解析の難しい事はここでは省き、ユーザーにとって最大の恩恵は。
エンクロージャーの響きを波形信号として捉えているので、
その応用としてチューニング前の音/響きをチューニングした後の音/
これを比較試聴できます。
 

これが最大の目的で取り組み始め他のですが、
今回、初めてその試聴比較をしてみて感動しました。


エンクロージャーの響きというのはこの様に大きく影響していたのか。
チェロの胴鳴り、ドラムスの弾ける皮の音....
響かせた方が良いと思う音楽が...
これはきちっと固めてクリアーに決めよう...
などと色々な考えが頭の中を駆け巡ります。
 

ここまで呼んで下さっておや?と思われた方もいらっしゃるのでは!、
従来の補強材等で響きを制御するのはパッシブ制御と言う事が出来ますが、
「エンクロージャーの響き」の波形データを入手出来たと言う事は、
それを積極的に応用すればアクティブ制御が可能になる事です。
 

響きを不要な信号と捉えればノイズキャンセルヘッドフォンの様に環境の雑音を
キャンセル削減してノイズ無しの綺麗な音で、小さな音で聞く事が出来ます。

又は響きを必要な信号と捉えれば、そのまま活かして響かせる事も、
更には積極的に利用して、響きを強調する事も出来ます。
それを楽曲事に電子的にコントロール出来ます。
 

最終目的までたどり着くのは未だ時間がかかりますが、
「エンクロージャーの響き」の波形データを客観的に見える様なシステムを
完成させるのはそんなに先では無いと思います。
 

次回はスピーカーユニットからの波形データ。
エンクロージャーの響きの波形データ。
そのエンクロジャー波形データーをキャンセルした時の波形
これらをご覧いただけると思います。