2011年7月16日土曜日

しばらく製作作業を休んでいました

ブログに入院生活の事(かなりの長編)を書き込んでいましたが、


昨年の大物製作の無理と日々の体へのメンテナンス不足で肩が動かなくなり


入院/手術/リハビリと製作をしばらく休んでいました。


皆様には大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。


お陰様で現在はかなり回復しまして既に製作開始しております。


完成作品の紹介も随時掲載していきますのでお待ち下さい。


 


併せてホームページの更新が止まっていました。何故か昨年からパソコンの不調に悩まされております。メールの仕事用フォルダーだけが消えて無くなる、重要ファイルが半年も前の履歴に戻ってしまう、ハードディスクが壊れシステムが起動しなくなる...バックアップを取っていたはずのホームページのデーターが半年以上前の古いデーターに逆戻りしまして、ファイルを全て手作業で更新するという事態となっていました。既に回復させましたがその間、更新したくとも出来ない状態が続いていました。


皆さんもバックアップは考えておられるでしょうが、ウッドウイルの現在のバックアップ体制はシステム回復用内蔵ハードディスクを2台用意し、そのディスクには時間差を置いたデーターのバックアップもしています。RAID構成のハードディスクによるバックアップはハードの故障時には有効ですが、誤操作でデーターを削除したり変更した様な場合にはそのままバックアップされますので危険です、時間差を置いたバックアップが別途必要です。更に外付ハードディスクに日々データーのバックアップを取っています。専用ソフトを使ってバックアップするフォルダー等を設定していますのでいとも簡単に必要なバックアップが可能となっています。


痛い思いをしたので慎重な対応となりました。皆さんもどうか気をつけて下さい。


 


 


 


 


 



高齢化による難聴

ウッドウイルのお客様の中心は50代から60代です。


専門書によれば高音が聞こえにくくなり始める年齢との事ですので、スピーカー作りも何か対策を考えなければならないのか??と常々考えてはいました。


物理特性だけを考えれば高域をブーストしたレコードのRIAAカーブみたいなプリエンファシスを加えれば、高域特製が減衰した高齢者の聴覚と併せるとフラットには出来そうです。


知り合いの業界の方は自身の可聴帯域は20Hz~20KHzだと固く信じています。たまたま私は高校生の時に物理の実験で自身の可聴帯域を測定する機会がありました。結果は18KHzでしたが、同級生の中では16KHzまで聞く事が出来るのが大半で18KHz迄は少数でした。担当教官によると人の持つ能力の限界が20Hz~20KHzであって誰もが聞こえる訳では無いとの事でした。そんな事から気楽に考えていたのですがその業界の方は勧めても測定に応じようとはしませんでした。気持ちは分かる様な気がします。人間には100mを10秒切る走力を持ち合わせている人がいるからと言って誰もがそんな事は出来ないのと似ている様な気がします。


仕事で日常的にスピーカーの再生周波数特性を測定していますので分かるのですが、10KHzを超えるとその上はかなり微妙になって来ます。20KHz超を超える測定結果と測定中に実際に聞いている聴感上の感覚はなかなか一致しません。


クラッシックのコンサートに良く出かけますが聴衆は殆ど中高年者ですし、演奏家の年齢層もかなり高いオーケストラもあります。指揮者に至っては高齢者が幅を効かせています。そうすると高域特製が減衰した者同士が演奏して聞いて楽しんでいるのだからそれでいいのか!とも思ってしまいます。


そんな折、有る業界で高齢者(年齢による、又は病気による)に聞こえやすいスピーカーの開発をしているとの事です。直ぐに思いつくのは可聴帯域の事でしたが事はそんなに単純ではなさそうです。小さな音が聞こえなくなりTV等の音を大きくして周りの健常者との調和が乱れるのは実家でも起きているので理解出来ます。しかしよく調べると音が小さいから聞こえないのでは無くて、ノイズの様に聞こえてはいるが明瞭度が無いので識別出来ずに聞こえないという問題も多いのだそうです。


老人ホームでは広間のTVの前にいる方達が大音量で聞いているので、他にいる方達が会話が出来ない、医師の説明が患者に伝わらず等々のこの種の問題が表には出ていませんが深刻になる様相を呈しているそうです。


HiFi再生の前に明瞭度の優れた再生装置の開発が望まれ、その先に音質も付加されるというイメージになるのでしょうか?。ウッドウイルでも既に関わりを持って来ているので更に詳しい説明が出来る事もあろうかと思います。


 


 


 


 


 


 



2011年7月15日金曜日

サントリーホールの二日間

サントリーホールでホールのイベントの一つである6月のコンサートと五嶋みどりのリサイタルを聞いて来ました。


イベントコンサートは


.チェロに堤鋼でサントリーホールの支配人でもあり、ソリストとして何度か聞いている。


.ヴァイオリンに竹澤恭子、ブラームスの演奏に生涯を捧げている様です。


.ヴィオラに豊嶋泰嗣、国内オケでは主席で演奏しているのを何度か聞いている。斉藤記念にも参加されている。


.ピアノにメナヘム.プレスラー、高齢だがかなりの実力者だそうであり初めて聞きました。


演奏曲目はシューマン:ピアノ四重奏/ドホナーニ:弦楽三重奏の為のセレナード/


ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲でした。


感想としては個人の力量は素晴らしいのに今回の四重奏では感動は無かった。無味無臭の素っ気ないイベントの最終日を飾るコンサートとしては如何な物かと静かに帰りました。


 


この日のコンサートに対して次の日の五嶋みどりは圧巻です。伴奏のピアニストを変えた様ですが息も表現もピッタリです。演奏曲目はモーツァルト/ヤナーチェク/ラベル/ベートベンそれぞれのピアノとヴァイオリンのためのソナタでした。美しいメロディーラインの曲とは違って取っつきにくそうな難しい曲の連続でした。


一曲目が終わって周りの観衆が囁くには音楽会ではなくて演劇でも観ているみたい!。それ程に音楽表現が豊かで私も全く同じ感想を持ちました。毎回進化しています。素晴らしい。きっと他の方が演奏したら難解で難しいだけの演奏となっていた筈ずと思いました。


今回は先行予約のS席でしたが一番外れの席で音質を判断する事は諦めて音楽を楽しみました。座席指定の出来ない先行予約は次回からはしない事に決めました。あと、室内楽ではサントリーホールは大き過ぎて音響が良くない。東京オペラシティーホールや浜離宮朝日ホールなどの中型ホールが良いのですが、そうそう希望通りの環境には巡り会いませんね。