2010年12月25日土曜日

母校のイベント

”母校への一日日帰り”と言うイベントが行われているとの案内が大学便りに書いてありました。


今年は学生時代の思い出の品を各自が持参してお宝鑑定を受けたそうです。


ベスト7の中に入学時に購入した電卓が二つも出ていて懐かしくて今書いています。


電卓はカシオの関数電卓で10桁まで計算出来る機種が要求されました。


表示は未だ液晶が生まれていなくて緑色した蛍光表示管でした。


電池が直ぐ消耗する大飯ぐらいでした。


約35年前の価格で1万~1.5万円程したと記憶していますが、とにかく当時は貧乏で


その電卓が直ぐに買えずに苦労した!それが懐かしく哀れだったので覚えているのです。


工学部ですのであらゆる計算にはこの電卓が必須!。


お宝鑑定に出したお二方はどんな思いで出したのかは知りませんが、


私と同じ気持ちでいた方もいるのか?実験レポートに苦労した相棒に愛着を持っているのか?


いまだに大事に持っているのですから相応の思い出があるのでしょう。


私のは確か故障して修理不能で破棄したと記憶しています。


当時の電卓の写真が掲載されていますが懐かしいですね。


因みに今の関数電卓は遥かに高機能で2千円程度で買えます。


机の中と工房とリビングにと3,4台有りますがいつの間にか贅沢になったものですね。


 



2010年12月21日火曜日

PCオーディオ

何やら最近のオーディオの新しい風というのはPCオーディオらしい。
ウッドウイルでもJazz-Machineで混み入ったのを体験済みですが、
もう少しシンプルなシステムを研究してみようかと思っています。
その内にホームページに専用コーナーを設けようかとも計画しています。


つい最近、家電量販店と呼ばれる都内の本店を数店出かけてその動きを覗いて来ました。
結果はそれらしい機材などは置いてありますが、
初心者や一般の方が見ても気が付かない程度の物でした。


売り場担当に聞いて見ますとオーディオコーナーにはパソコンが無い
(家電量販店の本店なんですけど不思議?)のでシステムを設置出来ないとの事。
関連書籍や解説書は?と問いかけると売り場が違うのそちらに置いていますと。
今寄って来たけど有りませんでしたが?と言うとそうですか、そこへは行った事が無いので...
PCオーディオにはソフトウエアが必要なんですが、そんなソフトも売り場には無かった。
主流は無料ダウンロード出来るソフトを使っていますが。


どうも現状はどの店もこの程度らしいので驚きと安心(未だそんなに遅れを取っていない)。この新しい風は一部のオーディオ雑誌の特集の中だけの話なのか?
でも専門誌も発刊されているし??本当の所はどうなの。


LPからCDに代わってジャケットや説明書が無くなり悲しんだ経験が。
音楽を聴く時の大事な儀式である棚からCD(LP)を探し出して来て中身を取り出し
プレーヤーにセットして鳴り出すまでの僅かな緊張した厳かな時間。


PCオーディオはこの儀式や古のしきたりをほぼ全て消し去ってしまいます。
どんなに音が良くなってもこれに馴染めない方は居られる事でしょう。
音楽を聴くのにPC(パソコン)を使う事にもアレルギーを持つ方もいるでしょう。


ウッドウイルの店頭代わりとなるホームページはPCを使わないと見る事が出来無いのですが、
活字媒体や一部のTV放送などで初めて当工房を知ったと言う方が未だ多く居られます。
連絡も電話やFAXが活躍していますし、手紙でさえ活用されています。


そんな中でのPCオーディオの研究です。
パソコンが嫌いでも音楽CDも映像ソフトも今や全てPCで製作されています。
その中には録音時の生音情報が豊富にやり取りされている訳で、
一般が手にする事の出来る販売されているCD等はその情報が削り取られている訳です。
一般ユーザーもPCを介在する事によって遥かに上質の音楽情報を取り扱う事が可能なのです。


スピーカーを製作しているウッドウイルには直接関係なさそうですが、
音楽の情報量が増えて上質な入力ソースが得られるとスピーカー本来の持つ能力を
今以上に発揮してくれる事が確実に予想されるので、
良い音楽を楽しむ為の道具を少し調べてみよう、研究してみようと言う訳です。
パソコンマニアでも無く、がちがちのオーディオマニアでも無く、
良い音楽を楽しむと言う視点からです。



2010年12月6日月曜日

音が見える?

同じアーティストの演奏を何度も聴いているとその日の音色の違いに気が付いたり、


時間経過による違いに気が付いたりは既に体験済み。


最近はヴァイオリンなら弓と弦/表板/裏板のそれぞれの音を聞き分けられる様な気がして


いましたら、どうも演奏者にとっては当たり前の事の様でした。


スピーカーユニットは例えるなら弓と弦の音源です。


エンクロージャーは楽器のボディーと言う事でしょうか。


この仕事をしていますとユニットの音とエンクロージャーの音は聞き分ける事が出来る


様になりますが、流石に今迄は表板と裏板の違いまでは分かりませんでした。


チェロなどのボディーの鳴きの大きな(音量もサイズも)物は、低音弦側と高音弦側との


表板の響きが違う事も分かって来ました。


音階の違う領域で振動して鳴いているのを差し引いての響きの違いです。


それらの違いが再生音でも分かる事に気が付いていたのですが、


確信が持てずにいた所、ある録音エンジニアでオーディオにも造詣が深い方が


その違いが分かる装置があると言う事を言っていたのでなる程と納得している所です。


 


さて、スピーカーのチューニングに例えますと、どんなユニットでも、どの様なネットワークで


駆動させてもその音色の違いは弓と弦の領域から外れる事は有りません。


エンクロージャー構造や不要共振対策に吸音処理などによる音色の違いも、


やはり表板と裏板の領域から外れる事は無いのです。


 


この様に気が付かなかった事が分かって来るとチューニングが容易になるかと思えば、


そんな事は無くて、気になる共振を止めたら良かった響き迄が消えてしまったなどと


相反する問題が次々と見えて来て、その最適点を求める試行錯誤が以前よりも増えて来た。


幸か不幸なのか、その判断は依頼者に委ねるしか無いのでしょうね。


 



見える物はいいですね

ソナス.ファーベル。「音の工房」を意味する社名との事。


精緻な木工技術と音の純度へのアプローチが見事に融合。


イタリアン・デザインの極致とも言うべきオーディオ製品です。


そのデザインを意識して製作依頼を受けました。


果たしてその結果は??。


20101162-11 


20101162-12 20101169-11 




2010年10月25日月曜日

庄司紗矢香さんとイツァークパールマン。

まず、お断りしなければいけないのは今制作中の作業が滞っていてコンサートも無いだろうとお客様にお叱りを受けるからです。

現在、ウッドウイル製作の過去最大寸法/重量からなる世界最大口径のエンクロージャーを製作しています。スピーカーと言うよりは建築物の様。少しは自信があった体力は砕け散って肩痛、腰痛で動けず寝てしまう始末。同時並行製作の18cm2Wayのエンクロージャーも持ち上げられない始末で作業は中断しています。

そこに半年以上も前から予約していて楽しみにしていたコンサートが土曜/日曜と重なり行けるかどうか迷いました。痛み止めの注射と薬、木工家で整体師の友人に丸々二日間、朝から夕方まで施術してもらい双方汗だらけ。コルセットをして空気枕をシートに敷いて何とか座っていられそうなので出かけて来た訳です。一時は在京の友人にチケットを譲ろうかとも思っていました。

先ずは庄司紗矢香さんです。お客様の試聴用CDとして聞いたのが初めて。演奏も音色もこれは凄い、誰だろうと思ったらうら若き華奢なヴァイオリンソリストの女性でした。私の住む近くの八ヶ岳の正反対にある森林の中にある八ヶ岳高原音楽堂で行われるコンサートで、世界で活躍しながら帰国ツアーの初日でした。ベートーベン.ヴァイオリンソナタ。7番から9番。CDも発売して国内を巡ります。力強くも華麗にも優しくも、表現は自在の様です。サイン会を行うというので新譜では無くて、ご存じメーターとイスラエルフィルとの共演のパガニーニ.ヴァイオリン協奏曲を購入してサインしていただきました。彼女の名前の他にfor woodwillと加えてと頼むと快諾、お友達ですかと尋ねられいいえ、屋号ですと言うと???。会社の名前ですと言うと納得。更に何をしていますと聞かれてスピーカーを手作りしていますと言うと、ワオーと少し驚いていました。二言三言ですがサイン会でお話し出来たのは初めて、それも世界を舞台に活躍するうら若きお嬢さんとですからもう有頂天です。その様子を妻が携帯でパチリ。帰りのドライブは狐が3匹、狸が2匹、良かったねと挨拶に顔を出してくれました。

201010231914000































次はイツァークパールマンさん。巨匠との名前は知っていましたが特に意識はしていませんでしたが、スピルバーグが撮った映画で”シンドラーのリスト”を何回も観ていて、その主題歌の切ない美しい調べには何時も心を打たれていました。ドイツ人の実業家がユダヤ人1200人を救う実話の映画です。観る度に涙が出て心が詰まりますがその気持ちを曲に乗せて演奏していたのがイツァークパールマンさんです。いつか聞こうと機会を探していました。彼はクラッシックや映画音楽にポップスと守備範囲が大変広いので、お目当てのCDを探すのには苦労します。今回の国内ツアーの最後を飾るサントリーホール大会場を満員御礼にする人気は改めて彼の実力、知名度を再認識致しました。最終日の演奏曲目はヴァイオリン名曲集を当日発表というのも面白い趣向です。守備範囲の広さがうかがい知れます。私としてはアンコールにでもシンドラーのリストが聞ければ言う事無しだったのですが、何と後半の正式プログラムに入っていて生で聞く事が出来ました。切なく優しく思いやりのこもったこの演奏は過去に聴いたヴァイオリン曲では最高のものでした。途中眼を開けて姿を見たのですが涙で霞んでよく見えませんでした。テクニックとかそんな事ではなくて思いだけが伝わって来る。最上の感動でした。

イツァークパールマンさんの演奏する音色は他のどの方とも違います。柔らかで滑らかで透明に透き通った音色。演奏手法とも相まって多分独特の音色を出す工夫があるのだと思います。胴鳴きの迫力ある低音部は強調しません、楽器全体が当然鳴っているのだけれど弦の綺麗な響きだけが心地よく聞こえます。何故だろう、少し調べてみようと思います。


2010年10月2日土曜日

メールデーターが消えた

数日前の事、いつもの様にOutlookの受信トレイから顧客フォルダをクリックして


お客さんに連絡メールを出そうとしました。


見ると顧客フォルダが無い!そんな馬鹿な!


他のフォルダに紛れ込んだかと何度も何度も探しましたが見つからない。


顧客フォルダだけが消えました。


そのフォルダには幾重にも階層構造になった数千の文章が入っており、


ウッドウイルの活動記録でもあり、財産であり、唯一のお客様のデータ保管場所でもあります


RAID構成(パソコンのデータを自動的に本体以外のハードディスクに保存)の


自動バックアップはハードの故障時には役立ちますが、今回の様な誤操作、


又はソフト上のエラーが発生した時にはそのままバックアップしますので、


顧客フォルダも消えたままバックアップされました。


 


お客さんに連絡する手段がありません、どうしよう!


2種類のデータ復旧ソフトを使って回復に努めましたが無駄でした。


週明けには専門業者に依頼して見ます。


それでも駄目ならHPに未納品のお客様から連絡いただく様なアナウンスを掲示


させていただきます。


今後は自動と手動での2種類のバックアップ体制を組む事とします。


 


このブログを読んだ方でOutlook2007のデータ回復を経験された方、


Outlookで操作を誤りそうな手順がありそうでしたら指南していただけないでしょうか。


どうも光学式マウスは床面から僅かでも離れるととんでもない所に矢印が飛んで行く、


誤ってキーボードに触れた時に、知らないショートカットキーが働いてしまう、


それらが重なって知らぬ間に、意識しないで、いきなり削除フォルダを通らずに


削除してしまった様な気がします。


いくらうっかりしていても数千の文書が入ったフォルダを削除フォルダに入れたりは


しないし、ましてそれを完全に削除するなんて事は考えられないのです。


そんな事で、ここ数日は完全に滅入っています。


 


 



2010年9月14日火曜日

今夏のダイジェスト

今夏のダイジェスト


.地元でのコンサート


探せば色々あるものですね一流演奏家のバイオリン/チェロ/ピアノを聞く事が出来ました。それも安く、小規模、近くで聞ける。最近の夏フェスはクラッシックでも盛んです。


一度行って見たかった軽井沢(今年は二度も大騒ぎの舞台になりましたね)の大賀ホールも


素敵でした。気楽にステージを取り巻ける様な構造とまるで大きな公園の中にいる様な環境。 演奏が終わって騒音に満ちている外に出て気分台無しの都会とは違いますね。


Img01


 


 


 


 


 


Img09


.アウトドア


独立開業してから暇無しで日帰り登山ばかりでしたが、今年は10数年ぶりに山頂の山小屋、 それも個室に泊まって楽しんできました。


八ヶ岳の横岳山頂と中央アルプスから雲海の奥に富士山の図。


186-1
198-1


日本版のエーデルワイスとトウヤクリンドウ


205-1
209-1


.散歩と庭


いつもの散歩コース。特別に変化に富んだ道ではありませんが、四季折々に毎日歩いていると


たまには良い景色に遭遇します。八ヶ岳の全貌(パノラマ写真)/乗鞍岳に沈むお日様/夕景の稲穂


我が家の屋根の上に蓼科山、アマチュア無線の白いアンテナからはロシア語からインドネシア語?をカバー。


稲穂の向こうに穂高と槍ヶ岳。


八ヶ岳夕景2010夏-1
220-1
222
我が家の屋根の上に蓼科山、アマチュア無線の白いアンテナからはロシア語からインドネシア語?をカバー。稲穂の向こうに穂高と槍ヶ岳。


20100941-1
20100940-1
ヤマボウシには早くも赤い実が一杯です。


20100931
20100937-2


.友人来る


大学時代は寮生活、その寮の仲間が遊びに来てくれました。中には30年ぶりの友も。 ついでにスピーカーを2階に運んでもらって大騒ぎに。その夜は飲み明かし、翌日は温泉と名物蕎麦の賞味と楽しい一時でした。


寮生運び
20100904-1-寮生


こんな感じでひどく暑かった夏を過ごし遅めの秋を迎える事となります。



2010年9月7日火曜日

Jazz Machineにサブウーファーを追加の速報

20100904-2-寮生 


未だ未完成のJazz-Machineなのですが、
デジタルチャンネルデバイダーは4Way対応から6Way対応に
進化していて既に搭載しています。


Jazz-Machineは5Wayでの構想を持ってシステム構築しているので
以前のバージョンの4Wayでは機能不足であったが、
世の中には6Wayで聞いている人が大勢居る様で、
その方達に対応する為に進化した。
Jazz-Machineの5Way化はチャンネルデバイダーでは解決。


だが肝心のスピーカーが4Wayのままで消化不良状態でした。
Jazz-Machine搭載38cm(JBL2235)2発のウーファーの最低域をカットして
平面バッフルに生じる低域の空振りによるユニットの負荷を軽くし、
40~60Hz以下を46cm(JBL2245)バスレフ型サブウーファー2台で補うというのが
5Wayのユニット構成であります。


サブウーファー用エンクロージャーの設計と加工はあらかた終わっていたが
組み立てが未だでありました。
そこへ、この週末に学生時代の仲間が大挙して(4人だが)遊びに来る!
急いで間に合わせて到着の午前中までかかって組み立て完了。
これで一発かましてJazz-Machineの驚愕の音響エネルギーを
浴びせかけようとの魂胆でした。
もう一つは重くてでかくて一人では試聴室の2階へは上げられない、
人足代わりに友を利用しようとの魂胆も隠し持っていました。


やってみると3人で持って運び、もう一人は指示係と
ドアの巾を計算に入れていなかった事も運びながら思い出し、
背面スピーカー端子を外して1mmも余裕が無いぎりぎりで
運び上げた次第でした。
全員大汗!大感謝でした!。


ユニット取り付けて配線済んで設置完了。
調整も何も無くいきなりのぶっつけ本番で鳴らしたのが
アコーステックバージョンのイーグルス、ホテルカリフォルニア。
屋外ライブ会場に響き渡ったのであろうベースの
単調で重厚な響きは20畳程の試聴室に溢れかえって
慌ててレベルを下げて聞きます。


ロイ.ヘインズのグリーンチムニーでのソロ演奏の佳境では
皆が驚く様な逃げる様な物腰で恐怖の顔で聞いています。
音の暴力、洪水でしょうか。
細かい事は未だ置いておいても迫力では圧巻で成功成功。
ウイングと同じ人間が作ったスピーカーかと
Jazz-Machineを聞いた方には疑われます。


アンプは廉価版フルデジタルAVアンプからアナログ方式の
中級クラスAVアンプに変更しました。
デジタルチャンネルデバイダーのまとまりの良さと相まって
クラッシックも聴ける様に進化して来ています。
フルオーケストラの低音パートは存分に聞き分けられて
低音による臨場感も申し分無しです。
350Hzから上のコンプレッションドライバーによるトランジェントの
良さと平面バッフルによる応答の早い低域もオーケストラの
迫力を再現するのに役立っています。


ホームページに詳細を掲載しますのでしばらくお待ちを。 
でもJazz-Machineはこれで完成ではなくて、
全体をフロントホーン化して中域ホーンは大型ウッドホーンを
搭載して一応の完成となります。
未だ直ぐには出来そうにもありませんね。



2010年6月16日水曜日

音楽家の体の使い方

私は音楽そのものについては素人なのですが、訳あってプロの音楽家達の体の使い方を勉強している会に何度か参加した事があります。


以前から興味を持っていた古武道を通じて人の体の使い方を研究している甲野善紀氏の事は本や勉強会参加を通して知っていましたが、その方が講師となっていたのです。


仕事で大怪我をして体の使い方が以前と同じには出来ない、または時間がかかる事となりその対策を考えていました。その以前からの勉強会を通して知り合った方にプロのフルート奏者がいまして、その方が自身で改善した身体の変化を他の方にも紹介する内に音楽家の為の体使いの勉強会が立ち上がったと話していました。音大の若手からプロのソリストにオーケストラ員に扱う楽器は多様で、口コミで集まった方達です。


ピアノの音が良く出ない?と悩んでいた音大生にまず初めに少しだけ演奏させます。その直後に甲野氏は掌の平に丸棒を立たせて倒れない様にバランスを取ってみてと言います。数分間その学生は数十人の参加者が見守る中で子供の様に夢中になります。そして再び同じ曲を演奏すると、周りからどよめきが!。まるで音の響き違っているのです。


バイオリン奏者が肩が凝って演奏が辛いという状態で同じ様にまずは弾いてみます。腕を楽器の持つ位置に下から持ち上げる従来の方法に変えて腕を真上に先ず上げて、特別な意識を持って上から下ろして来ながら定位置に持って来ます。参加者が皆同じ様にしてみます。上半身や腕の力みが取れます。その状態で再び演奏を始めるとまたしても大きなどよめきが。本人が目をぱちぱちさせて信じられないようです。


その様な参加者の悩みを音楽とは無縁の甲野氏は体の使い方を瞬時に見抜いてアドバイスして行くのです。実は何故か音楽家で無い私もアドバイスを受けました。参加者はスピーカー制作者の私が怪我の回復にアドバイスをと言うケースを興味深く見守っています。


指の怪我でしたので大事な鉋を力強く握れません、そして曳く事が出来なかったのですが、甲野氏いわく、腕の先に鉋を握る道具も持った様に意識しろと、そして体全体でその道具を引っ張るのだと???、直ぐには理解できず何度も練習して関連する氏の書籍を読んでその技を習得できました。驚く事に今迄の1/3程の力で同じ作業が出来るのです。


そんな体験をしてからはコンサートに行きますと、演奏家の体使いを深く見てしまいます。つい最近聴いて来たバイオリンの庄司紗矢香さんは今世界注目の演奏家ですが、弓を引く力を入れている様にはどう見ても思えません。まるで弓の先が糸で吊るされている様です。大好きな五嶋みどりさんも先週聴いて来ましたが大熱演なのに同じ様に力んだ様子がまるでありません。


各国でピアノコンテストの審査員もされている程のピアノの中村紘子さんが本に書いてありますが、最近は演奏を聴かなくともピアノの前に座った様子を見ると技量が殆ど分かってしまうと言っています。これは音楽家だけでは無くてアスリートや私の様な物作りに関わる人間にも同じ様に言える事だなと思いました。


プロの音楽家になる為には幼少の頃から練習漬けで、体を使って遊んだりスポーツをする様な時間は皆無だそうですから人間本来の持つ運動能力をまるで知らない、体験せずに育つ、文明の利器を使う内に殆どの人がその様な感覚を忘れてしまうのでしょうね。天才と呼ばれる演奏家たちは音楽的センスは勿論ですが、体使いも本能的に備えている人達なのだと言っていました。


甲野氏は良く言っていますが戦国時代に生きた武芸者は常に命のやり取りをしていたから、私の様な研究だけしている者は足元にも及ばない程の体使いの熟達者だったろうと。それでもTVでも放映していましたが160cm50Kg程の甲野氏は柔道の重量級の選手をまるで子供の様にひょいひょいと転がしていましたけれどね。平和な現在に生まれていて良かったとつくづく思います。





2010年6月2日水曜日

チェロのエージング

この話は音楽なのかオーディオのジャンルなのか良く分かりませんが、


取り敢えずはオーディオ話と言う事で。




もう恒例になりましたが今年もN響次席チェリストの藤村俊介さんのソロコンサートを聴いて来ました。


今回は地元であるModel Aokiのオーナーさん(Aさん)もお誘いしてのコンサートでした。


いつもチェロを倒すとぶつかる距離の真正面で聴きますが、Aさんも分かっていたチェロの持つ表現力や豊かな音の響きですが、流石に目前で聞きますとそのスケールに圧倒されていたようです。


ウッドウイルの試聴室ではアコーステック楽器を聴く時には楽器本来の音量で鳴らしますが、殆どの方は環境が許さずに小さな音で聴いているので驚かれますが、Aさんはチェロがこんな大音量でなるのかとという点にも驚かれていたようです。1700年代にヴェニスで制作された名器と言う事ですので尚更かも知れません。


さてこれからがタイトルの話です。


この2年ほどのコンサートは雨天の為か演奏初めはさしもの名器も全体におとなしくしています。演奏曲目は前半が小曲が続き、後半のメインの曲の頃には楽器が目覚めて素晴らしい音色を聴かせてくれます。演奏家はそこまで考えて演奏曲目の構成を考えているのだな??と感心したものでした。


今年は晴れていましたのでどう鳴るのか興味深々です。演奏曲目は中間にメインの曲が入っています。出て来た最初の音はいきなり元気いっぱいで鳴り響きました。でも響き方が楽器全体からでは無くて不自然な気がしました。


やはり前半の演奏が終わった頃から全体が美しく鳴り響いて来ました。天候だけでは無く、やはり演奏して響かせて目覚める物のようですね。目覚め方の違いは有るようですが。


昨年夏に工房や試聴室にも来ていただき、お近づきになれたのをいい事に恐れ多くもそんな私の感想をぶつけてみました。そうしましたらエージングの過程は指摘したその通りの変化が有ったと話して下さいました。中間のメインの曲の頃には馴染んでいましたよとの事。但し今年の乾燥した状態からのエージングの過程は楽器そのものと、ホールの床とが馴染む協調性も含まれていたとの事でした。


楽器と床とが馴染む???うーむ考えた事が無かった。床材やその構造や根太の上か、外れているかはピアノでは大きな問題で承知していましたが、馴染むとはどう言う事だろう。勉強しなくては、スピーカーにも共通する事が有る様な気がします。


来年は演奏開始直前まで練習して汗が引かない内にやってみましょうとのお返事をいただき、今からとても楽しみにしています。



2010年4月19日月曜日

単行本 ”僕のオーディオジコマン開陳” が発刊されました

2010/4/18 発売 僕のオーディオジコマン開陳 著者:田中伊佐資
発行:株ブルース.インターアクションズ


JBLの大型3Wayホーン形システムの製作過程をオーディオ誌の月刊stereoに連載して下さった田中伊佐資氏。
その記事のコラム”オーディオジコマン開陳”を再編集して単行本として発刊されました。
連載では紹介出来なかった事も含めてウッドウイル関連の記事が55ページ以上も掲載されています。
その他音に命をかけた男たちの悪戦苦闘記が盛りだくさんです。
本屋に立ち寄った時には忘れずにお読み(お買い上げ)下さい。


超弩級のこのスピーカーを製作する事となった経過とは?。
5年前の事、過労で体調を崩して東京まで治療に通っていました。
その場所は東京都新宿区神楽坂でした。
初めて行ったその街は新旧の文化が混じり合った小粋な場所でした。
治療の前後に街をぶらぶらしました。
すると何んと言う事か月刊stereo誌の音楽の友社がすぐ近くです。


私は気に入った作品が出来上がったら月刊stereo誌に掲載してもらおうと計画していました。
しかし、私がオーディオを始めた頃すでにあった専門誌です。
編集長は業界の生き字引みたいな方ですのでそこに売り込みに行くのは勇気が必要でした。


ちょうどその頃にウイングが完成していまして作品の用意は出来ていました。
治療に何度も通いながら音楽の友社の前を通り過ぎます。
きっかけはどうであれこれも何かの縁だとふっきって編集長へアポを取りいざ、売り込みに。
私はこれこれ云々こう言う者です、こんな作品が出来たので御誌で紹介記事に掲載してもらえないかと。


ふむふむ、丁度来月号に関連特集があるので掲載しましょうとあっけなくOKがでました。
2005年8月号に1ページフルで掲載していただきました。
案ずるより産むが易しではありますが、活動や作品を見切られては次の機会は来ないのですから、
こちらは薄氷を踏むようでひやひやものでした。


その記事が掲載された同月の事です。
その月刊stereo誌にコラムや特集記事を寄せているオーディオライターの田中伊佐資氏から連絡が来ました。
記事を見たので訪ねたいのだがと、反応の速さに驚きながら到着を待ちました。
そこからの詳細はこの単行本に詳細に記されているので是非続きを読んでいただきたいと思います。
ただ田中氏がただ者で無いのはウイングが10cm2Wayであったのに同構造で38cmを搭載すると決断した事と、
さらに大型のウッドホーンを加えた事でした。
自信作のウイングの可能性を見出してくれた訳で、以後同構造のシステムの受注が連続します。
未だ未完成の作品が4作品ほどあります。


その後も神楽坂への治療は続きましたが、この治療院がこの街にあったおかげで過去最大の
(機能も品質もサイズも価格も)注文をいただいたと話すと、過労でめげているのに
タダでは起き上がらないのね!と褒め言葉かあきれられたのか、分野が全く違うのに
待合室に以後連載となる月刊stereo誌を置いてくれたのには感謝でした。
DSCN0007



 



2010年4月8日木曜日

独立開業して11年目に入りました

2000年4月に開業しまして今月で11年目に入りました。


準備期間に2年間を費やしましたので併せて13年間この仕事を続ける事が出来ました。


皆様にはただただ感謝の気持ちで一杯です。




暖簾分けの仕事では有りませんでしたので顧客がゼロからのスタート。


それどころかこの世にお客様が存在するのかも分からずのスタートでした。


世の中はバブル崩壊後の不景気のどん底でした。


友人からは大博打を打ったなどと冷やかしとも嘲笑とも取れる声が聞こえてきました。




当初は毎日毎日数千円のMDFのオーダーキットばかりを製作していました。


完成品どころか組立させてくれる注文もありませんでした。


6千円のキットでも手を抜く事は怖くて出来ませんでしたので全精力でもって製作にあたりました。


その内にキットを組み立てた状態で注文が来ましたので1万円程の仕事が入るようになりました。


そうして大きなキットや中には塗装仕上げまでと言う仕事も入って来る迄に何年かかった事か。




休みは正月だけ、疲労困憊で寝込みはしましたが休みは取れませんでした。


疲労が重なり体調を壊した事も大作に取り組んでいる途中に大怪我も。


今でも勇気を持って休んでいる程度です。




でも駆け出しのこの頃の単純な作業の連続が私の腕を上げてくれました。


正方形の箱を1個作るのは簡単、ちょっと寸法が違っていても直角で無くとも歪んでいても気が付きません。


全く同じ物を二個作るのは想像以上に大変で、どのように重ねてもがたつきや直角がずれていては駄目。


協力者探しで分かった事ですが、家具製作10年以上のベテランでも実は出来ない人が大半でした。




拘りのお客様の目に留まり良い材料、機材でシステムを依頼されるようになって来て


少しだけこの仕事への実感が掴めて来たように思いました。


その時点で可能なベストの作品を合間に発表して来たのが良かった様に思います。


色々な媒体で紹介される事もあり、その意欲作が評価されて来たように思います。


その間にお客様の思いのこもった熱い作品がHPに掲載、蓄積する事も出来ました。


チューニングの基本とすべくコンサートに多く出かけてその音と感動を心に刻んでいます。




こんな事の繰り返しで今まで走って来ました。


少し前からは前加工などの協力者を募ったり製作者を教育する計画も進めています。


当方では意識せずとも、どうしても高度で高機能、高価格な仕事へ移行してしまいますので


その対策も兼ねての試行錯誤を始めています。




このブログを読まれている方は皆様、一家言の持ち主と想像します。


ちょっと出のメーカーや製品、技術などには慎重で疑り深く、そして興味津々です。


ウッドウイルはこの10年で業界の方達にやっと相手にされるようになって来ました。


各種問い合わせするとウッドウイル知ってるよ!この機材使ってくれない!などのお誘いとか


知らない方からの紹介で問い合わせなどの不思議な嬉しい体験が多くなってきました。


継続は力成りと言う事でしょうか。


製造業の空洞化はスピーカーも例外では有りません。


国内に試作特注するスピーカーの製作所が減った?。


個人工房が大手メーカーの試作や研究用の特殊作品の依頼を受けるのも日本の製造業の衰退化、


などと考え込んだりも致します。




開設当時は製作数は月間数十台が今では年間十数台程度になって来ています。


当然に作品1個あたりの単価は当初よりも一桁、二桁は上がってきています。


これは当方がコントロールで出来る訳が無く、お客様の希望がそうなって来ている結果です。


決して低価格の作品をないがしろにしている訳では有りませんが、今後は昨年発表した


100%バーチ合板ラウンドエンクロージャーなどが最低価格帯になろうかと思っています。




ウッドウイルはお客様の希望に従って一品物、注文製作に特化して中級機からハイエンド迄の


作品を今後も製作続けられればと願っています。


皆様、今後もよろしくお願いいたします。

























2010年3月27日土曜日

プロの試聴

ウッドウイルのお客様の九割以上は一般の方ですが、


中には大学の研究用、メーカーの試作評価用、業務使用などもあります。


それらは大変に興味深い内容なのですが、公開する訳に行かないのが辛い所です。




最近、メーカーの試作評価用エンクロージャーを製作してその立ち会いチューニングを行いました。


一般のお客様にも人気のオプションですが、私がかなり細部まで気にしている様な微妙な音の変化の


全てを理解して頂くのは難しくとも、依頼者好みの音質に変わって行く過程を体験しながらの


音の変化は大変面白く夢中になって行いますので一日があっという間に過ぎてしまいます。




さて、メーカーの担当者の立ち会いチューニングとはどの様な経過をたどるか楽しみでした。


事前に仕様は確認済みで完成画像でも確認済み、作品の物理的な説明も質問も皆無。


持参された常用と思われる各ジャンルが網羅されたCDでいきなり試聴です。




現状の仕様と試聴結果を一曲一曲メモを取る官能評価が始まります。


チューニングが僅かに変更されてもその仕様と同じ様に曲を聞いてメモします。


それを可能性のある限り何通りも試行錯誤します。


その都度、各回の仕様と試聴感想メモを確認してベストな方向へと行きます。


音質調整用の補強板の僅かの移動で的確にその特性を言葉で指定されます。


嬉しい(分かっていますね)様な怖いような。




一般の方は自分が満足すればそれで完成ですが、物づくりをする側はそうは行きません。


仕様の変化が音の変化となる事を五感で認識する必要が有ります。


その認識を言葉、文章で表現する必要が有ります。


その変化からベストな方向を目指す為に具体的な方策を考え出さねばなりません。


その実現の為にシステム構成やパーツなどに置き換えてそれを実現させます。




官能評価も一般の方が経験を積んで獲得した評価方法とは違います。


聴能形成学と呼ばれる手法で、聴覚情報を獲得し、体制化する知覚、認知の仕組み、


音響情報の抽出・処理・記録・伝達を含む音響機器の最適化を行う。


知覚心理学、聴覚認知論、聴覚医学、楽器音響学、音響情報工学、音声情報工学など多彩です。




さて、その様なアカデミックなお客様に対して当方はどの様に対応しているのかというと、


物づくりの経験、試聴に使う音楽ソースの演奏家のコンサートに足げく通って音感を向上維持させる。


それが基本です。今までの趣味としてのオーディオ経験(40年以上)や職業上得られた音楽体験(20年)も


役立っている事と思っています。それに何より音楽が好きでオーディオが好きです。



2010年3月10日水曜日

FH+BH(フロントホーン+バックロードホーン)の試作

DSCN5115


Westminster_01


なかなか完成しないFH+BHですが試聴/試作も終わりまして、


最終設計と製作図面を完成させて現在製作中です。


使用ユニットはF社の限定13cmフルレンジFE138ESRです。




若い頃からBHの迫力有る中低域に魅了されて聞き続けて今したが、


主にクラッシックを愛好する方達へのスピーカーシステムを作り出していますと


アンバランスな音質と言う事に嫌でも気づかされ、疑問符が大きく付いてしまっていました。




構造的にBHは中低域(中域と言ってもかなり低い辺りです)が長い音道を通りますので


特徴的な音質となりますが、ここではその性質は嗜好の範囲で好意的に捉えています。


問題はユニットから直接伝わる中高音にはホーンロードがかかっていない事です。


ユニット振動が空間へ音波として伝わる音変換に異種類の性質を持っている事がアンバランスを生じさせます。




その為も有りましてBHは製作をお断りして来ました。


またそれらは長岡先生のコピーで有る事が多く、師とは同じ物を作らないポリシーにも反するものでした。




経験を積んでその解決方法にFHを加えてはどうだろうかと考えるに至りました。


感謝すべき事にその考えに賛同下さったお客様の希望で製作していますのが今制作中の作品です。


詳細は例のごとく完成後に詳しく掲載させていただきますが、今は初期の試聴機の画像を掲載いたします。


何とも無骨な姿ですが、参考までに載せたタンノイのFH部分は近い印象になるのではと思います。


少しはお洒落になります。本体は同カンタベリーシリーズの雰囲気になろうかと思います。




最後に音質ですが、BH部は誇張無く、不要振動は完璧に抑えて癖が極力出ない様にします。


FHはBHとのメカニカルクロスオーバーを慎重に設定する事、ホーン臭さが出ない程度のホーンロードを


加える事、等を考慮した結果は、BHだけで聴く、FH+BHで聴くの比較では


BHだけで聴きたいと思う方は恐らくいないだろうと言える程に自然に空間に音が溶け込みます。


勿論ですがノーマルの13cmフルレンジだけで聴くのとはまるで世界が違う品質の音が再現されます。 





2010年2月28日日曜日

バンクーバー 地元が銀メダル !!

20100228-00000024-jij_vanp-spo-view-000

20100228-00000060-jij_vanp-spo-view-000
 

バンクーバーオリンピック、女子スピードスケートパシュート
(団体追い抜き)種目で銀メダル獲得!!shine

この種目には田畑真紀、穂積雅子、小平奈緒さんらが出場しました。
小平奈緒さんは地元茅野市の出身です(両画像とも右の人)。
話題の中学生、高木の出場機会はありませんでした。

1位とは僅か0.02秒差のレースでしたのでTV観戦していても
熱く、緊張し、ハラハラする見応えのあるレースでした。

今回のバンクーバーで地元選手(同じ市の出身です)の活躍は
.スピードスケート
 .小平奈緒:パシュートで2位/500mで12位/1000mで5位/1500mで5位
 .吉井小百合:500mで5位/1000mで15位/1500mで26位
 .名取英理:3000mで21位
.ショートトラック
 .酒井裕唯:500mで予選落ち/3000mリレーで7位

皆さん熱い戦い、ご苦労様でした。
感動をたくさんいただきました。
明日早朝で閉会式、アッという間の2週間でした。
明日から寝不足回復せねば(汗!)。


2010年2月4日木曜日

地元からバンクーバーへ4人出場

KFullNormal20100118098_l 
Oth0711170918003-p1


2月12日から始まるバンクーバー冬季オリンピック大会。


ウッドウイルの工房が有る長野県茅野市から4名もの選手が出場します。


同じ地区(部落)からも1名が出ますので地元は盛り上がっています。


全出場選手が94名ですからちょっと凄い確率ですね。


.スピードスケート 500/1000/1500m 出場の吉井小百合(同じ部落です)


.スピードスケート 500/1000/1500m/チームパシュート 出場の小平奈緒


.スピードスケート 3000m 出場の名取英理


.スピードスケートショートトラック 出場の酒井裕唯


体育館に集まって応援しようと思います。




この辺は雪は少ないのですが寒さが厳しくスケートには向いている様です。


私の田舎の旭川も同じ様で(雪多く寒さも倍くらい)中学女子の同級生にオリンピック選手がいました。


中学生で参加する髙木美帆が話題ですが、その時の私の知っている同級生の子の様子はと言うと、


運動会やマラソン大会は男女含めてぶっちぎりの一番、体育の各種の運動もインストラクターが


演じている様でした。勉強もできて性格が良く更に綺麗だったので学校中の人気者でした。




数年前に銀行で順番を待っているとカウンターに吉井小百合が来ました。


直ぐうしろにいたのですが、夏の暑い日でTシャツにショートパンツの彼女の後ろ姿は


まるでイルカの様に体が弾けていてプリプリしています、それでいて柔らかそうで


ああ、これが世界レベルの人間の体つきなのかと感心しながら見ていました。




本日2/3の21:00にBSジャパンの番組に”にっぽん原風景紀行”


第55景 八ヶ岳の麓氷点下の暮らし ~長野県茅野 が放送されます。


私の部落の小学校のグラウンドがスケートリンクになる様子も紹介される様です。




雪の降った朝、最初に通学路の除雪、次ぎにスケートリンクの除雪、終わってから自宅の除雪、


出社して会社の除雪。もうへろへろで仕事どころではありません。


でもまたオリンピック選手が出たからこの作業は続きそうです。


恐ろしい~と思うのも地元の本音ではあります。 



2010年1月20日水曜日

スピーカーのレトロフィット

古い家具を大規模に修理したり、その材料を使って新しい家具やその他の物を作ったり、色々な分野でこの種の事を行うと思います。業界では広い意味でレトロフィットと呼んでいます。


ウッドウイルでは希望するお客様に答える形でスピーカーのレトロフィットを幾つも手がけてきましたが、私の好きなメーカーのユニットを収集して幾つかのシステムが組める様になったのでHPに発表しました。良かったら覗いて見て下さい。古くて全く使い物にならないユニットも有れば、最新型を凌駕するのでは?と思うような物もあり製作する側としては大変興味深い経験となっています。




JBLの大型3Wayホーン形システムの製作過程をstereo誌に連載して下さった田中伊佐資氏。その記事のコラムは”オーディオジコマン開陳”と言うのですが、この春にこのコラム(6年分)を再編集して単行本として発刊される事となりました。連載では紹介出来なかった事も含めてウッドウイルの事もバンバン出てくる(田中氏の弁)そうなので今から楽しみです。何でもとんでもなく分厚くて常識外に写真が多いのだそうです。



2010年1月15日金曜日

今年の製作予定などなど

ウッドウイルを開設して3月で丸10年になります。


開設当時の数年間は来る日も来る日も1万円程度のMDFのオーダーキットばかり製作していました。


MDFは切ると大量の切り粉が舞いますのでかなり辛い作業が続きました。


年間数百セットは製作していたでしょうか?それでも台所は火の車です(今もたいして変わらないけれど)。


数をこなしたおかげで基本技が嫌でも身に着きました。


ペア製作ですから正確に同じ物を作る、隣り合わせて隙間無く接するなどの普通の基本の技の事です。


数年前から納期短縮を狙って協力者を募って試しに製作して貰うと左右の寸法が違う、平面が出ていない、


角が直角でないので置いてもがたつく等々でベテランの作家でもこれが出来ないのです??不思議不思議。



話を戻して、この数年は年間の製作数が約10セット前後になりました。


お客様から依頼される仕様内容が高度になって来た為であり、決して私がコントロールしている訳ではありません。


したくても出来る訳がありませんね、ご注文内容はお客様次第です。


高度な分、納期も長く必要でお客様にご迷惑をおかけしている事で心苦しく思っています。


ホームページの更新が少なくなり、お客様には退屈をさせている事と思います。



最近発表したロシアンバーチ合板による標準ラウンドエンクロージャーは、今までの経験を基に高機能と


低めの価格設定(それでも高いと怒られています)、短納期を目指してこの問題を解決する手段としています。



比較的簡単な作品の初期段階での下加工を外注する体制は出来ましたが、最近製作している様な無垢材使用の


ラウンドタイプなどは全て一人で行わなければなりませんのでどうしても時間が必要です。


認めたくは有りませんが体力(持久力)の問題も有りまして、当初程は早くは作業出来ない事もあります。


しかし、経験を積んだからこそ今製作している高度な構造の作品が出来る訳ですから納得せざるを得ないか!


と考えている訳であります。



今年、皆さんに紹介できる主な作品は下記です。


.フロントホーン+バックロードホーンシステム


.38cm3WayJBLシステムの三男でLowther20cmフルレンジ、同じく四男のSEAS EXCELの3Way


.ソナス風17cm2Wayバーチラウンドシステム


.超弩級FW800サブウーファー


.改良型のウイング


.16~20cmクラスのバスレフを含んだ一点音源方式のバーチラウンドシステムの開発(開設10年記念作品?)


.レトロフィットとしてONKYO SCEPTERシリーズのユニットを使ったホーン形3Wayの3種類の提案(提案だけ)。


.来年以降にはModel Aokiの改良型数台の製作や38cm3WayJBLの小型化したシステムも決まりそうです。



バーチ合板の標準エンクロージャー(ピアノ塗装)の中で直方体エンクロージャーは廃止致しました。


問い合わせや受注実績から見て直方体エンクロには感心が薄いからです。


この方式は当工房で無くとも他でも入手可能(仕上げは別として)ですから、ご了解頂きたいと思います。



こんな事で今年も頑張って行きたいと思っていますが、手間のかかる高機能な作品は年内製作は難しいかも知れません。


標準エンクロージャーを基本とした物や大きくとも製作期間の短い物も有りますのでお問い合わせ下さい。