2013年12月26日木曜日

ホールの席位置

恒例のクリスマス/アヴェ・マリア サンクトペテルブルグ室内合奏団を聴いて来ました。
http://www.koransha.com/orch_chamber/avemaria2013/


16人程のヴァイオリン/ヴィオラ/チェロ/コントラバスの編成にソプラノが二人
曲により加わります。


東京オペラシティ コンサートホール での弦楽器の響きは何年も聴いて来ているので
ある程度解りかけて来た。


ソプラノがどの様に聞こえるかは、毎年席の場所を変えて聞き比べをしています。
今年は今迄で一番遠い席で1Fのステージから2/3程の距離です。
フォルテシモで丁度良いくらいの距離でも、平均すると少し遠いか?


ホールの2/3程後ろの距離ですからホールトーンが強調されて聞こえて来ます。
殆どのコンサートでは生音を聞きたいのでホールトーンの少ない最前列で聞いていますので、
今回は面白い発見がありました。


ホールトーンはやはり木質の響きが主な様です。
これは音色であって残響や周波数特性等は別とお考え下さい。
http://www.operacity.jp/concert/index.php


弦楽器の響きもやはり木質なので、ホールトーンと実に良く馴染んで美しく聞こえます。
何時も意識しないで聞いている心地良さですね。


反してソプラノ(人の声)はホールトーンとは異なる性質の音色であると初めて意識しました。
骨と肉と空洞からの共鳴音なる人の声とは成分が違うので当然なのか。


その異なる性質の響きがホール内に響き渡るので調和と言うより、
際だつ、明確な差を感じる、そしてホールの拡声効果も加わり明瞭に聞こえて来る、
その様に感じた次第です。


演奏家は勿論その事は理解していて、会場や曲により各パートの楽器毎に
焦点距離を意識して観客に音を届けようと演奏している。


受け手もそれを理解して最良の席で聞いていたいものです。
チャンスと懐具合も重要な要素ではありますが、
自宅指定席のリスニングポイントとは違うのでちょっとは工夫や勉強が必要のようです。







2013年12月21日土曜日

またまたオーディオのぼやき

その.1

自宅のホームシアター用の7.1chを全て取り替えようと計画したのは数年前。
止せば良いのに新しく用意出来てから従来のシステムを手放せばよいのに、
サラウンド用とサブウーファー(以下S.W)を早々に手放した。

一向に新しくならないのでサラウンド用は適当に寄せ集めたスピーカーで間に合わす。
でもS.Wの予備は無いので寂しい思いをしていたが我慢出来ずに
シアター用では元気に製品発表している某国内メーカーの
中堅処のS.Wを手に入れ設置しました。

今晩、嫁さんに言われた!
ヴォンヴォンしていると(まずい!)
止せば良いのに聞いてみた!
そのヴォンヴォンしている音って何の楽器の音!
うーん!分からない!
自慢しますが前のは音楽専用S.Wで嫁さんにそんな事は言わせなかったのです。



その.2

stereo誌の今年の7月号をめくっていたら
連載中の美貌のヴァイオリン.ソリスト「奥村愛」の記事に目が止まった。
生演奏をCDに録音すると言う話の中で、

「奥村」  ホールではそこまで分からない各楽器の位置が、
       CDだとはっきり聞こえるのが面白かったです。

「録音エンジニア」
      録音にはある程度の演出が必要で、
      僕はいつもそこに演奏者がいるような定位感を出したいと思っているの。
      あまり度を越すとあざとくなってなってしまうけど、
      そうした演出は再生音のリアリティーを上げるのにとても役立つとおもうんだ。 

何度かここでも書いて来たと思うが演奏会場で定位など分からない。
室内楽の四重奏であっても見ているから分かるのであって、
目を閉じると曖昧になります。
それがもっと大編成になると私になぞは、まるで分かりません。


オーディオでは定位の優劣を語る事が多いのですが、
有る一面での現実はこんな具合です。
皆さんはこの記事をどの様に捉えられるるのでしょう?

スピーカーシステムを設計し、試聴、測定を繰り返して、
最終的な音決めを行う時、音質か、定位か、どちらかを選ばざるを得ない時、
私はほぼ音質を選択しています。
定位の根拠が曖昧だと生演奏を聴き続けていてその根拠が
曖昧だと分かりだしたからです。

でもウッドウイルのお客さん、ご心配無用です。
その様にして完成したスピーカーでも試験用CDで聞きますと、
定位を15度ずらしながらのブラインドテストでは
的確にその位置を指す事が出来ますからご安心を。












2013年12月17日火曜日

Jazz Machine 駆動系変更

私が個人的に楽しむ為のスピーカーシステムに名付けた名前が「Jazz Machine」。


モダンジャズのしっとりとしたピアノにヴィブラフォンの水玉の様に弾ける様を。


ビッグバンドジャズの吹き飛ばされる様なブラスの炸裂。


学生の頃に(社会人になってもだが)通い詰めた六本木ピットイン最前列での演奏を再現!


そんな事を思って二十歳から始めている38cmウーファーを平面バッフルで、


中高域はコンプレッションドライバーで、


そんなシステムを作ったり、休んだり、また初めて、この数年は結構真面目に取り組んでいる。















今の姿はこんなです。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/JazzMachine-With-Pro-Powramp.html


今回はアンプにチャンデバにイコライザーなど全ての駆動系を一新しました。
全てプロ用(楽器用)機器で揃えました。
そしてイコライザー以外は全てアナログ系です。


この前がデジタル系のチャンデバで、その前の前がデジタル系のパワーアンプだった。


このJazz Machineにとっては誤解を恐れずに書きますと綺麗に整った音はつまらない音。


暴れ牛でも猛り狂った方が面白い。


その意味では今回の計画は上手く行っているみたい。


デジタル系のチャンデバは設定から測定から補正まで、ソフトが綺麗さっぱりと整えてくれるので
何かタクシーにでも乗った様な気分だった。


少し前に学生の頃乗り回していたロータリー車を思い出して、新型ローターリーに試乗したら
温和しく走ってくれました...
ちょっと吹かすと直ぐにレッドゾーン、2速で100数十キロまで伸びる加速は何処に行ったの?
元気よく走るには常に高回転をキープしなければならない難しさもあります。


調子悪くても乗り心地悪くても大パワーでコーナリングの良いスポーツ車を運転すると
楽しいのに似ているのでしょうか?


今、仕事で聞くのは殆どクラッシック、このJazz Machineを上手く乗りこなせれば
大編成オーケストラの絶対的なスケール感と臨場感を堪能出来るのでは?


それにコンサートホールで聞くオーケストラのパーカッションの胸のすく様な綺麗でいて
鋭く俊敏な音も再現できるかも。


同じパーカッションでもJazzのライブハウスやコンサート会場のPAを通した音では
透明感がまるで違うのもクラッシックを聴いて初めて認識出来た。


元気さだけではとてもクラッシックは聞けないので、
性格はともかく素性を良くしなければなりません。
かなり追い込まないと成し得ないハードルの高さが有ります。


それをクリアー出来たら前述のJazzの音も更に良くなる事でしょう。
少し欲も含ませた未だ未完成の「Jazz Machine」
これからも成長の過程を報告して行きたいと思います。


2013年12月2日月曜日

iTunes ではじめるクラシック音楽の愉しみ

iTunes ではじめるクラシック音楽の愉しみ 」
音楽之友社が発行する雑誌のタイトルです。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4276962331/ref=oh_details_o09_s00_i00?ie=UTF8&psc=1


ネットでの音楽配信サービスを受けたり、
CDをパソコンに取り込んだりして音楽を聴く。
PCオーディオ/USBオーディオ/ネットワークオーディオ、
携帯音楽プレーヤーなどを用いて音楽を聞く情報は既に行き渡っています。

ですからこの本の内容はオーディオ専門誌が発行する様な
技術的なハウツー本ではありません。


私も少しは悪戯をして色々試してみましたが、
音楽を聴く主流には未だなっていません。
音質の優劣はともかく、これらの音楽配信では聞きたい曲、演奏者、
指揮者、等々が無いので使い様が無いのでした。
実はそれはどうも知らなかったと言う事らしいのです。


この本を読んで驚く事がいくつも有りました。
以下はその抜粋です。

.手に入れ損ねた名盤や古い音源をどうやって聴く?
  例:筆者が最も愛するモーツァルト作品の一つであるオーボエ四重奏曲K.370
    レオン.グーセンスとレナー弦楽四重奏団の古い録音があったが、
    これのCD復刻版がなかなか入手出来ずにいたが、
    一縷の望みを託したitunesストアでの検索でこの音源が登場したのがつい2年程前。

.もはやCDだけでは「世界」を語れない。
  アラン.ギルバートといえば、名門ニューヨ-クフィルの音楽監督だ、
  未だこの人の演奏を聴いた事が無い日本のファンは多いのでは。
  この人はCDが少なく、もっぱらダウンロードのみで録音販売している。
  CDと音楽会だけが情報源と言う人は音楽界におけるこの人の存在感の
  大きさに気づいていないかも知れない。
  少なくとも現代指揮界の潮流だとか勢力図とかを語る場合、
  CDを聞いているだけでは不完全な地図しか描けない....


とまあ、こんな貴重な音源探しの実例が多く載っているのがこの本です。
この本の検索例を参考にして、ご自身の求める音源を見つける事も可能では?
そんな意味を込めて紹介させていただきました。


2013年12月1日日曜日

Réunion レユニオン島の誰かさんへ

皆さんは「レユニオン島」を知っています?


このブログを訪れてくれた方がおそらく「レユニオン島」にお住まいの方?


アフリカ大陸の東に位置するマダカスガルの更に東に800Km離れた
インド洋の中間に位置する島です。


フランスの海外領土、特別自治領らしい。


俗世界から離れた別世界の様な所かと思えば、案外人口も多い。


少しばかりは海外のリゾートにも行きましたが、
それらとはまた別格の気候、風土、文化らしいのです。


ウッドウイルのスピーカーを聞いて更に生活の質向上と言うのは如何でしょう。
納品に是非伺いたいですね。


レユニオン島の誰かさんへ。
訪れてくれてありがとうございます。



2013年11月29日金曜日

MUSIC BIRD の設置

音楽専用デジタル衛星放送 MUSIC BIRD
田中伊佐資さんの「アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ」の
番組に招待されたのをきっかけに先日、MUSIC BIRDに加入しました。


ここで簡単に MUSIC BIRDを設置した様子を掲載します。
1.加入したい方は下記で申し込む。
  http://musicbird.jp/entry/
  ウッドウイルは代理店になりましたので当方に申し込まれてもOKです。

2.先ずは専用パラボラアンテナとチューナーを購入しなければなりません。
  携帯と同じで全額購入でも、月々払いにもできます。

3.費用を安く上げるにはアンテナを自分で設置するのが良いでしょう。











左がBS/CSアンテナで右が MUSIC BIRDのアンテナ。
BS/CSアンテナより大凡東に90度振った方向に合わせます。

4.チューナーは3種類から選べます。















  
私は簡易パワーアンプ+デジタル出力付きの機種を選びました。
  .一番簡単なのがスピーカーに直接つなぐ(音も簡易)
  .アナログ出力を既存ステレオ装置のAUX等の端子へ接続
   (これがラジオ放送かときっと驚きます)
  .DACをお持ちなら光デジタルでつなぎます。
   私はCDプレーヤーのDAC独立モードにつないで聞いています。
   24時間CDをかけっぱなしの高音質BGM環境が誕生します。

5.MUSIC BIRDは契約によりチャンネル数が50/100/156CHと
  膨大にありますのでとても聞ききれません。
 
  新譜や貴重な音源を記録したいとも考えるでしょう。
  エアチェック(録音)が必要となるでしょう。
  
  私はデジタル信号をパソコンに取り込める様にオーディオインターフェースと
  録音の為のソフトを準備しました。












画像のオーディオインターフェースは5千円程の物ですが、
光デジタル出力をUSBに変換してパソコンに取り込みできます。
パソコン画面のソフトは無料でも購入(高機能で3千円程)で
予約機能が豊富で使い勝手に優れます。
http://route-r.co.jp/?p=784
http://pino.to/choroku/function.htm


デジタル録音でオリジナルの音楽ライブラリーができます。
USBオーディオで高音質をキープ。
ネットオーディオでの楽しみ方も素敵です。

11/30からは小澤征爾さんのサイトウキネンが放送されます。
是非にも録音せねば!
http://musicbird.jp/programs/skf/

明日(11/30 22:00~)には2週目となる私が招待された
田中伊佐資さんの「アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ」も
放送されますので是非お聞き下さい。






  

2013年11月23日土曜日

MUSIC BIRD 1週目放送されました

お知らせしていました音楽専用デジタル衛星放送 MUSIC BIRD
田中伊佐資さんの「アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ」の
番組に招待されての放送が先程放送されました。
http://musicbird.jp/programs/analog/

この番組では熱い音楽ファンがとっておきのLPをこれでもか!と
ガンガンかけるのが通常らしいのですが、
今週と来週はちょっと趣が異なります。

話が多いのです、1週目の今晩では1時間番組で僅か4曲だけ(汗!)
私のせいではありません。
田中伊佐資さんのお話しの為です。

田中伊佐資さんのスピーカーを製作した事もありますが、
スピーカービルダーとしての話を向けられる事が多かったので、
それに受け答えしている内に時間になってしまったと言う訳です。

来週も大きくこの調子が変わる事はないと思いますが、
試聴環境のある方は是非聞いてみて下さい。

来週にはMUSIC BIRD設置の様子、
パソコンでのデジタル録音の様子なども紹介しようと思っています。

2013年11月19日火曜日

ヒラリー・ハーン シベリウス:ヴァイオリン協奏曲


ヒラリー・ハーン シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47を聴いて来ました。

ヒラリーハーンはこれで3回目、今年5月のリサイタルでは待望のバッハのシャコンヌを
聞いて涙し、今回はオーケストラでの感動の嵐と、素晴らしい体験でした。

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲とよく知られたタイトルですが、
案外こんな曲を聴く機会は多くはありませんので大変楽しみにしていました。

第1楽章:ソリストのオーラを存分に堪能、独奏部分もオケ部分も壮大です。
      例の体使いを見ていると他の弦奏者の誰よりも柔らかな体使いなのに、
      誰よりも弓が重そう(弓と弦がくっついて引き剥がしているみたいで、
      摩擦が多いから大きな音、豊かな表情が生まれる:素人の感想です)
第2楽章:明らかに表情を変えた演奏と一斉に弾く弦楽の重厚さに圧倒されます。
      まるでステージと同じ大きさの船が動き出したかの様な迫力です。
第3楽章:小躍りする童子の様にリズムを体感表現、演奏者は感性、体、音、
      全てを表現するアーチストなんだと思い知らされます。
      練習や技術習得に感情表現を習得するには才能が必須で、
      だからこそのソリストなんだと今更ながらに感じます。

曲が終わっても拍手が止みません、腕も、手のひらも痛くなりますが、
我々の感情表現はこれしかないのでパチパチパチを続けます。
来て良かったと本当に思います。



後半はドボルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界」。
演奏:バーミンガム市交響楽団  指揮:アンドリス.ネルソンス。

大好きな曲でCDも何枚も持っていますが、好みが分かれます。
この初めての指揮者とオーケストラでは如何でしょうか?

先ずはオケの編成ですが、新世界は重厚で激しいシーンがありますのでどうか?
東京オペラシティーコンサートホールは中堅処の優れたホールなので
ステージはそんなに広く無いとは言え、ステージからこぼれる程の大編成で
ホールに入った瞬間にこれは行ける!

指揮者がトム.ハンクスに似ている!
権威ぶった所がまるで無し、気さくな芸術家肌!
指揮をしながら自分の思いをオケの全員にぶちまけている様な人です。
これも行けそうな予感が。

始まって10秒で陶酔してしまいました。
Jazzは型にはまらず演奏者の思いだけでアドリブで聞かせる音楽と言えましょうが、
スタイルは違っても、クラッシックでも指揮者や演奏家の思いの大小は変わらないでしょう。
そんな大勢の方達が一つにまとまって表現出来た時の音楽の楽しさや感動は
何と例えたら良いのでしょう。

安くは無いチケット代を払うにはせよ、こんな方達の才能を見聞きできる事は
幸せだと思います。
充分に楽しんで感動して、さてこれをどうやって再生したら良いのでしょう??
そんな悩みもいつもながらにたっぷり堪能したいと思います。

2013年11月14日木曜日

秋葉原 ラジオストアー 閉館

秋葉原の名物、
ガード下の電子部品の小店が並ぶラジオストアーが、
今月末で閉館するそうです。

自作オーディオ好きの方にはその中にコイズミ無線が入っていますので
悲しくなりますね(本店はそのまま)。

未だラジオセンターなどが有るので助かりますが
自作好きのラジオ少年にとっては秋葉原のパーツ街は聖地!
いつまでも残って欲しいと願います。


初めて北海道の田舎から上京して秋葉原に行った時には、
何と!、パーツ街に出る出口が分からずに行けなかった(汗!)

総武線のホームに出たり、昭和通りの変な街に出たり、
おかげで当時のONKYOの試聴室を見つけました。

この数年で完結して秋葉原駅は大変分かり易くなり豹変しましたが、
40年(また汗!)以上前は複雑で、
人に聞く事も出来ない臆病な私には電気街、パーツ街は遠かった。


今の長野に引っ越した時には未だネット販売は無く、
馴染みのラジオデパートにFAXで注文して、
銀行の窓口で振り込んで(ネットバンクも無かった)、
早くて1週間後に品が届くという不便さを強いられて、
良好な自然環境を得た代償の大きさに戸惑いましたが
今は良い時代になりました。
上手く行けば翌日に届きます。

前にもここに書きましたが、秋葉原に行く目的は、
時々に熱くなっている対象で変わっているのが面白かった。
.オーディオ電子部品を買う
.無線用電子部品を買う
.パソコン部品を買う
.オーディオを聞く、見る、買う
.家電を買う
.CDを買う
.登山用具店に行く
上記は個人的に行きましたが、
メーカー勤務の時には試作品納期に追われて
休日に足りないパーツを買いに行った事も何度か、


経営者との会話に出た秋葉原には暗い思い出があるそう!
もっと昔には闇金融が集まっていて
何度もお世話になって窮地を脱したとの事!

まだまだどんな方向に流れていくか分からない街、
多くの人の思い出の街であります。


2013年11月6日水曜日

私の音楽鑑賞

ウッドウイルのホームページのメニューに
「私の音楽鑑賞」を追加しました。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Music-appreciation.html


私が公私共に興味を持っている音楽会のリストを掲載して行く予定です。
始めに掲載したのは今年行く予定だった音楽会でした。
これからは行く行かないは別に、興味を持った音楽会を掲載して行きます。


ウッドウイルのお客様はクラッシックファンが多い様ですが、
それでも音楽会に出かける方は少ない様です。
皆さん様々な思いがあるのでしょうが、音楽会場は活気に溢れています。
生演奏もそうですが、新しく知る演奏家や、
その方のCDなども見つかるきっかけになれば幸いです。


リンク先に「私はどうして音楽会に行くのでしょう」も書いてみました。
現在の私の立ち位置みたいな事に触れていますので良かったらご覧下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/What-Music-appreciation.html

2013年11月3日日曜日

HPのメニューを変更しました

ホームページのトップ画面のメニューを変更しました。

完成した作品の例やどの様なスピーカーを受注して製作出来るか?など

種類が多くなり過ぎて、作っている私でも時々間違えてしまう程でした。

言葉では無くて製作例の画像を入れてみましたので少しは見易くなったかな??。



HPの内容を追加するばかりで、内容の整合性の確認を怠っていましたので、

言葉や名称の相違、リンク先の間違いなどが多く見つけて冷や汗ものでした!

全く申し訳ありませんでした。



今後も気をつけて更新をしたいと思います。

お気づきの点はご指摘いただくと大変ありがたいですが、

殆どは試聴や打合せに来られた時にお聞きするのが常です。

たまにはHPを見ていただければ幸いです。



近々、新メニューとして「私が出かけるコンサート」などを掲載したいと思います。






2013年10月27日日曜日

日立HS-500とウッドウイルのウイングの定在波測定


画像はHS-500の定在波です










日立 Lo-D HS-500 とウッドウイルのスピーカー「ウイング」の定在波測定を行いました。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Enclosure-analysis.html


HS-500は直方体/平行面を持つエンクロージャー構造ですので原理的に定在波が発生します。
測定して、いや正確な寸法を計った時点でその定在波がより多く発生する事が分かっていました。


ウッドウイルの「ウイング」スピーカーは定在波を発生させないラウンド構造を採用していますので
果たしてその成果がどの様になるか興味津々でした。


それぞれ製作した年代に設計手法の違い、技術の進化等々が有りますので比較するのは
適当では有りませんが、直方体構造とラウンド構造の単純比較と言う事では理解し易いのか!
と考えます。


ウッドウイルでは定在波の発生による音質低下よりも、定在波を減衰させる為に用いる
吸音材の充填がもっと大きな音質低下につながると考えています。


定在波を含む音響エネルギーを熱エネルギーに変換して消費してしまうのです。
もったいない、もったいない。
失われたエネルギーはパワーを入れても戻せません。
音の鮮度や立ち上がりやあらゆる音を劣化させます。


コストや時間が許せば、音質を良くしたいなら、
ラウンド構造が有利と考えています。


MUSIC BIRD 「アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ」での収録時に
田中伊佐資さんからもその話が出ました。
一度体験すると元に戻れないそうです。


2013年10月24日木曜日

MUSIC BIRD 収録して来ました













高音質「音楽専門」衛星デジタルラジオ
田中伊佐資さんの「アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ」の
番組に招待されて収録を行って来ました。
11月20.30に放送されますので試聴環境のある方は是非聞いてみて下さい。
http://musicbird.jp/programs/analog/


番組中に流す曲は私の高校生の頃に買い求めたものです。
田舎を離れて何度か引っ越しをする毎に失ってしまって、
最後迄残っている私にとっては大変貴重な愛聴盤の中から選びました。
軽めのボサノバやモダンジャズ、
MJQやオスカー.ピーターソン等々が流れると思います。


通常は曲を多く流してその解説で終わる番組の様ですが、
私の収録の時は様子がちょっと違うようです。
田中伊佐資さんの話が長いのです。
勿論私も負けずに話し込んでいます。
理由は田中伊佐資さんが愛聴するスピーカーを私が造ったからに他有りません。
氏のスピーカーへの思いと
スピーカービルダーとして、制作者側の話が多く出て来ます。


番組を聴いて気に入った曲がありましたら
カートリッジ持参で試聴室で聞かれるのも楽しいかも知れません。
大事に扱って来た為にLP盤のコンデションは良いとの事ですし、
今聞いても録音が良いと思います。



2013年10月19日土曜日

ウッドウイル作品「Wingウイング」でのエンクロージャーの振動音

HS-500とL-101のエンクロージャーの振動音を
オリジナル状態と補強後の音を調べて来ましたので
次はウッドウイルの作品で行いました。

名機と呼ばれた製品達を調べた後に自分の作品を調べるのですから、
怖い反面、自信もあるし、この機会にしっかり調べておこう!
そんな気持ちで行ってみました。

振動解析の後には既に定在波の解析も行っていますので、
後にはまた説明したいと思いますが、
取り敢えずは振動についての結果は、
経験から得た設計、チューニングに間違いはなかった事を確認出来た。
皆さんに比較試聴していただいて評価していただければと思います。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Enclosure-vibration-analysis.html


今迄色々調べ、測定、解析もして来ましたが、
どちらかと言うと、この種の内容は一般ユーザーよりも制作者に興味が湧くか!
とは思うのですが、始めに書いた様に今迄の官能評価を物理評価に代えて検証して見る!
と言う事で進んでいます。

ウッドウイルのホームページのメインのメニューには
「作品の種類と開設」として作品のランク付けを行っています。
ランク付けの意味や説明もやはり官能的表現の文章で行われている訳で、
その説明を一般ユーザーが納得出来る方法で説明出来ればと言う考えもあります。

作品の製作意図を検証出来る形でお客様に説明して理解をいただき、
今まで以上に満足していただける作品作りが出来たら!
この様に考えている次第です。



2013年10月16日水曜日

日立 Lo-D HS-500 エンクロージャーを補強した音

JBL L-101 に続いてHS-500でもエンクロージャーの補強を行い、
その音を測定してみました。

この測定をして先ず思ったのは、
HS-500を発表当時から、もしくはあまり劣化(エンクロージャー部が)していない良好な
状態での音を知っている方については心配要らないのですが、

本来の音を知らない方が、経年変化により音質の違って来たHS-500を手に入れて、
誤解されているのでは??と危惧した事でした。

今回用意した音源を聞かれた事で誤解を融ければと強く思う次第です。


全体の説明は下記をご覧下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/

オリジナル状態のHS-500の音
(L-chのみの音を聞いて下さい/R-chには他の音が入っています)
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1RE10a0lhcFJiaWs/edit?usp=sharing

補強後のHS-500の音
(L-chのみの音を聞いて下さい/R-chには他の音が入っています)
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1ZEpub2pjS0tJbTA/edit?usp=sharing



今回は比較試聴用として音ファイルをアップロードしています。
1ファイルが約10MB有ります。

ウッドウイルのインターネット環境では下り100MBの高速回線ですのでダウンロードには
2,3秒で済むのですが、皆さんは如何でしょうか?
この記事を読まれている方でもし聞く事の出来ない方が居られる様でしたら、
又は今回の参照用に掲載した音源についても一言コメントいただければと思います。
以後の参考にさせていただきます

FFT解析の動画と音声ファイルを掲載して比較試聴していただければベストなのですが、
1ファイルで150Mbも有るので諦めました。掲載は静止画だけです。
比較目的なので下手な圧縮で音質が劣化したら意味がなくなりますので。

例えばHS-500オリジナル状態での動画ではバッフル/側板/背板の3ファイルで450MB。
14年間かけて作り上げたウッドウイルのホームページの倍近い容量です。
改造後のファイルも入れると900MB...
ウッドウイル利用のサーバーの最大容量は400MBですからこの点でも不可能。

今回の音源ファイルはウッドウイル利用のサーバーでは無く、
「クラウド ドライブ」と言われる大容量のサーバー専用サイトに預けています。
その為にリンクが簡単では無く、ファイルを選んでダウンロードすると言う手間が必要です。




2013年10月14日月曜日

JBL Lancer L-101 エンクロージャーを補強した音

エンクロージャー解析の続編です。

オリジナル状態の JBL Lancer L-101 を補強してみました。

オリジナル状態との比較を容易にする為に取り外し可能な方法を取りますので
簡易な補強に留めました。

既にスピーカーの自作を行ってはいましたが、このスピーカーとの出会いは
良い音を求めて更に自作の道に強くはまり込んだきっかけとなったスピーカーです。

恐れ多いとは思うのですが、1960年代のスピーカーですので弱っている所は何処ですか?
と言う治療的な意味も含めて取り組んでいます。


35cmのLE14Aを搭載した口径の割りには小型のスピーカーです。
エンクロージャー共振周波数を下げる為に天板に大理石を敷いた独特の外観。
小型シャーシーに強力なエンジンを積んでいますので強い剛性を求められます。

当時は想像も出来ませんでしたが、今ゆっくり眺めて見ると案外に柔な所が有ります。
それが寄る年波で足腰が弱って来ているので無理もありません。
往事の切れのある音は出ていない様です。


剛性の弱い車でコーナーを攻めますと捻れてグリップ出来ません。
サスペンションも同じで外に大きく膨らんでしまいます。
そして高速でコーナーから出る事が出来ません。
陸上100mでスタート台がしっかり固定されていなかったら勢い良く飛び出せません。

スピーカーユニットの振動板が前に振れる時、ユニット全体は逆方向の後ろに振れます。
作用、反作用の原理です。
その反動をしっかり受け止めないと前述の車や陸上の時と同じ様に力が伝わらずに
弱くなるばかりか互いに減衰し合う事になります。

L-101はそんな状態になっている様です。
簡易な補強の効果でスタート台は固定され、サスのグリップは改善した様です。
でも剛性を強める迄には至っていませんので次の課題とします。

そんな事が理解出来る様な結果になったと思います。
下記の二つのwabファイル(L-chのみでR-chを最少に)を聞き比べて見て下さい。
.補強前
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1VkthNDEwV2hUT2s/edit?usp=sharing
.補強後
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1WXZmQUlmYXAtVHM/edit?usp=sharing

何と言っても JBL L-101 の比較試聴です、
可能な限り良質の環境で聞いて下されば幸いです。

次回はHS-500を補強してみます。




2013年10月13日日曜日

JBL Lancer L-101 のエンクロージャー振動音

HS-500に続いてランサーL-101のエンクロージャー振動を測定してみました。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Enclosure-vibration-analysis.html

HS-500もL-101も私が高校生の時に出会ったスピーカーです。

アルバイト先の電気店でデモ用に鳴らしていたHS-500、
日立の開発技術者が直接製品説明をしてくれた。

L-101は当時の御三家の新製品発表後に特別デモしてくれました。
この音を聞いてからJBL信者になりました。

ある程度のスピーカー、エンクロージャーを製作して来ますと、
スピーカーユニットの音とエンクロージャーの音を判別して聞く事が出来てしまいます。

ですから前述の名機と呼ばれているスピーカーも良い点も、
及ばない点も分かって来てしまいます。

でも製作側が分かっても、リスナーの皆さんが理解出来なければ意味がありません。
ですから今は周知する為のツールを用意している訳です。

それにしても当時のスピーカーは盛大に鳴ります!何処が!
このリンク先のR-chだけの音を聞いてみて下さい。
スピーカーユニットから出ている音ではありませんよ!
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1VkthNDEwV2hUT2s/edit?usp=sharing

2013年10月11日金曜日

日立 Lo-D HS-500 のエンクロージャーの振動音

このブログで少しずつ研究の成果を発表して来ましたが、
掲題の様な形にまとめてホームページに掲載しました。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/

ステレオ録音のL-chにスピーカー正面の音をマイクで拾い、
R-chにエンクロージャーのバッフル/側板/背板の振動音を録音した
wavファイルをリンクさせています。

L-chの音を絞り、R-chの音だけを聞くと、何とエンクロージャーの振動音だけを
聞く事が出来ます。

エンクロージャーが振動する事の是非、
その振動音を積極的に音作りに利用する事の是非、
そんな事を考える基礎的な資料となれば幸いです。

最初に測定したスピーカーはオリジナル状態の「日立 Lo-d HS-500」です。
このブログではHS-500関連の記事が一番多く読まれている事、
私も感心が非常に高い事、
ウッドウイル版HS-500を製作し、
今後も更に高度な「ウッドウイル版HS-500 WXⅡ」仮称ですが
製作も予定されている事から取り上げてみました。
次にはJBL Lancer L-101の予定です。

次回の研究ではオリジナル状態のエンクロージャーに
機械的補強を加えて振動を制御した振動音を拾います。
同じく電子的にアクティブ型で制御した音も拾います。
それらの資料を合わせて再度エンクロージャーの振動を
考えて見たいと思います。

その成果から新作スピーカーの設計と
既存スピーカーの改造/レトロフィット等に役立てる事が出来ればと考えます。

では是非、ホームページのリンク先でエンクロージャーの振動音を聞いてみて下さい。


2013年9月27日金曜日

MUSIC BIRD ミュージックバードの収録参加


ミュージックバード「MUSIC BIRD」はFM東京が運営する音楽専門デジタル衛星放送です。
http://musicbird.jp/


そのJazzチャンネルのパーソナリティーを「田中伊佐資」さんが担当されています。
http://musicbird.jp/programs/brand-new-cd_tanaka/
「田中伊佐資」さんと言えばウッドウイルのトップページを今も飾り続けている
「オーディオジコマン開陳」の作者であり、ウッドウイルが今迄製作した最高の
スピーカーシステムの発注者でもあります。


とても大事な方の割りには私は「MUSIC BIRD」を導入していない!
だから生で(収録ですが)放送を未だ聞いた事がない。
「MUSIC BIRD」のHPや関連のYouTubeで見聞きしただけなのです。
http://www.youtube.com/watch?v=WtLID6zOg9c


ごめんなさい!何度も決めかけたのですが...
でも今回ばかりは導入せざるを得ないかな?
ゲストとして番組に招待されたので、自分の声ぐらいは自宅でエアチェックしなければ、
と言う事情が生まれました。


最近でこそ音も画像も良くなり操作も容易なBSや地デジを
HDDやブルーレイに録画はしていますが、
どうも私には放送からの音源をエアチェックして自分のライブラリーに入れる習慣が
出来なかったようです。
そもそもがアナログ放送とアナログチューナーの音質には懐疑的だった上に、
(勤めていた会社はHiFi用無線機も製作していたのですが...)
高音質で安価なエアチェック機材が無かったせいかも知れません。


その点では現在は天国ですね。
小型/大容量/安価/操作性も利便性も抜群な機材が選び放題です。
ミュージックバードも専用チューナからはアナログやデジタル(CD品質)の出力があるので、
リアルタイムで聞くも良し、ネットワークオーディオでも楽しめます。


さて、「田中伊佐資」さんが工房を訪れて下さった初対面の時に、
私の音楽/オーディオ経歴を聞かれた様に覚えています。
「田中伊佐資」さんはJazzへの造詣が深い方ですので、機材選びもその辺を中心に
考えて居られるだろう事は当然に想像出来ます。


実家には白黒TV購入前にステレオ装置が何故か有って私の小さい頃は
シナトラやディーンマーチンなどのスタンダードJazzを聞いていた様でなのです。
自ら聞き出したのはボサノバからJazzが中心でした。
時代だけにフォークもポールモーリアやレイモン.ルフェーブルなどのイージリスニングも聞き、
このブログにも書いた由紀さおりなども同時期に聞いていました。


オーディオ的にはミルトジャクソンのヴィブラフォンの音を追求し続け、
フルレンジ、BH、平面バッフル、ホーン形3Wayなどの経過をお話しした様に思います。
この数年間に当工房を訪れて下さった方は、私の私的スピーカー装置「Jazz Machine」を
ご覧になっているのでお判りですね。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/JazzMachine-Menu.html



でもstereo誌での紹介記事も当時試聴室に置いてあったのは弦楽器中心用の「ウイング」でした。
ウッドウイルのお客様の大部分はクラッシック中心に音楽を聴かれている方が多い様ですので、
自然とスピーカーシステムもその様な形式が多くなります。
そんな試聴用のスピーカーを見てあのJBL38cm3Wayの超弩級スピーカーシステムを
発注されたのですから、その想像力と度胸には敬服します。
前述の私の経歴のお話に納得されたからなのでしょうか?
その時に「Jazz Machine」は未だ製作していませんでしたので。

そんな事で、番組では持参する秘蔵のJazzのLPを流しながら、
(実は引っ越しを繰り返して最後まで残ったLP)
スピーカーという作り手の立場でのお話が出来るのかなと想像しています。


放送日が決まりましたらお知らせ致します。



2013年9月15日日曜日

小林聡美「めがね」 /マンドリン「横内の花子」

色々なジャンルにまたがる様なつれづれのお話しです。
よろしかったらお付き合いを。

小林聡美の「かもめ食堂」が気に入ったので「めがね」も録画してあったのを
忘れていて、やっと見ました。

かなり前に井上陽水の音楽番組で小林聡美がゲスト出演していた。
大して気にしていなかったが、やはり女優だけあって綺麗で魅力的。
別番組でインドでのロケで飛び入りで現地映画の主演女優役にトライ!
監督が本当にインドで通用するから残りなさいと!多分お世辞とは思うが、
全ての要素を詰め込んだ幕の内弁当みたいなインド映画での役をこなすのは、
素人目にもかなり大変そうで、もの凄いプロ根性に感心々。
昔、出張時に現地で観た事があります。

そんな訳で「かもめ食堂」を観て、次は「めがね」を観ようかとなりました。
またまた別番組でアイルランドだったかのマイナーな山を登山する紀行番組を見た。
厳しい気候の中での振る舞いがとても自然でこれも気に入ったのでした。

「めがね」は何かの機会に観ていただく事にして、映画中にマンドリンが出て来ます。
観て聞いていてある人を思い出しました。

通称と言うかブランド名というか「横内の花子」さん。
国内に数人しかいないマンドリン制作者、でした。

初めての出会いは長野に越して来て勤めていたある日の会社での事です。
周りが森の会社なので我が儘を通して1Fの窓際が私の席でした。
有る時に会社にはそぐわない風体の男が建て屋の外をうろついています。
そして何故か私の席の窓に来て話しかけます。
この会社は何をやっているの? 一見するとペンションみたいな建屋でしたので。

電源装置を制作していると言うと、自分の励磁形スピーカーユニットに使える物は
有るかといきなり振って来ました、そして有りますよと。
会社の他の人は私達の会話を怪訝そうな目つきで伺っているのでした。
それから10年以上経った有る時に偶然に再開する事となります。

ウッドウイルを開業してしばらくしてから楽器の構造を勉強しようと近所の
ヴァイオリン工房に出かけて行きました。その方について詳しく話すとまた長く
なりますので、またの機会として、とにかく近くにオーディオに拘った人が居る
との事で、誘われて会いに行くと何とあの時の人、彼が「横内の花子」さんでした。

ヴァイオリン工房の方とは手持ちのチェロを調整していただく等のお付き合いは
有りますが、「横内の花子」さんとは深くお付き合いをする事となりました。
工学を志し、企業で働いていた頃の私にはおそらく全く理解出来ないタイプの、
お近づきになる事も無いタイプの方でした。

工房は開設してから一度も掃除をした事は無いのでは?と言う個性的なものでも、
マンドリンは綺麗で精緻で、試し弾きをする音色も独特の哀愁を帯びて、
何度も何度も聞かせていただきました。
その時の音色が「めがね」を観ていて思い出したと言う訳です。

彼の自宅に設置してある直径2メートルは有る朝顔形のフロントホーン(自作)と
オールJBLの2.1ch/3Wayシステム。
吹き抜けの天井コーナーからつり下げられて、
リスニングポイントに狙いを定めています。
10cmも頭が動くとスイートスポットから外れてしまいます。
身を沈める様なフルリクライニングシートは上向きにセットされています。
そこから湧き出るワーグナーの響きはそれはそれは凄い...
オーディオの法則は無視、感動的な官能的な音なのです。

その部屋にある名曲のCDを随分聞かせていただいたものでした。
年配の方でしたが純粋で無垢で芸術家と言うのですか、
若い頃は前衛舞台の演出家兼俳優、マンドリン製作の修行を兼ねて
演奏も練習してコンテスト入賞経験も。

エンクロージャーの不要振動やコンディションを見極めるタッピングと呼ばれる、
指でコツコツ叩いてその反応と音を感じる手法を磨き上げるのも彼から習いました。
理論的で物理的評価に対して、官能評価と言う判断基準の何たるかを
教えていただいた様にも思います。

ウッドウイルの代表作「ウイング」の性能を私が判断つかない頃に、
私の作品で唯一良いと評価していただき、
私自身が実感したのはそれから3年程経ってからでした。

彼の晩年、遺作となる作品製作中に「天使が降りて来た」と言っていました。
そんな馬鹿なとは思いませんでした。
そんな事も有るのかも知れないと思える様なそんな気がしました。

あのマンドリンの曲線を造る構造と直径二メートルの朝顔形フロントホーン、
スピーカーエンクロージャーのラウンド構造などは単純かなと思いますね。
エンクロージャーの要求は他に有るとは言え、未だ未だと強く思いますね。


「めがね」の舞台は綺麗な珊瑚の海です。
海が浮いて見える程のエメラルドグリーン、海に突き出した塊状の溶岩など、
見覚えのある景色が広がります。
映画の最後に波止場が見えて来ます。
そこは沖縄本島から鹿児島方面に向かう大型フェリーは接岸出来ずに
小型船に乗り換えて上陸する場所でした。
そこだけ波が荒く、小型船から手などを船外に出すと岸壁に叩きつけられて
大変危険で、仲間が係から酷く怒鳴られたあの思い出の波止場でした。
もう35年以上前の出来事です。


2013年9月8日日曜日

2020年 東京五輪開催決定













東京五輪開催決定おめでとうございます。

世界最高クラスのプレゼンがどの様なものかをライブで見ました。
感動的で情熱的でこれならもしかして!
朝のニュースで開催決定を知り、思わずやった!と嬉しくなりました。

前回の東京五輪は小学生で迎え、記念の千円硬貨を未だ持っています。
札幌五輪は地元北海道ではあっても当時の特急二時間の距離では
高校生の私には見に行く事は出来ませんでした。

1998年の長野冬季五輪はウッドウイル開業準備を始めた年でもあり、
月の半分出社、半分は開業準備と言う事も有り時間を取る事が出来たので、
地元住民として、学生時代の競技会や合宿等でお世話になった競技の
ボランティアとして、また観衆としても五輪を最高に堪能しました。

スポーツに親しんでいる方でも、そうで無い方も五輪の特別さを
是非知って欲しいと思います。
苦しさに耐えて鍛錬した体と精神力を世界の最高の場で競う姿には感動や
共感、夢や希望を見出す事が出来る様に思います。

特別に選ばれた別世界の人達の遠い世界の事と思う向きも有りますが、
連載中の朝日新聞の「患者を生きる」での五輪アスリート達の連載では、
ただ普通に毎日を生き続けるだけでも大変な難病や怪我を負っている人が、
奮起して頂点を極める姿には全く驚愕してしまいます。
その意味では別世界かも知れませんが...

そんな方達が世界から集まって来るのですから特別にならない訳が有りません。
会場へは是非とも脚を運んで貰いたいと思います。
年配の方でも若い方でも特別な感動を得られる事でしょう。
TVで観て分かるのは試合内容と結果です。
選手の気持ちや応援する方達の心の感動は充分に伝わっては来ません。

さて七年後にはどの競技を観戦しようかな?
ボート競技のエイトなどコース脇からのんびり双眼鏡で見るのも良し。
陸上のフィールド競技で棒高跳びや三段跳びなども面白そう。
水泳の平泳ぎ決勝には誰が出るかな?
今から楽しみですね。

2013年9月2日月曜日

日立 Lo-D HS-500 振動測定
















ここのブログで継続的にも来訪者数でもおそらくベスト5に入るのが、
「日立 Lo-D HS-500」 に関する記事です。
名機の証とも言える現象でしょうか。
最近の記事で人気なのは「エンクロージャーの響き1~4」です。


そこで来訪者に喜んでいただく為に...と言うのは冗談ですが、
エンクロージャーの響きの続編はHS-500を題材にして
より実践的で具体的な形で考えて見ようかと計画しています。


その内容は
1.オリジナルのHS-500を用いたエンクロージャーの響きを
  官能的表現では無く物理的に捉えて検証する。
2.HS-500からの再生音波形とエンクロージャー振動波形の比較。
3.エンクロージャー振動波形を音声データとして試聴可能とする。
4.「エンクロージャーの響き1~4」で研究して来た測定装置の延長である
  振動波形を能動的に消去する振動キャンセラ-の効果を実証する。
5.HS-500再生音から「振動キャンセラ-」によるエンクロージャー振動を
  キャンセルした再生音を試聴可能とする。
6.エンクロージャー振動がスピーカーシステムの再生音に与える影響を
  目前に於いて瞬時に確認出来る事とする。


大体こんな予定で進めてみようと思います。
ウッドウイルでは既に「ウッドウイル版 HS-500」と言う「レトロフィット」と言う、
オリジナル改造版を製作済みで、更に高度な改造版の製作予定もある事から、
仕様決定に効果的に応用出来ればと考えています。

最終的には官能評価でのチューニングとなりますが、
その要素や経過を物理的に評価出来ていると言う事は大変重要と思います。
オリジナルHS-500を聞きながら機器の操作一つでエンクロージャー振動の
有無やその大きさをコントロールしながらその効果を確認ができれば、
お客様立ち会いで「レトロフィット」の効果を予測しながら計画が進められます。
勿論、他のスピーカーシステムにも同様に対応出来る事でしょう。


量産メーカーの様な数千万や億単位もの設備を持つ事は出来ないにしても、
あまりにも経験や勘と言う官能評価に頼り過ぎていた様にも思えます。
「エンクロージャー振動」の解析はその最大の物と言えるのでしょうが、
今後は音質に影響を与える要素を可能な限り検証して行きたいと考えています。


個人工房で行うので大きなコストはかけられませんし、時間も限られます。
測定装置は可能な限りの応用の利く機材の選別調達に努めていますが、
センサーやアクチュエーターは自前で開発せねばなりません。
自動化へのソフト開発はコスト高で断念して手動にする事とします。
試作はほぼ出来ていますが直ぐに完成形が出来る物でもありませんので、
忘れない程度に頭の片隅に置いていただければ幸いに思います。
  

2013年8月27日火曜日

近況?

8月25日(日曜)に久々のまとまった降雨がありました。
それは夏から秋への切り替えの日でもありました。
26日の最低気温は15度で、勿論窓を閉めて毛布を掛けて寝ました。
信州の高原(山間地)ではこんな日が訪れます。



もう一つ不思議な季節のうつろい。
お盆も夏休みも過ぎると音楽愛好家/オーディオ愛好家の皆さんは
未だとても暑いのに音楽の秋へと気持ちのスイッチが入れ替わります。

例年、梅雨明けからこの時期迄はお問い合わせにHP、ブログ等への
アクセスが急減します。
所が不思議にお盆明けの次の月曜からカウント数が増え出し、
お問い合わせも回復します。

季節柄か個人の方も法人の方も俄然、元気な様です。
未だ甘い実を実感させてはいただけませんが、
「アベノミクス」効果なのでしょうかね?。
期待は膨らみます。



今迄、
やせ我慢して某先生公開の品などは作りませんでした。
貧弱な才能の中からほじくり出す様に、
お客様に教えていただきながら、
オリジナリティの有る作品を作り続けて来ました。
そんな姿を見ていただいているのか、
身に余るお問い合わせもいただける様になって来ている??。

作品作り、困難さ、自身で決めて始めた仕事、
みんなまとめて面白いと思える今日この頃です。


2013年8月15日木曜日

夏休みは無し





















特別な事が無い限り恒例の夏休み無し。

連休の時にはお客様が遠方から来られます。
避暑とか、家族サービスとか、
理由は色々。
私の見る所では嬉しいかな
工房を訪れるのが目的の方が多い様です。

10年前は真夏でも窓を閉め切っていても
試聴するのに問題有りませんでしたが、
数年前からはサウナ状態になるので
エアコンを効かしています。

夏の、
お客さんが来て、
試聴する時だけの、
エアコンです。

今日の午前も見積に忙しく、
嫁さんの顔を見て急遽、
午後から軽くハイキング。

冒頭の写真は
爽やか信州を代表する様な
霧ヶ峰の端に位置する車山の山頂です。
丸い建物は富士山から引っ越して来た
気象用レーダードームです。

アニメの「風立ちぬ」に倣って
白い雲を狙って撮ってみました。

高原のハイキングは快適でした。
冬はスキー場となる厳寒の地です。
私達は冬でもここに来て冬らしさを楽しみます。

2013年8月11日日曜日

湖上花火とペルセウス座流星群

愛知県から友が来て信州の高原を案内した。

白樺湖の湖上花火大会。
ローカルで規模は小さいが人工物の無い湖面直ぐ脇で眼前に観る花火は
山並みに反射して音の迫力があり、薙いだ鏡の様な湖面には
湖面で炸裂する半円の花火が真円に見える華やかさがあった。
友人は肌寒い程のそよ風に吹かれて別天地の高原の湖にご満悦の様子。

毎年恒例の司会進行のお姉さんは人気者で愛嬌たっぷり。
何でも日本で初めて花火を鑑賞した徳川家康から今年は400百年めだとか、
金色に輝く花火は2000度で融けるチタンの反応する光だとか
情報提供してくれるのも楽しい。
ダイエット中の友にマックのバーガーを2個とポテトにコーラをご馳走して、
胸焼けしながらも楽しんでいた様子です。


変わって星見。
ペルセウス座流星群には未だ数日早いのですが、
天の川が盛大に見えるので夜中の田圃を星見に散策。
20分程で私は4個発見、友人は無し。
天の川が盛大過ぎて北斗七星が分からない程の星を見て、
眠いのと胸焼けを我慢して観た甲斐があったと悔し紛れに言っていました。
13日の3時にはもっと良い場所で再度、観る事としましょう。


信州の高原でも日中の陽光の下では結構暑いのですが、
これを書いている今の外気温は22度。
窓を開けすぎて寝ると明け方は寒かったりします。
こちらに越して来た頃には、夏でも半袖 Tシャツを着られるのは2,3週間でしたが、
最近では2,3ヶ月着ていられます。
温暖化の影響を庶民レベルでも感じます。

2013年8月4日日曜日

スタジオ ジブリ 風立ちぬ

久々に映画館に行って来ました。
最後に観たのは台風直撃の渋谷での「This is Bosanova」でした。

「風立ちぬ」は零戦の主設計者である堀越二郎の幼少期から敗戦までを
捉えた内容の映画です。レンタルビデオまで我慢出来ないのでジブリアニメを
初めて映画館で観る事となりました。

マンガやアニメなど子供のものと思っている方も多いかも?
私も仕事に追われ、仕事に燃えていた30~40年代はそんなものと、
気にもしていませんでしたが、ある時TV放送で「紅の豚」を観て変わりました。
アニメであっても何かを訴えるという表現手法に優劣は無いのだと思いました。
主人公の人生観、宮崎駿の飛行機に対する熱い思い、登場人物の
活き活きとした姿に圧倒されて感心して、それ以降はジブリファンになりました。

映画の中の堀越二郎、10代始めで飛行機の設計者になると決心します。
その思いは変わらずに専門教育を受けて実社会へ。
幸か不幸か日本は戦争へ突き進んだ時代で、飛行機の設計者には
夢を実現する環境は揃っていますが、それは殺戮兵器を生む結果となります。
その葛藤と夢の実現を淡々と描き続けるという、
ジブリ映画では初?の完全に大人の為のストーリーです。

堀越二郎は夢の中で設計を見直します、このブログの読者にも居られる事で
しょうが、私も設計図のミスを何度も夢の中で見つけた事があります。
それ程に集中して、好きな仕事であったのだろうと思いました。

私は子供の頃に作ったプラモデルの二式大艇(辛抱さんがヨットでの太平洋横断が、
事故で遭難して救助された海上自衛隊所属の救難艇US-2の前身)を製作した川西航空機のファンです。
同社は大戦末期には零戦や米国の最新鋭機をも上回る
戦闘機、「紫電改」を開発しており、数年開発が早ければ戦局が変わっていたという
程の高性能機で有りましたが、関係書籍や小説を少々読んでいて、
よく三菱重工業の零戦と比較して出て来ますので戦中の堀越二郎の立場が
どの様だったか少しは理解出来て想像しながらの映画を観たので
尚更に楽しむ事ができました。

丁度読み終えたばかりの小説、吉村昭の「関東大震災」でしたので、
震災時の映像には心が痛みました。
妻、菜穂子が結核で養生する高原病院は私の住む隣町の富士見市にあり、
私の住む団地にはその病院の医師も住んでいたなど、
何かしら意味深く観る事の出来たジブリの最新作でした。

お勧めですよ、夏の一時をお楽しみ下さい。



2013年7月27日土曜日

木箱職人

大学のOBの集まりで一杯やりました。
私の職業は皆さん承知なので、
掲題のタイトルの様に呼ばれる事となりました。


自分ではクリエーター/アーティストのつもりでいるのですが、
日本人には職人という言葉が馴染みやすい。


性善説から来ている職業人のイメージなんだろうが...
私が会社員時代には機器の部品や加工依頼先としていわゆる職人さんに
仕事を依頼する事が常で、彼らが自身を職人と呼ぶ人達は
ろくな者では有りませんでした。


自宅屋根裏の梁の接合は隙間が有り、
庭のコンクリ壁は2度も修理して...
埋め込みの表札は傾いていて...ぶつぶつ...


後で考えてみますとそれらは応援に来ていた方達で、
建築中に覗きに行くと「職人が管理している所へ来るな」
と言われたのを覚えています。
専任の大工さんは愛想は無くとも優秀でした。
かなり偏見が入っていますがご容赦を。


設計不良も有りますが、機器製造上のトラブルの最大原因は
彼らが言う職人達のミス、手抜き等が殆どです。
だから職人と自らを呼ぶ人を私は信じない。


鉋や手工具等の木工具使いの究極を求める会「削ろう会」には
日本を代表する様な棟梁や宮大工などが全国から揃っています。
人間国宝のある棟梁は自身を技術者/技術伝道者と呼んでいました。
その会で職人ですと自らを表す人に会った事がありません。


職人とは手にした技能を持って仕事を受ける方達で有り、
それによって日本が成り立っていると言えます。
クリエーター/アーティストらは自らの技能を持って新しく想像する方達です。
そんな方達の片隅にでも置いていただければと常に願い続けています。

2013年7月16日火曜日

三連休に登山

夏休みにテントを持っての登山に行きたいので足慣らしに
地元の八ヶ岳に日帰りで登って来ました。

天気予報は晴れのち曇りでまずまずの予報でしたが、
怪しい黒い雲と強風に時々雨、鳥肌が立つ様な寒気と散々でした。

三日経っても脚がまだ痛い...
今年の日帰り登山は3回目ですが、とても重い荷物を背負ってのテント泊は無理、
日帰り登山5回、一泊山小屋登山2回程行って、体調に問題無ければ
実行できますが、今年はモンスター製作で出だしは時間が無くて、
今頃焦っても駄目な物は駄目ですね。

ウッドウイルの工房は八ヶ岳の地図に入っている程の山岳地帯?の為か、
翌日の予報も良く外れます。週間予報は毎日変わります。

それでも昨今の登山ブームで三連休、人が多い。
もの凄くマイナーなコースを選んでいるのにどうしてこんなに人がいるの??
若い娘が多いので華やぐのは悪くは無いのですが、その方達も経験の無い
中高年が職場での地位や名誉を引きずっての団体山歩きには山でのマナーを
学ぶ機会が無かったので止むを得ないのでしょうがやり切れません。
でも元気で歩ける事は何物にも代え難い財産ですね。

天気さえ良ければ早く家を出て、マイナーな山頂でのんびり景色を眺め、
昼寝に昼食と楽しんで帰って来ても昼過ぎに帰り着くコースなのですが、
今回は稜線の尾根すら見る事が出来ない程の悪天で、止む無く風のない所で
高山植物を撮影して気休め。お気に入りの湧き水を4L程も持ち帰って、
氷にして飲むオンザロックの味で気休め。
この水と氷の時だけ妻はウイスキーを上手いと言います。

以下はその時の写真です、上から順に
コイワカガミ/オトギリソウ/コマ草/ゴゼンタチバナ/ヨツバシオガマ/
ミツバオウレン








































 

 
 










 
 
 
 
 
 
 
 






バッフル振動スピーカーの大容量比較試聴音源

バッフル振動スピーカー(通称:シェーカースピーカー)は
従来に無い構造のスピーカーですのでホームページの紹介記事には
従来方式(バッフルを取り外した状態)とバッフルを取り付けた状態の2種類の
比較試聴出来る音源を載せていますので、良かったらお試し下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/

何れもスピーカーから出る音をマイクで拾って
44.1KHz/16bit(CD品質)と96KHz/24bit高品質の2種類で、
それぞれポップス/JAZZ/ボーカル/クラッシックなどの5曲を載せています。

ファイル形式はWAV形式で音質は良いのですが、容量が大変多くなります。
上記の各5曲と2種類のシェーカースピーカーで録音した合計容量は220Mです。
14年間作り続けているホームページの全容量で120Mですので、
その大容量がご理解いただけるでしょうか。

ホームページのサーバーの限度が200Mですので現状では掲載不可。
新たにホームページを立ち上げても少し足りないので楽曲を減らすか...
サーバー維持コストが倍になるのも痛いなぁ~


色々考えましたら、最近流行のクラウドコンピューティングという物が有ります。
極端なのは端末のPCにはアプリケーションもHDDも無しで、
クラウド(雲と言う意)と言う場所に全て必要なデーターを保存し、
保存する(作成する)為のワープロや表計算やその他アプリケーションもそこから
借りて使うという様なシステムが有ります。

各端末は極シンプルで良い、データーは1箇所に集積出来るので管理が容易、
クラウドには限度無しと言う程の大容量が容易に格安で使えます。

調べると30G~50G程度なら無料で使えるサービスが有ります。
先程の200Mとは桁が違うので大喜びで加入したのですが問題が。
HPの様に不特性多数の方が訪れてクリックするだけでその音源ファイルを
開いて聞く等の操作には対応出来ないのです。
利用者本人、又はパスワードを共有した特定の人だけしか利用出来無い。

でも何とかそれらの同種のサービスを見つけて音源ファイルを預けました。
その音源を聞く為には、HPを訪れてくれた方が、一旦ダウンロードしてから
聞くと言う形になります。少し不便ですがこの手法で全ての音源を聞いて
いただけるのでご勘弁下さい。


現在では法人は勿論、個人でも機械的なトラブルや、震災などの大規模
災害に備えてデーターをバックアップする手段を構築しています。
クラウドコンピューティングはその最先端を行くシステムなのですが、
メンテナンス履歴を見ると何月何日トラブルで半日アクセス不可などと
完全では無い様子。

その会社が急に無くなったらどうなるの、セキュリティーは完璧でも
従業員がデーターリストを横流しなどと色々あるようです。
だんだん頭の固くなって来ている私などは、優先度の低い一部のデーターは
利用しても根幹部分は自分でバックアップしようなどと考えているのであります。

何かとPCのお世話になる今日この頃。
自営業者でもこんな心配をする日が来るとは思いませんでした。

追)このブログには画像や動画は掲載出来ても
  何故か音声ファイルは掲載出来ません。



2013年7月13日土曜日

バッフル振動スピーカー完成





















































上記の画像はSEAS社の最新自信作13cm同軸型ユニットを搭載した
山桜無垢材バッフルのシェーカースピーカーです。

振動型バッフルスピーカーの開発過程を二度程ブログに掲載して来ましたが、
完成しましたのでお知らせします。
この新作は「バッフル振動スピーカー」(通称:シェーカー)と呼びます。
詳細はホームページをご覧下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/
このホームページからはバッフル有り、無しの違いが分かる様に
比較試聴出来る音源を載せていますので是非聞いてみて下さい。

変わった形のスピーカーです。
その設置方法も変わっています。

画像正面のバッフル板と脚を取り除き、
エンクロージャーに直接ユニットを取り付ければ
通常のスピーカーとして動作します。

要約すると綺麗に響く無垢材のバッフル板を
スピーカーユニットで積極的に振動させて響かせ、
音楽が自然に優しく環境に溶け込み、
リスナーに安らぎを覚える様なある種の官能的な音を出します。

搭載ユニット口径の数周りも大きな音場空間を再現します。
音が優しく浮き出る様に鳴りますが、それがうるさく聞こえません。

目的の主旨からはイージ-リスニングやBGMなどに最適かと思います。
ウッドウイルが製作する訳ですから基本的な性能、音質は確保していますので、
メインスピーカーとしても勿論、十二分に使用に耐えます。

効果的にバッフルを響かせる為のエンクロージャーへの取付と、
バッフルの響きを自由振動させる為のつり下げ式の設置から必要とされる
専用脚のセットでこのスピーカーシステムは成り立ちます。

音と正面から向き合い、物理特性等を追求されるモニター的な使われ方には
方向性の異なる主旨のスピーカーで有るとは言えます。

アコーステックの自然に響く楽器の心地良さ、
スピーカーでこの音色に少しでも近づけられたなら幸いなのですが。

工房で無垢板を運んでいてコツン!と当たった時の心地良い響き!
動機は単純でしたが、実用化には多少の工夫が必要でした。
イージーな聴き方がふさわしいスピーカーなのに設計はイージでは有りません。
外れると全く動作しません。最適なユニットの選択や、防振や逆の強制振動や
機構など、今迄のスピーカーとは異なる要素が入り込みました。


蛇足ながら
ホームページに初めて音源を載せてみましたが、馴れない事は失敗が...
ホームページの容量が拡張々で200Mの内120Mも使っています。
今回載せたかった音源のWAVファイルで220Mも有りますのでパンク!。
これ以上の拡張は無しとの事。WAVファイルは大きいので止む無く
MP3等の圧縮ファイルに変えようか...
取り敢えずは96KHz/24bitはしばらく待機、楢シェーカーのファイルも待機。
意地でも音の良いWAVファイルに拘ります。
ウッドウイルの試聴機材ではこの音源ファイルの再生でバッフル有無の
効果は実感出来るのですが、皆様の環境では如何でしょう??

勿論、実機を聞くのが最良です。
ウッドウイルで試聴できますので避暑がてら是非おいで下さい。
ありがとうございました。







2013年6月29日土曜日

The monster is gone 


80cm口径 FW800HSを搭載したサブウーファーが
本日、工房を去りました。

納品先の準備が整うまでしばらく工房で待機していました。
画像の様に搬出は大騒ぎです。

でも恐らくは搬入は数倍も大変な事になるだろうと聞いています。
キーワードは何が何でも運び入れろ!だそうです。
工事用のクレーンが登場するとか。

1枚目の画像の左奥に少し見える階段の横に塗装室が有るのですが、
当初はそこへ二人で移動するつもりでしたが、
あまりに危険そうなので工房の中に臨時の塗装ブースを作成して
移動は中止としましたが、今日のこの様子を見ていて
本当に止めておいて良かったと思いました。

専門家5人がかりでの仕事です。
素人の出来る仕事では有りませんでした。


工房内床から地面までは段差があるので通路を作っています。
道具類だけで2トントラックが要りそうです。


トラックのリフトまでつながる通路が完成しました。
モンスターはぐるぐる巻きにされました。
勿論、ユニット面は合板で防護しています。
専門家五人がかりで移動です。

このトラックの荷台に固定されたまま搬入先まで移動するそうです。
この作品も文字通り身を削って作り上げた作品でした。
行ってしまいました。
ご主人様に可愛がられる事を祈っています。


 


2013年6月22日土曜日

フェイスブックのオフ会

帰省中に何故かフェイスブックのオフ会に参加しました。
身内に誘われたのですが、
音楽仲間と飲み会を開催するとの情報を元に
そのフェイスブック仲間が大勢集まってオフ会となった様です。
居酒屋貸し切りの殆どの人が初顔合わせという飲み会でした。



私はフェイスブックに加入していませんので不思議体験でした。
セミプロらしいミュージシャンには若い娘が取り巻き、
遠巻きに年齢の近い方、何人かと話をしましたが結構面白かった。



高校の同級生と同じ町の出身の方は地方興しのNPOのメンバーで
北オホーツク100kmマラソンを主宰しているとか。
http://www.north100.jp/outline.html
ランナーは情報収集の為に横のつながりが強くて最北の地の
100Kmマラソン大会ながら500人超の参加者で賑わい
地域興しに役立っているそうです。




歯科医の方とのお話しでは。
私が高校の時には既にオーディオマニアとして自負しておりましたので、
地元一番のオーディオ店の店長は良く知っておりその方からの
情報から地元のその手の情報を少しは知っていました。

この町のある開業医はコンクリートホーンを組み込んだ自社ビル
1階全部をリスニングルームにしていて、
オールホーン型スピーカーにアンプはラックスの特注です。
普段はLPやSPを静かに聞いている。

但し、ウイーンフィルがやって来ると病院は閉めて聞きに出かけてしまいます。
返って来るとしばらくは自宅では聞く気にならない。
と言う様な超弩級のオーディオ/音楽ファンがいる事を知り、
世の中には、オーディオマニアの中には、
そんな方がいるのかと驚いていたものでした。

それでその歯科医にその事を話しましたら、
知っていてその方は既に亡くなられてご子息が
仕事も趣味も引き継がれているとの話を聞きました。
明日時間があったらお会いしよう!
でも叶いませんでしたので次の機会にとなりました。



さらに別の方は。
髙梨沙羅(たかなし さら)と言うノルデイックスキーの女子ジャンプ選手を
ご存じでしょうか?
16歳の小柄で幼顔の選手ですが昨シーズンはワールドカップの
総合優勝を飾ったとびっきり優秀な選手です。
その選手のスキークラブの大先輩という方が同席していた訳です。
とても小さな町ですが、ジャンプ台を整備して数少ない人口の中から
選手を見出して育てている志の高い町の話を聞く事が出来ました。



嬉しい方がいました。
アマチュアでトランペットやサキソフォンを演奏している方です。
ブラスを演奏する機会や聞く機会は多くは無いですね。
昨年の秋葉原でのフルブラスバンドの演奏と生録の話をしましたら、
CDで聞くブラスはつまらない、生演奏が素晴らしいと話が盛り上がりました。

それに何とウッドウイルを知っていました。
父親から当時の名機をそっくり引き継いで聞いているそうです。
いつか特注したいなと言っていただけました!。




静かに帰省しているつもりがひょんな事からこんな楽しい話が出来ました。
美味しいお酒に、地元の料理、
参加者が持参した取れたてのホタテの刺身!
フェイスブック参加を検討しているのですがどうしよう?



前述のセミプロらしいミュージシャンが2曲程ギターを弾きながら
歌ってくれましたが、携帯で撮った動画は保存されていなかった。
聞き惚れる演奏でした。


2013年6月19日水曜日

続 振動型バッフル スピーカーの計画

振動型バッフルスピーカーを製作中です。

ウッドウイルでは100%無垢の樹でスピーカーエンクロージャーを多数製作して
いますが、その製作上の課題は気温や湿度で収縮する樹を使う事による、
密閉度の確保をしながら収縮に対応させる事です。
がんじがらめに固めて製作している方もいるようですがそれでは数シーズンで
構造的に破綻します。

その点は振動型バッフルスピーカーのエンクロージャー部分はバーチ合板なので
安心、心配要りません。バッフルには無垢の樹を使いますが、単独で開放されて
いるので多少の反りや収縮は許容出来ますので自由に動いてもらいます。

そんな事で無垢のエンクロージャーは目に見えない所での戦いが有りますが、
振動型バッフルスピーカーではよく見える所で無垢の樹を使った細工が出来るので
製作していて楽しいのです。そんな事でここに書き込ませていただきました。


振動型バッフルスピーカーの心臓部となるバッフルには山桜無垢材を採用します。
この作品はウッドウイルらしく音質の良さに加えて外観もこだわります。
弦楽器が綺麗に鳴り響く事でしょう。

同じくバッフルにオーク材(楢)を採用します。
この作品は敢えて外観や塗装を最低限にして低価格化を図ります。
これは製作中ですから、完成すればもう少しは綺麗になります。
優しいゆったりした響きに癒される事でしょう。
 
山桜無垢材のバッフルとエンクロージャーを起てる(吊す)為のスタンドです。
未だ製作中、未仕上げなので誤解無く。
コスト高になるので市販品で代用とイーゼル、家具、鏡、自転車展示台等々...
使えそうな物が無いので製作する事しました。
予定ではスタンドまで無垢材にするつもりは無かったのですが止むを得ないですね。
贅沢な樹を使う事で音質的には更に素晴らしくなるのも予定外。


同じくオークのバッフルとエンクロージャーを起てる(吊す)為のスタンドです。
思い切り簡単な面取り仕上げです。

スタンドの土台と脚の接合部です。
ほぞ組で逆方向からくさびを打ち込んで強固に接着します。
長期間にわたりがたついたりしない為の加工ですが、
木工的にはこんなのが面白いのです。

 
上の写真のくさびの飛び出した部分をカットした様子。
塗装してしまえば気が付きにくいですが、
分かる人が見れば一目瞭然で、市販品の良質な家具などに見られます。


2013年6月12日水曜日

FOSTEX FW800HS 80cm口径 サブウーファー






















世界最大の80cm口径を誇るウーファーユニット FOSTEX FW800HS を
搭載したサブウーファーが完成しました。
詳細はウッドウイルのHPをご覧下さい。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/Speaker-ord.htm
因みに画像の右下は20cmフルレンジユニットです。

ウッドウイルが製作した過去最大の作品となりました。
W1580/H1340/D550mm 重量約300Kgはスピーカーのサイズを超えています。
過去に比べて特別に大きいと言う事は製作する時にどの様な違いが生じるのかを
その場面々で嫌という程に思い知らされたのも貴重な経験でした。

堅く、重く、大きく、身の危険を感じる程のこの作品の製作には制作者に大きな
負担となり体を痛めてしまうなどで、多くのお客様の作品が遅れてしまう原因とも
なるなど、公私共に忘れがたい作品となりました。
現在は以降の作品製作に励んでいます。

友人は訪れる度に大きく複雑になるこの作品を見て付けた名前が「モンスター」。
搬出には工房出口の構造物を取り外し、搬入には壁に穴をあけてクレーンを
使うそうですので話題に欠きません。

かなり前からこのFW800は存在していて、裸で聞いても低音が出るとか、
巨大過ぎてエンクロージャーに納められずに、押し入れや空き部屋を使うなどの
苦労話を聞いていました。いざ始動し始めると家の取付が悪いと大振動で
倒壊しそうです。あらゆる物がガタガタと震え出します。
信じられないのですがサインスイープ信号によるF特測定時に、
ある低域の信号で私自身の胃の中が共振して鳴り出して耳で聞こえます。
いや、骨振動かな?、まさかと思い三度、四度と繰り返しても鳴ります。
部屋の中の大気がブルブル揺れています。

FW800をサブウーファーに用いると言う事はメインのスピーカーシステムの
グレードも知れようと言う物です。
詳しくは述べられませんがオーディオのレベルを越える様な機材を用い、
扱う方には想像を超える知識と経験と共に音楽への熱い思いが有ります。
それをもってしてこの作品の製作を依頼されたのであろうと考えます。
この様な特別な作品を作る機会を与えて下さり大変感謝しています。

あまりに大きいのでウッドウイルの試聴室には入りませんので
製作した工房で試聴とエージングを行いました。
その時の様子は。

.通常、スピーカーはユニット振動板面積より大きな楽器の音を出そうと
 面積が足りない分をストロークで稼いで必要な音量を絞り出しています。
 そんな頑張っている様子が効いていて判別出来るのです。
 FW800はそこが根本的に違います、殆どの楽器や音源は80cm口径より
 小さいのです。その余裕とゆとりの有る音には圧倒されてしまいます。

.演奏会では大太鼓やコントラバスは音の奔流となりステージから客席に
 流れ込んで来る様に聞こえます。
 大変心地良く酔いしれますが、音源から発する細部の表情は聞き取る事は
 出来ないと私には感じていました。

 録音手法も有るでしょうが、FW800での再生音では皮の張りや胴の鳴り、
 弦の振動に胴の響き、それらが確認出来ます。これは未体験の驚きでした。
 オーケストラの演奏会でそれら低音楽器の分解能の良い音が聞けたら
 更に深い感銘を受ける事だろうと思います。

.FM放送を流しながらのエージングでは、各局のスタジオの空調ノイズが
 体で聞こえてしまいます。私の46cm2台のサブウーファーでは
 気が付きませんでした。これも初体験、超低音をローカット無しで
 流しているのですね。

.工房設置のBGM用の10cm2Wayを4台+20cmサブウーファーのシステムに
 加えて鳴らしてみました。10cm2Wayの音がノートパソコンの音の様に
 シャカシャカ音に聞こえてしまったのには笑ってしまいました。

オーディオは品質(音質)と規模が比例すると言う場面を幾度か見て来ました。
フナ釣りに始まってフナ釣りに終わるとは言いますが、トローリングしながらの
カジキマグロ釣りのスケール感とは違うもっと深い所でのオーディオの
規模が比例すると言う事象が有る様に思うのですが、皆さんは如何?。


2013年6月6日木曜日

新作 振動型バッフル スピーカーの計画

ある日、工房でウオールナットの板材を持ち運んでいた時の事、
その板材が耳元でブオーンと言う心地良く低い音色で響きました。

今の音は何だろう!
小さな板材からこんなに豊かな響きが?
もう一度その音を聞きたいと思い挑戦、
しかし、出ない!何故?おかしい?、
悔しいのでその再現の為に調査が始まるのでした(大げさ)。

何らかの振動が加わりそれが上手く共振したのであろう事ぐらいは想像出来ます。
それを先程の材料で再現するには少しばかり工夫が要るようなのです。
複雑ですがそれらは全て物理の法則から導き出す事が後から理解出来ました。

調べてみると楽器で言う所の「音板」と「共振」それに「支点」が関連していそうです。
先程の心地良い音は、偶然にもそれらの各要素を満たした結果だったのです。
板の持ち方と持つ位置、板に対しての耳の位置、
そしてまさにベストポイントに膝っ小僧がコツンと当たったのです。
条件が揃った時、想像以上に心地良く大きな音で響くのです。
まさに全ての楽器がそうである様に。

この心地良い響きの現象をスピーカーに応用すればきっと素晴らし音が出る!
膝っ小僧が当たった単純なタップトーンの単音では無くて、
スピーカーの振動という可聴帯域で響く素晴らしい音源があるのです。
それに板の基本波振動に加えて偶数時、奇数時の振動も加わって
それこそ楽器の様に響いてくれる事でしょう。

直ぐに試作に取りかかりました。
充分に乾燥した響きの良い無垢材達が揃っています。
どの樹種に参加して貰おうか!
音源のスピーカーユニットの選択は?
楽しい悩みが湧いて来ます。








その響きの基本的な動作が上図です。
節から節までの長さで共振する基本波振動に
その間を偶数時、奇数時で分割された振動も同時に生じます。
その積み重なりが豊かな心地良い響きを生みます。
共振する材の厚さ/長さ/巾/面積/質量/等と
それらの要素が絶妙の配分の時だけに上手く働くのです。
エンクロージャーの寸法が多少変わっても音質が大きく変わる事は希ですが、
この方式はデジタルの様に当たると1、外れると冷酷にも 0になってしまいます。














上図はそのバッフルの振動(響き)とスピーカーエンクロージャーを組み合わせた
作品全体のイメージです。
ラフ過ぎて赤面ですが、思いついたイメージを描き止めるのはこんな具合です。
従来のスピーカーと大きく異なるのはその設置方法です。
スタンド又は吊すなどしてバッフルを自由振動させます。

エンクロージャーはスピーカーユニットを駆動する基本通りに用います。
特別な工夫をして振動型バッフルの裏面に取り付けます。
スピーカーユニットは振動型バッフルの表面に取り付けます。

構造から点音源が好都合でフルレンジか同軸型ユニットで。
小容量のエンクロージャーに適したユニットを選択。
試作機での聴感からはバランスの取れた音色とする為には10cm口径以上の
ユニットがお勧めです。

点音源のフルレンジ、同軸を使っても出て来る音は面音源となります。
小さな口径のユニットではストロークを大きくして音量を出しますので、
どうしても無理な音になります。これは比較しないと分からないかも知れませんね。
この振動型バッフルで聞きますと音源の面積が増える為に能率が上がります。
同じ音量でも自然に聞こえうるさく感じません。
使用するユニットの二回りは大きなスケールで音楽が聞こえます。

響きの良い樹を使うので弦やアコースティック楽器は活き活きと艶やかに鳴ります。
心配した打楽器などでの応答性は全く問題が無く、歯切れ良く気持ち良く聞こえる
のは嬉しい誤算です。低音部の強い楽器でもやはり重なり合う様な高周波成分が
含まれると綺麗に聞こえると再認識しました。

但しモニター的に厳格に位相や定位を気にされる方には不向きと思います。
現実のコンサートではあり得ない様な定位も録音で中央にピタッと定位して聞こえ、
それが心地良く感じる楽曲も多くあります。

この新作は近日中に発表します。
ウッドウイルらしく装飾や塗装仕上げにも拘った作品。
最低限の仕上げで済ませて格安に提供出来る作品。
今迄使った事の無い普及機から高級機迄の新ユニットの採用。
メインスピーカーとしても充分に使えます。
サブ機として、又は寝室やリビングでのイージーリスニングには快適で心地良い。
官能的音楽鑑賞に適していると言えましょう。



耳の健康診断

鼻づまりで耳鼻咽喉科に行ったのでついでに耳の検査を受けました。

一般の健康診断での聴力検査はヘッドフォンを装着した気導聴力検査と
言う物で1KHzと4KHzでの聞こえ方を調べるそうです。

病院での検査は「標準純音聴力」と呼ばれる気導聴力検査と骨導聴力検査を行い、
125Hz~8KHz迄の聞こえ方を調べます。
骨導聴力検査はノイズの中から気導聴力検査と同じ音を聞き分けて検査をします。
骨導とは骨振動型のヘッドフォンが有りますが、鼓膜では無くて耳の後ろの骨に近い皮膚に振動体を当てて調べます。

全ての帯域の音が聞こえても大きな音なら聞こえ易いので、
問題はどれ位小さな音でそれらが聞こえるかを調べるのが大事だそうです。
その意味で試聴室にある測定器では調べ切れないと言う事が分かりました。

結果の聴力レベルは0dBを基準として10dBでほぼフラットに聞こえて、
高域は年相応の減衰傾向が見られるとの事でした。
30~40dB有ると日常生活に支障は無いと言う事です。
因みに10dBの差とは約3.2倍となり、20dBとは約10倍、
30dBとは32倍、40dBは100倍に換算されます。

加齢により誰でも聴力は衰えるので、何か耳に良いメンテナンス方法は?と
聞いてみましたが、明らかな病気以外で聴力を回復、又は維持する方法は
現在は無いそうです。動物実験レベルである種のサプリメントが効果が
有る事は分かったそうですが、市販品の数十倍の成分が必要なのだそうで、
未だ未だ実用段階には来ていない様です。

音楽好きとしては聴力は気になる所です。
偉大なる(熟練の)指揮者達はオーケストラの一人一人の音を聞き分けると
言いますので、極端な聴力低下以外は、聞こえる音の中身を聞き分ける能力
が重要と言う事が理解出来ます。熟練の演奏者も同じですね。
更には熟練の楽器制作者も同じであろうと思います。

前にも書いたと思いますが、私は20Hz~20KHz迄聞こえるのだと信じている
業界の人がいて、聴力検査受診を強く否定していました。
それは人の限界値で誰でもが100mを10秒切って走れないのと同じなのですが、
知って不安になるか、知らないで幸せになるかは個人次第と言う事ですね。



2013年5月15日水曜日

ヒラリー.ハーン バッハ:シャコンヌ



やっとヒラリー.ハーン(ヴァイオリン)のシャコンヌを聴いて来ました。

昨年もリサイタルがありましたが、前衛的な選曲で期待外れでした.

オーケストラを従えての演奏が多くて、リサイタルでしか聞くチャンスが無いこのシャコンヌの演奏は待ちに待ったものでした。

ウッドウイルの試聴室でこのシャコンヌを聞かれた方は多いと思いますが、そのCDの録音は1996年で、今回の演奏までには実に17年もの隔たりがあります。

このCDでの演奏は聞く者を釘付けにする迫力ある力強さに超絶技巧が合わさって、ヴァイオリンの試聴では五嶋みどりと双璧をなすものです。

さて今回の演奏はと言うと、柔らかく優しく曲の表現の巾というか奥行きが深まっています。この間の人生の歩み、体験、その他がこれ程に演奏表現を変えるのですね、今日の演奏のCDが欲しい!。

みどりの録音が無いので私の知る限りではシャコンヌの演奏はこの人が最高です。他の演奏者のシャコンヌを聞いて曲に惚れて、他の演奏者でのCDを探してたどり着いたのがヒラリー.ハーンだったのです。

この様に私が勝手に深く思い入れしていたのですが、完璧に満席だった聴衆も同じ思いを抱いていた様です、演奏中の緊張感や演奏後の拍手が他の曲の3倍は有ったのではと思う程に熱狂していました。
あまりに集中して聞いたので疲れてしまったと言うのも不思議な体験でした。

フォーレのヴァイオリン.ソナタも素晴らしかった。聞き惚れていて目を開けるとヴァイオリンとピアノの伴奏の二人だけの演奏だったのだなと、改めて思う程に音楽が豊かなのです。

演奏会では殆どの時間を目を閉じて聞いています。音楽がより良く理解できる様に思うからです。視覚は脳の全機能の3割を占めていると聞きました。五感や生命維持に感情に記憶にその他諸々....。果たして聴覚はどの程度でしょう?。

今回も目を閉じて、開けてを繰り返して見ましたがやはり音が違います。16bit/44.1KHzのCD品質と24bit/96KHzの高品質音源の例えの様に解像度が違って聞こえます。

目を閉じるとヴァイオリンの弦の音、胴鳴きの音が識別出来てまるで目前で見ている様に音が広がるのに対して、目を開けるとその景色は消えます。しかし見ている為か、ホールの響きや奥行き臨場感は増えて音の華やかさが増して聞こえます。

ここに脳の情報処理の限界が有るのでしょうか?きっと私の脳の限界なのでしょう。悲しいかな視覚と聴覚のマルチタスクには充分では無い様です。

未公開の次回公演案内のパンフレットを配布していました。是非また聞きに行きたいですね。

面白い仕草を見ました。開放弦で弓を擦って演奏している途中に空いた左手で、楽譜をめくっていました。これって普通の事なんでしょうかね。何でも無い様にさりげなく行っていました。



2013年4月27日土曜日

満月の夜、世間は連休とか

 
やや曇ったが満月の月は綺麗!


世間はゴールデンウイークに入りました。


独立前には私も休暇を謳歌していました。
外資系と言う事も有りまして9連休とか12連休は
案外に楽に取っていたのですが...


独立準備から始まって開業して既に15,6年間、
今は週末とか旗日とか無関係の生活になりました。


これはこれで気楽と言えば気楽なのかなと当初思っていたら、
実は殆ど休みは取れ無いと言う現実が待っていました。


通勤地獄で寿命を縮ませる様な早朝深夜の通勤。
電車の窓ガラスが毎日割れる様な片道2時間の満員電車から、
信州へ来て車で3分の生活へ激変して体重が3Kg増えた。
毎日3Kg減量する運動をしていた訳ですね。


開業して遂に通勤時間は無くなった。
自宅で仕事出来る幸せ。
街のネオンや誘惑からの開放(少し未練も)


何かを得る為には何かを失う。
雑音に雑臭に雑灯り、そして雑踏を忘れ


良く掲載する朝の雲海写真の様な自然を見、
添付した星や暗さを楽しんでいます。


そんな所に今年も多くの旅行者が訪れに来ます。


今日は寒かった。
昼間も一桁の温度、ブログ書いている今は零度近く。


大作に取り組んでいるので汗を垂らす危険は無いものの、
塗装の乾きが遅いのが辛い。


明日は天気が良さそうだが
気温は高くならない様だ。
内から暖めて頑張ろう。






2013年4月20日土曜日

ホームページのレイアウトが乱れている

ブラウザソフトを最新のInternet Explorer Ver.10に替えましたら、

今迄問題無かったHPのレイアウトが乱れて見える事に気が付きました。

どうして??。


HP作成ソフトもInternet Explorer Ver.10対応のバージョンに替えなければ

なりませんので、最新のブラウザで見ておられる方はしばらく我慢して

いただけます様にお願い致します。

急いで修正したいと思います。

2013年4月4日木曜日

開業14年目に入ります










この4月からウッドウイル開業14年目に入ります。

色々な作品を作るチャンスをいただきました。

技術も覚える事が出来ました。

音楽がさらに好きになりました。

会社勤めでは体験出来ないお客様とのつながりも出来ました。

頑張り過ぎて体を痛めました。

やってみたい事が尽きずに思い浮かびます。

皆様これからもよろしくお願い致します。


写真は
朝起きたら綺麗な雲海!
あの雲の下を「特急あずさ」が走り、諏訪湖もたたずみます。
中央奥に中央アルプスの宝剣岳が見えます。
4月に入っても樹も草の緑も未だ先。
こんな信州の高原に移り住んで20年を越えています。

2013年3月22日金曜日

またまた「ぼやき」


ごく最近ですが身内を亡くしました。

悲しさに暮れる暇も無く事後処理に明け暮れていた時の事です。



一人暮らしだったので日常の細々とした事は分からない。

片付け、整理をしていて何とか見つけた書類を頼りに

インターネットのプロバイダーと、携帯電話の解約を家族として届けた。



プロバイダーは、IDとパスワードを知らせるようにと高飛車!

分かるはず無いでしょうと言うが取り合わないので勝手にしろと電話を切る。



続いて携帯電話会社へ連絡。

死亡証明と届ける方の戸籍謄本を持って窓口に来いと!

解約して某かの代金を貰うのでは有りません、

ご迷惑でしょうから連絡したが、出先だから戸籍謄本は取得出来ないと言うが、

にべも無いのでやはり勝手にしろと電話を切る。



一体全体、この国の会社の仕組みはどうなっているの??

状況を理解出来ないの?事務処理能力がないの?



続いてJAFへ電話する。

会員証が有った為かスムーズに手続きが済んだ後に、

ご家族が亡くなって大変な時に連絡いただいて恐縮です。

この電話で全ての処理が済みましたと丁寧な言葉使い。

やっと常識が通じる所が有ったかと一安心。



引っ越しの時に、上下水道に電話に新聞に電気、その他...

戸籍謄本持って来いなんて言ってたら誰も相手にしなくなる。

こんな事が理解出来ない会社、担当者が増えて来ていますね。



少し前の事。

最近名が売れているスピーカーユニットの販売店での事。

ダブルウーファー左右ペア分、合計4個のウーファーエッジが納品から

3~4年で劣化したと顧客から連絡が有ったと報告。

1年で保証は切れているが、何らかの不具合が生じているのではと?

調べてくれと依頼するが、こちらは先方の開業以来の顧客で有る筈なのに、

クレームを付ける不審者扱いを受けました。

担当はマニュアル以外の対応が出来ない、する気がない、経営者も気にかけない。

そんなのを見るに付け暗澹たる気持ちになります。










2013年3月17日日曜日

日下紗矢子 ヴァイオリンとピアノのデュオ.リサイタル

 
 


長野県伊那市(自宅から高速で約1時間)で日下紗矢子さんの
ヴァイオリンとピアノ(オズガー.アイディン)のデュオ.リサイタルを聴いて来た。

音楽専用ホールではなくて、地域活動の拠点となる様な行政の複合ビルの中にある
多目的ホールでのリサイタルです。

200百人程の小型ホールの最前列中央に陣取っての鑑賞です。
前回も同条件で聞いて2回目となりました。

ベートーベン ヴァイオリン.ソナタ 第9番「クロイツェル」などの時に激しく
弾く曲などでは、小ホール最前列で演奏家から3メートル程の距離では
生々しく聞く事となり、CD等の綺麗な音からは体験出来ないものが有ります。

日下紗矢子さんの演奏は淡々と激しくと言えばよいのでしょうか?
力まずに力強くと言うべきか、演奏スタイルは自然体と言う事なのでしょう。

激しく、激情的に、拳を振り上げて演奏する方は聞いていて引いてしまい飽きます。
かといってインパクトの無い平坦な演奏では退屈してしまいます。

「クロイツェル」の例ではソロで弾く曲ではあるのですが、一歩引いて客観的に
演奏しているのでは?と思う事もあるのですが、日下紗矢子さんの演奏は
逃げずに真っ直ぐに、ど真ん中で弾きます。ですから激しさも尚更で
圧倒もされますが、そこに強く共感も出来ます。

今回の演奏では、自然と目を閉じ続けて聞いていましたが、そんな時に寝てしまう
事も良くあります。でも曲の変わり目には自然と目が開き、その都度、新鮮に
視覚で再確認して鑑賞している、自分の聴き方が不思議な対応をしていました。

お気に入りの演奏家ではじっくり聞き込む為に目を閉じます。
でもせっかく目前にいる演奏者なのだから意識して目を開けて存在を再確認する、
そんな意識的な動作が無かったのです。

まだCDも買っていません、今日は購入すればサイン会も有ったのですが、
やはり買わずに、次回もまた聞きに来ようと思いました。
何の事はない、日下紗矢子さんのファンになったようです。
機会が有れば響きの良い音楽専用ホールで聞きたいですね。

ピアノのオズガー.アイディンさん。力をセーブしている様で、
爆発している時の演奏を是非聴きたいですね。
それでも幾度かその片鱗が垣間見えて目を凝らして聞き入りました。
見た顔と思っていたら、大好きな五嶋みどりさんの伴奏もしていた方です。
なる程、最高峰のピアニストの一人なのですね。

約2時間の演奏中にも馴らされて響きが変わって聞こえる生き物の様な
ヴァイオリン。ぜひ生演奏を、小規模ホールで、目前で、聞いてみて下さい。
再生音との違いを体験なさって下さい。

2013年3月8日金曜日

エンクロージャーの響き その4

この掲題の続きです。

長々と説明が続きましたが、実験結果の初期のデータを取得出来ましたので
ご覧下さい。

実験に使ったスピーカーはLo-D HS-500のエンクロージャーに、
20cmフルレンジユニットを搭載して行いました。
 
演奏曲は響きが良く出るであろうとの予測からミッシャ.マイスキーの
バッハ無伴奏チェロのための組曲です。

各画像の上部波形がマイクから拾ったスピーカーユニット正面軸の測定画面で
下部波形がエンクロージャー側板中央の振動センサーからの信号波形です。

 
1.FFT解析波形です。
  ユニットからは約60Hz~7KHz程までの帯域巾を確認出来ますが、
  側板からの振動からは約90Hz~2KHzまでの帯域幅しか確認出来ません。
  演奏曲の特徴も有りますが、エンクロージャー振動の大まかな傾向が掴めます。



2.3D解析波形
  俯瞰した様にユニットと側板との信号の様態が分かります。



3.MAP波形解析
  声紋鑑定で良く見る画像です。赤い部分がエネルギー大、青い部分が
  エネルギー小。周波数分布も分かります。
 


今回は音圧と振動の絶対値は表示せずに単にユニットから出る信号波形と
エンクロージャー振動の信号波形とを比較するに留めています。

この段階でエンクロージャーの任意の振動を把握する事が出来ますので、
従来の経験則による「エンクロージャーを響かせる or 振動を抑えて響かせない」
と言った様な曖昧な表現の客観的な裏付けが取れる事になります。

ここまでは製作側の都合による話です。
でも重要なのはお客様にとってそのエンクロージャー振動の把握がどの様に
納品されるスピーカーの音質向上につながるのか!、
更にはお客様がどの様にしてその効果を確認して音質向上を実感出来るか!
そこが最重要と考えます。

この実験は更に続きます。
エンクロージャーの振動信号が得られたのでこの信号を積極的に応用した、
アクティブコントロールにより電気的にエンクロージャー振動をコントロールします。
物理的な補強等に依らずに振動を制御出来るので、お客様の目前でその効果
(振動の有り/無し)を比較試聴していただく事が出来ます。

別の応用としてスピーカーユニットからは音を出さずに、
エンクロージャー振動だけの音を聞く事が出来ます。
本来の音楽信号にエンクロージャーの振動がどの様に加わり変化するか、
大変興味深い体験が出来る事と思います。

実験の初期段階での感想ですが、HS-500のエンクロージャーは実に良く響いて
盛大に音質を悪化させているのが確認出来ました。
これでも名器と呼ばれた機種なのですから分からないものです。

この実験に使った測定器類などは可能なら上手くまとめて販売も出来ればと
考えています。エンクロージャー振動に悩まされている方のお役に立てれば
と考えています。





















 

2013年3月3日日曜日

エンクロージャーの響き その3


この掲題の続きです。

エンクロージャーの響きが音質に与える影響は?。
この週末には仮のシステムで実験、
「エンクロージャーの響き」を捉える事が出来ました。
 

従来の経験則に依らずに客観的に響きを見える形に出来ました。
これに成功したので、従来の経験則を補う強力なツールを得た事になります。
 

響きを少なくしてクリアーなピントのカチッとした音にする....
積極的に響かせて音色を付け、綺麗な音に仕上げる、等々....
このチューニングをデーターで見て確認しながら行う事が出来ます。
 

今迄は耳と感を頼りにエンクロージャーの材質、板厚、構造、補強を考えて
製作して来ましたが、例えば、板厚を厚く製作してしまえば、時により制動が
効き過ぎてしまい、製作した後では薄くする事は不可能ですから
チューニングのしようが無い!

又は構造も、後から補強等のチューニングを出来る仕組みを考えておかないと、
やはり板厚と同じで手の施し様が無い!など言う事もあり得ますが、
これからはこれらの試行錯誤からは逃れる事が出来ます。
 

「エンクロージャーの響き」を捉える事が出来ると言う事は今迄経験する事の
出来なかった、新たな道が開かれます。

波形解析の難しい事はここでは省き、ユーザーにとって最大の恩恵は。
エンクロージャーの響きを波形信号として捉えているので、
その応用としてチューニング前の音/響きをチューニングした後の音/
これを比較試聴できます。
 

これが最大の目的で取り組み始め他のですが、
今回、初めてその試聴比較をしてみて感動しました。


エンクロージャーの響きというのはこの様に大きく影響していたのか。
チェロの胴鳴り、ドラムスの弾ける皮の音....
響かせた方が良いと思う音楽が...
これはきちっと固めてクリアーに決めよう...
などと色々な考えが頭の中を駆け巡ります。
 

ここまで呼んで下さっておや?と思われた方もいらっしゃるのでは!、
従来の補強材等で響きを制御するのはパッシブ制御と言う事が出来ますが、
「エンクロージャーの響き」の波形データを入手出来たと言う事は、
それを積極的に応用すればアクティブ制御が可能になる事です。
 

響きを不要な信号と捉えればノイズキャンセルヘッドフォンの様に環境の雑音を
キャンセル削減してノイズ無しの綺麗な音で、小さな音で聞く事が出来ます。

又は響きを必要な信号と捉えれば、そのまま活かして響かせる事も、
更には積極的に利用して、響きを強調する事も出来ます。
それを楽曲事に電子的にコントロール出来ます。
 

最終目的までたどり着くのは未だ時間がかかりますが、
「エンクロージャーの響き」の波形データを客観的に見える様なシステムを
完成させるのはそんなに先では無いと思います。
 

次回はスピーカーユニットからの波形データ。
エンクロージャーの響きの波形データ。
そのエンクロジャー波形データーをキャンセルした時の波形
これらをご覧いただけると思います。


2013年2月24日日曜日

ぼやき?

この二週間はいつもと違う日々でした。

このブログには馴染まない話題なのですが、
個人工房なので休んでしまう理由を話さなければと思いました。
マスコミで見聞きしてはいたが遠い世界の「臓器移植」、
身内でその対応を迫られる出来事がありました。
私も皆さんも何らかの意思表示をしていても良いのでは?
と、深く考えさせられてしまいました。



そんな事で家をかなり留守にしました。
その間に大雪、季節外れの雨、二度の寒波!
玄関も家の前もスケートリンク状態でお手上げ!
除雪のタイミングをずらすと春まで氷が溶けないのです(涙!)。



プライベート教室で教わっていた「Adobe Illustrator」も
何処まで勉強していたか思い出せない!



エンクロージャーの響き その3
の続編の為の実験は面白いので中断が悔しかったが、直に再開予定。



ブログを引っ越して分かった事。
ここに訪問していただいた方の記録、今迄は人数だけでしたが、
今度は時間帯や、MacかWindowsか、ブラウザソフトの種類、
やって来た経路に、国籍まで分かるのです。
米国、ドイツ、ニュージーランド、中国、台湾、韓国、シンガポール...
彼の国の人か見ているのか、滞在している邦人なのかは不明ですが嬉しいですね。
前の有料ブログで解析できなかったのに、
引っ越し先の無料ブログで出来るなんて不思議。


そんな事で気持ちを切り換えて始動します。