2018年11月17日土曜日

アナログレコードプレーヤー用のEQアンプ(MC型対応)の改造

ウッドウイルの糸ドライブ式アナログレコードプレーヤーを製作しましたので
当然ながらEQアンプ(MC型対応)を使う事が多くなりました。

試聴室に来られるお客様が持参されるレコードプレーヤーとEQアンプを
聴かせていただく(スピーカーの音質評価の為です)のですが、

EQアンプがよろしく有りません。
ウッドウイルで使っているEQアンプも感心しませんので、
この数年程はEQアンプの比較試聴や音質改善に努めて来ました。

EQアンプの宜しくない特徴は
 a.解像度が悪い
 b.低音が必要以上に出る
 c.低音が不足する
 d.平坦なぺらぺらな音
 e.酷いのはノイズが多い
 f.何よりアナログのやさしさが表現出来ない
殆どが上記の問題を複数抱えています。

そこで考えましたのが、過度に高価で無い製品のなかから、
シンプルな回路構成で過不足無いパーツを使っている事、
構造的に改造しやすい市販品を試してみる事です。

掲載写真の例ではヘッドアンプ部初段はディスクリート回路なので
手を付けず、次段以降のオペアンプを市販ハイエンド品と高級品の
2種類聞き比べてどちらかに差し替える(勿論改造して)。

オリジナルは ACトランスを外部型としたACアダプター電源と、
(トランス漏れ磁束からのノイズを避ける)一般的なコンデンサー入力型の
整流回路と定電圧電源を搭載しています。

その機能を活かしながら(切り替えて)リチウム電池による外部型電池駆動電源で
駆動させる。そこは工夫しまして、電池からの直接駆動と出川式直流電源改造回路
を中継させて駆動する2種類を切り替えて試聴出来る様にします。

その結果は
 1.オリジナル状態
   約10万円クラスのMC対応のEQアンプの平均音です。
 2.高級品オペアンプとの差し替え
   解像度が若干上がりました。
 3.ハイエンドオペアンプとの差し替え
   解像度上がり、ぺらぺらした平坦な音(能動素子の悪い癖音)が消える。
 4.3の状態で電池直接駆動
   劇的に変わります。同じアンプとは思えません。
 5.3の状態で出川式回路中継での電池駆動
   4の状態に中低域の音の厚みが出て躍動感や広がりが出る。
   デジタル音やアナログ音を意識せずに音楽を楽しめるレベルなる。

今後はこのEQアンプとウッドウイルの糸ドライブ式アナログレコードプレーヤーで
試聴室でのアナログレコード を聞く事が出来ます。是非、現在使用中のEQアンプ、
又はプリアンプ等を持参されて比較試聴をしてみて下さい。
第3回 TOKYO AUDIOBASE 2019/1/25,26 3階会議室4
http://audiobase.jp/
このイベントで聞けますので首都圏の方はどうぞお越し下さい。
勿論、鳴らすスピーカーはウッドウイルの最新作です。





2018年11月15日木曜日

サンプトペテルブルグ.フィルハーモニー交響楽団と庄司沙矢香

川口市リリアホールでオーケストラ演奏を聴いて来ました。サンプトペテルブルグ.フィルハーモニー交響楽団とヴァイオリンソリストの庄司沙矢香さん。名指揮者が病気で直前交替したのが残念。
ロシア最高峰のオーケストラと世界で活躍している
ヴァイオリンソリストの演奏を堪能。
庄司沙矢香さんを知ったのはお客様が試聴用にと持参された数枚のCD中に有りました。
演奏も音色もずば抜けて良いので、これはと思い調べると楽器はストラディバリウスで納得。
高価ですので財団からの貸与してもらったものとの事。演奏は何時か聴くしかないと思っていると機会は直ぐにやって来て、リサイタルにオーケストラとの共演など、彼女の20代半ばから10数年間何度も聞いていますのでその進化を体験出来るのが楽しみです。
今回はシベリウス:ヴァイオリン協奏曲で、メジャーな曲ですがなかなか聞く機会は無かったのでとても楽しみにしていました。演奏は今迄とは少し違って重厚感と力強さとが加わって新たな魅力を堪能。




実は家を出る直前まで納品する再生装置のEQアンプの調整をしていましたが、
何時もの如く、生演奏、特にオーケストラを聴くと圧倒されて途方に暮れます。
90人もの楽団の醸し出す音色、スケール、感動、満足感をどうやって一般家庭の室内で
再現するのか、何度も自身に問いかけています。
11月も半ばでもうクリスマスイルミネーションがホール入り口に飾ってました。
クリスマスソングのBGMと併せて今年初見物でした。


2018年11月12日月曜日

車載用17cm同軸2Wayスピーカー オーナー様の声

車載用17cm同軸2Wayスピーカーのオーナー様から
感想をいただきましたので掲載させていただきます。
原文そのまま。



柴田喜美雄 様
お世話になっております。商品が届いて1週間以上たち、じっくり聴いた上で
感想を述べないといけないと思い、遅くなってしまいました。まず、こだわって時間を
費やした外観ですが、もったいないぐらいの美しさです。木の色は自然な感じで、スペシャル
オーダーのピアノの木目仕上げよりも、ナチュラルで美しいと思います。古楽器のチェンバロに
使われているような木の感じで気に入っています。音を聴いて最初はとまどいました。今までの
市販の気に入ったスピーカーの音とは180度違ったからです。そのスピーカーの音になれてしまってる
せいもあります。しかしその音は心地よく感じるかもしれないが本当の音ではないと思い知らされました。
上手く味付けされた音なんだと。一般うけするのも味付け音かもしれません。音楽を愛好する者は本当の
音を知るべきと思いました。柴田さんは演奏会にもよく行かれますが、その経験が生かされ、本物の音を
よく知っておられます。音楽に携わってきた私は、偽物の音を本物と勘違いしていた事をはずかしく思い、
こうした経験のなさを反省しなければなりません。このスピーカーの音を聴いていると、やはりコーラス
がすばらしい音のチューニングをされているようです。他のスピーカーと違う点は、メゾソプラノやアルトの
パートが厚みをもって再現されている為、ハモる楽しさを感じる事ができます。その他参考用CDには、ポップス
やオーケストラのジャンルも入っておりますが、希望した音の要件を全て満たしているところは柴田さん、
さすがだなぁと思います。デザインからこだわったこのスピーカーは、仕上げが芸術的であり、
使い込むほど愛着がわいてきます。音の性格は人間的で、育て成長させる喜びがあり、
楽しさは無限大です。色んなわがままを聞いていただきました。
外観やチューニングも非常に苦労おかけしました。柴田さんだからこそ願いをかなえていただきました。
ウッドウィルを選んで良かったです。貴重な作品です。大切にしていきます。
ありがとうございました。

参考画像