2010年12月25日土曜日

母校のイベント

”母校への一日日帰り”と言うイベントが行われているとの案内が大学便りに書いてありました。


今年は学生時代の思い出の品を各自が持参してお宝鑑定を受けたそうです。


ベスト7の中に入学時に購入した電卓が二つも出ていて懐かしくて今書いています。


電卓はカシオの関数電卓で10桁まで計算出来る機種が要求されました。


表示は未だ液晶が生まれていなくて緑色した蛍光表示管でした。


電池が直ぐ消耗する大飯ぐらいでした。


約35年前の価格で1万~1.5万円程したと記憶していますが、とにかく当時は貧乏で


その電卓が直ぐに買えずに苦労した!それが懐かしく哀れだったので覚えているのです。


工学部ですのであらゆる計算にはこの電卓が必須!。


お宝鑑定に出したお二方はどんな思いで出したのかは知りませんが、


私と同じ気持ちでいた方もいるのか?実験レポートに苦労した相棒に愛着を持っているのか?


いまだに大事に持っているのですから相応の思い出があるのでしょう。


私のは確か故障して修理不能で破棄したと記憶しています。


当時の電卓の写真が掲載されていますが懐かしいですね。


因みに今の関数電卓は遥かに高機能で2千円程度で買えます。


机の中と工房とリビングにと3,4台有りますがいつの間にか贅沢になったものですね。


 



2010年12月21日火曜日

PCオーディオ

何やら最近のオーディオの新しい風というのはPCオーディオらしい。
ウッドウイルでもJazz-Machineで混み入ったのを体験済みですが、
もう少しシンプルなシステムを研究してみようかと思っています。
その内にホームページに専用コーナーを設けようかとも計画しています。


つい最近、家電量販店と呼ばれる都内の本店を数店出かけてその動きを覗いて来ました。
結果はそれらしい機材などは置いてありますが、
初心者や一般の方が見ても気が付かない程度の物でした。


売り場担当に聞いて見ますとオーディオコーナーにはパソコンが無い
(家電量販店の本店なんですけど不思議?)のでシステムを設置出来ないとの事。
関連書籍や解説書は?と問いかけると売り場が違うのそちらに置いていますと。
今寄って来たけど有りませんでしたが?と言うとそうですか、そこへは行った事が無いので...
PCオーディオにはソフトウエアが必要なんですが、そんなソフトも売り場には無かった。
主流は無料ダウンロード出来るソフトを使っていますが。


どうも現状はどの店もこの程度らしいので驚きと安心(未だそんなに遅れを取っていない)。この新しい風は一部のオーディオ雑誌の特集の中だけの話なのか?
でも専門誌も発刊されているし??本当の所はどうなの。


LPからCDに代わってジャケットや説明書が無くなり悲しんだ経験が。
音楽を聴く時の大事な儀式である棚からCD(LP)を探し出して来て中身を取り出し
プレーヤーにセットして鳴り出すまでの僅かな緊張した厳かな時間。


PCオーディオはこの儀式や古のしきたりをほぼ全て消し去ってしまいます。
どんなに音が良くなってもこれに馴染めない方は居られる事でしょう。
音楽を聴くのにPC(パソコン)を使う事にもアレルギーを持つ方もいるでしょう。


ウッドウイルの店頭代わりとなるホームページはPCを使わないと見る事が出来無いのですが、
活字媒体や一部のTV放送などで初めて当工房を知ったと言う方が未だ多く居られます。
連絡も電話やFAXが活躍していますし、手紙でさえ活用されています。


そんな中でのPCオーディオの研究です。
パソコンが嫌いでも音楽CDも映像ソフトも今や全てPCで製作されています。
その中には録音時の生音情報が豊富にやり取りされている訳で、
一般が手にする事の出来る販売されているCD等はその情報が削り取られている訳です。
一般ユーザーもPCを介在する事によって遥かに上質の音楽情報を取り扱う事が可能なのです。


スピーカーを製作しているウッドウイルには直接関係なさそうですが、
音楽の情報量が増えて上質な入力ソースが得られるとスピーカー本来の持つ能力を
今以上に発揮してくれる事が確実に予想されるので、
良い音楽を楽しむ為の道具を少し調べてみよう、研究してみようと言う訳です。
パソコンマニアでも無く、がちがちのオーディオマニアでも無く、
良い音楽を楽しむと言う視点からです。



2010年12月6日月曜日

音が見える?

同じアーティストの演奏を何度も聴いているとその日の音色の違いに気が付いたり、


時間経過による違いに気が付いたりは既に体験済み。


最近はヴァイオリンなら弓と弦/表板/裏板のそれぞれの音を聞き分けられる様な気がして


いましたら、どうも演奏者にとっては当たり前の事の様でした。


スピーカーユニットは例えるなら弓と弦の音源です。


エンクロージャーは楽器のボディーと言う事でしょうか。


この仕事をしていますとユニットの音とエンクロージャーの音は聞き分ける事が出来る


様になりますが、流石に今迄は表板と裏板の違いまでは分かりませんでした。


チェロなどのボディーの鳴きの大きな(音量もサイズも)物は、低音弦側と高音弦側との


表板の響きが違う事も分かって来ました。


音階の違う領域で振動して鳴いているのを差し引いての響きの違いです。


それらの違いが再生音でも分かる事に気が付いていたのですが、


確信が持てずにいた所、ある録音エンジニアでオーディオにも造詣が深い方が


その違いが分かる装置があると言う事を言っていたのでなる程と納得している所です。


 


さて、スピーカーのチューニングに例えますと、どんなユニットでも、どの様なネットワークで


駆動させてもその音色の違いは弓と弦の領域から外れる事は有りません。


エンクロージャー構造や不要共振対策に吸音処理などによる音色の違いも、


やはり表板と裏板の領域から外れる事は無いのです。


 


この様に気が付かなかった事が分かって来るとチューニングが容易になるかと思えば、


そんな事は無くて、気になる共振を止めたら良かった響き迄が消えてしまったなどと


相反する問題が次々と見えて来て、その最適点を求める試行錯誤が以前よりも増えて来た。


幸か不幸なのか、その判断は依頼者に委ねるしか無いのでしょうね。


 



見える物はいいですね

ソナス.ファーベル。「音の工房」を意味する社名との事。


精緻な木工技術と音の純度へのアプローチが見事に融合。


イタリアン・デザインの極致とも言うべきオーディオ製品です。


そのデザインを意識して製作依頼を受けました。


果たしてその結果は??。


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