2015年1月26日月曜日

バーチ積層ラウンドエンクロ + FOSTEX














































偶然にもFOSTEXの優れたユニットをバーチ合板積層ラウンドエンクロージャーに
納めた作品の掲載が続きました。

13cmフルレンジのFE138ES-R 2発 +T250D の変則2Way と
10cmウーファーのM100HR-W +T250D の2Wayです。

10cm2Wayは音質改善メカ「MGES」搭載1号機 となりました。

何れもユニットはオーナー様の指定、支給であるので、
こちらはその他の条件も含めてベストなシステムを提案すると言う形となりました。




FE138ES-R 2発 +T250D のシステムについて

エンクロージャーの製作についてはもう馴れた物ですので問題は何もありません。
手こずったのはチューニングで形としてはデバイディングネットワークの設計と
言う事になりました。

自作やユニットを独自に選択、使用した方ならフルレンジを2発の2Way???
とお考えと思います。
そこはオーナー様の思いが込められた理由が有る筈ですので、
後はいかにしてベストな形にまとめるかです。

通常フルレンジ2発では中低域が勝ってしまい高域が負ける(足りなくなる)ので
ツイーターを足してバランスを取ります、フルレンジ同士が喧嘩をしなければ。

FE138ES-Rは大喧嘩です、なだめすかしても、言う事を聞いてくれません。
きっと同じ個性同士が同じ仕事をするのでライバル視してしまうのでしょう。

止む無く仕事の分担を別けます。
1発はフルレンジで、1発は低音補正でと納得して貰います。
その分担量も大筋合意で細部ではまたまた大喧嘩、。
好みも主張も激しいので 納得して貰うのに大いに手こずります。
秀才ですから下手な事は出来ません。

こんなケースではチューニングに数ヶ月かかります。
相手をしているこちらの音感をリセットしながらでないと務まりません。
そうかと言うと数日でピッタリまとまるシステムもあるのだから分からない物です。

クロスの低いシステムですと調整用に揃えるコイルやコンデンサで数十万円も必要です。
全く割の合わない仕事なので考え込む事もしばしば(笑う)。
ですから積極的にチャンネルデバイダーを使ったマルチアンプ方式を勧めています。
完璧に仕上がったデバイディングネットワークでもマルチアンプ方式に負けます。
コストはそんなに変わりませんので如何様にも調整可能なマルチアンプ方式が断然有利。
皆さん考えて見ましょう。



 M100HR-W +T250D のシステムについて

HPに珍しく感想を書いているので参照して下さい。

チューニングは何時もの様にカットアンドトライ、何度も調整を繰り返しますが、
程なくベストポイントが見つかりました。
優秀なユニットです、解像度、反応、申し分有りません、音色は若干優等生気味ですが、
そんな事言うのは贅沢と言う物です。

この完成度に加えてラウンドエンクロージャーですから定位が良くて音場も広い。
吸音処理不要ですので、泣く泣くメカニカルリミッターをかけた様な躍動感を削る
辛い作業も有りません。

嬉しい事に更に加えて音質改善メカ「MGES」を搭載していただける事になりました。
受注時には未だMGESは実用化されていませんでした。

当初、MGESの効果についてはユニットの不要振動(作用反作用運動)を取り除くと
連動してエンクロージャーの不要振動が大幅に減衰して中域の解像度アップ。
低域の分解能アップ。システムのセッティングによる優劣の最小化などを考えていました。

これらの想像した効果は再生音のつまらなさ(誤解を恐れずに)を充分にカバーする
効果を生みました。
そして想像しなかったのが音場の拡大です。
広がった、深まった、音楽ソースによってはモノラルからステレオへと言う程です。
これはHPに載せている比較試聴ファイルでも確認出来ます。

MGESを搭載してもエンクロージャーの不要振動は残ります。
それは振動板の動きによってエンクロージャー内部の空気室の圧力が変化するからです。

振動板が前方に振れるとエンクロージャー内部圧力は低下します。
エンクロージャー全体が収縮する訳です。
振動板による音波の進行方向と逆行する訳ですから、
位相がエンクロージャー周りで乱れに乱れている。
MGESが無いとそれにユニット振動が加わって更に酷くなる。
音場が閉じてしまう様です。



今、ウッドウイルの 試聴室にはLO-D HS-500/JBL L101ランサー/
ウッドウイル代表作「ウイング」/そしてM100HR-W +T250D の2Way。
何れもMGES  搭載機です。Jazz Machineですら搭載準備中。

困った事になりました。
MGES搭載していないと音がのっぺり平らで濁って音場が狭くて...
こんな風に聞こえてしまいます。
M100HR-W +T250Dはお客様の好意でしばらく試聴室に有ります。

是非試聴されて効果を確認してみて下さい。
ブログに何度も書いてしまいましたが、
聞いていただいた方皆さんから「全然違う!」とのお言葉をいただいています。



2015年1月20日火曜日

樫本大進コンサート

 地元岡谷市のカノラホールにて

樫本大進 & エリック.ル.サージュ コンサートを聴いて来ました。

樫本大進と聞いてもクラッシックファン以外には知名度はあまり無いかも知れませんが、

世界最高峰のオーケストラであるベルリンフィルのコンサートマスターと言えば、

その凄さが分かろうと言う物です。

そんな方が地元に来て下さるんですから凄くラッキーな事です。


彼の生演奏を聴くのは今回が初めてです。

ベルリンフィルのコンマス(コンサートマスターの略)で来る時にはべらぼうに高い

チケットを買う勇気がありませんでしたので。


演奏はと言うと、

さり気なく、自然体で、落ち着いています。

音色は鮮やかに変化して感情表現が豊か、

そんな細かな事よりも、聞いていますと直ぐに曲の世界に引きずり込まれてしまいます。

何とも心地良いのです。

世界最高峰の音色です、堪能しました。


ヴァイオリンのソロは五嶋みどりを代表に

女性ソリストを聞くのが圧倒的に多いので、男性ソリストを聞くと違いが分かります。

世間一般では男はいつまでも子供ぽっく、女は現実的で...などと言いますが、

このソリストの世界では違う様です。

男性ソリストは沈着冷静で控えめでそう!大人のスタイルですが、

女性ソリストは感情剥き出し、才能をさらけ出します。


ですから女性ソリストの表現に馴れているので男性ソリストは今一つ足りない物が?

でも2,3年前のパールマンを聞いた時には涙しましたけれど。

この差は何処から来るのか気にかけてみたいと思います。


オーディオ的に気が付いた事は、

カノラホールはクラッシック専用ホールでは無い為か、

前から5列目では残響も少ない事も有るのでしょうが、音が乾いた様な印象を受けました。

残響時間、壁、床、天上、等々の素材でも音色に違いが出るのですね。


今日の演奏では重音奏法(複数の弦を同時に弾く)が有った様ですが、

ピアニッシモでのこの時の音色は決して聞き易く綺麗な音ではありません。

CD等でこの場面を聞くと録音が悪い、会場が、演奏が、などと悪いイメージを持ちそうですが、

目前の音色を聞いてそうなのですから、再生音だけでの評価は難しいと思います。

チューニングに使う曲はやはり生音を聞いた曲がベスト!

いつも心がけている事ではあります。


そうそう!演奏始まって5分程で、ヴァイオリンの弦が切れました。

ぷっつんと音がしたので、目を開けると弦がぶらぶらしています。

演奏中断、弦を張り替えに袖に消えます。

再登場して初めから演奏のし直しです。

初体験!、五嶋みどりの「タングルウッドの奇跡」をつい思い出しました。



2015年1月16日金曜日

何気無い日常の風景

昨日の日中は湿雪が降り続きました。

2014年2月の大雪の時に導入したブロア付きの除雪機を早速動かします。

今冬は既に2回も使用していますが、昨年の様な大雪が来ない事を願います。



左記は昨年2月の大雪





 



樹木には雪が積もると共に湿っているので着雪していましたが、

夕方からの冷え込みで乾雪となり、

着雪の上に綺麗に飾る様に粉雪が積もりました。

その樹に朝の八ヶ岳の稜線をかすめて届くお陽様が差して綺麗です。



1階の室内から見る庭の樹










雪と寒さで決して楽な冬の暮らしではありませんが、

こんな景色に振れる時には、

一服の清涼剤となり心が安まります。


さて、夜に積もった雪をもう一度雪掻きをしましょう。


2015年1月14日水曜日

著作権?と言う「ぼやき」

年明け早々余り愉快なお話ではないので恐縮です。

最近のウッドウイルのHPをご覧になると不愉快な表示が有る事にお気づきですか?
記事内容や画像等の転載、利用を硬く禁じます
実はこんな注意書きを掲載しなければならない事情が有ります。


ウッドウイルのHPでは作品についての情報を詳細に掲載しています(していました?)。
.お客様に多くの情報を知っていただいた上で検討していただく事。
.ウッドウイルが提供するノウハウ、技術を知っていただく事。

しかし、見て下さるのはお客様だけでは無く、同業者も見ています。
これはノウハウをさらけ出している事でもあります。
この点は開業時から今も悩んでいる事で、
お客様や同じ立場にいる方からのアドバイスを受けたりしながら試行錯誤して来ました。
 
同業者の方には見て参考にするのは仕方ないが、そのままのコピーは如何な物か!
物作りの担い手としてプライドは無いのか!
ウッドウイルはコピーされる事を認めていませんよ!


ここまでは製作側の都合を言わせていただきましたが、
では一番大事なお客様にとってはどんな影響が有るのか。
 1.短期的には研究開発コストをかけていない業者から安く購入できる。
 2.ウッドウイルはノウハウを勝手に使われる事は承知しないので
   HPへの詳細な説明を制限する事になる。
 3.お客様は高価な買い物の正体を見極め切れ無いので購入を控える。
 4.ウッドウイルは受注が減り、自然淘汰される。
 5.詳細な説明を継続しても研究開発コストをかけない業者が安く製作、コピーするので
   同じくウッドウイルは受注が減り、自然淘汰される。
 6.お客様はウッドウイルの過去、将来の作品やノウハウを知る機会が無くなり、
   作品製作を依頼する事も出来なくなります。

この様な喜ばしく無いストーリーが想像されます。
現に昨年開発した「MGES」の詳細情報の掲載は不正コピーに備えて制限していますので、
お客様から良く理解出来ないと言われて反省困惑しています。

年頭にこのブログで紹介した
 .ウッドウイルの集大成となる作品作りを始める事(近々イメージ図を掲載予定)
 .作品の新しい製作手法の紹介(高機能/高音質/低価格からハイエンド...)

ウッドウイルにとっては最重要な作品作りの全容を、
お客様にとっては興味深く関心を抱いていただけるかも知れない内容を 、
どの様にお伝えしたら良いのか大いに悩んでいます。


こんな悩みをお客様にお聞きしようと思います。
ウッドウイルからメールが来ましたら少しだけ時間を割いていただけたらと思います。
司法の専門家のアドバイスも受けて対応を勉強します。
(法外な要求に屈せず、示談を拒否して勝訴した事も有るんです!)
少し時間はかかると思いますがその結果はこのブログやHPに掲載させていただきます。

生き残りを賭けて、よろしくお願い致します。
ありがとうございました。




2015年1月11日日曜日

国産励磁型(フィールド型)スピーカーユニット 試聴会














画像中心の茶色の4台がローヤルさんの13cmフルレンジと
17cm2Wayのシステムです。


2014年12月3日にここで紹介した

国産の励磁型(フィールド型)スピーカーユニットメーカー (株)ローヤル産業社 の

試聴会がありました。


出川式電源の出川さんから知らされて急ぎ出かけて行きました。


着いてみると試聴室にはライバル社である筈の

EMS社 LB8EXMKⅡを搭載した出川さんの試聴用スピーカーと

出川式電源を搭載した励磁電源やCDプレーヤーにKT88パラのパワーアンプになど

出川機材一式が揃ってセッティングされていました。


うん?今日は ローヤルさんの試聴会なのか出川式電源の試聴会のかどちらなの?

と思う程、でとにかく試聴が始まりました。


時間をかけて聞いた結果的には百戦錬磨の出川さんの機材による音が勝っていました。

ユニットだけに注力して満足すべき音は出ない訳で、

皆さん承知の様に高品質(高価という意味ではありません)で調和の取れた

機材システム全体を見据えないと良い音は出ないのです。


一例として

.ローヤルさんの常設システムで聞きますとスピーカーの存在が分かります。

 音場は衝立が左右に平面(二次元)で立っている様に聞こえます。

 出川式励磁電源(励磁型ユニットに磁力生み出させる電磁石に供給する電源)に切り換えると、

 スピーカーの前にステージが出現し、水平の場に垂直に立った平面的な音場が表れます。

 水平面と垂直面を合わせて三次元の音場が表れます。


.以前、田中伊佐資さんとお会いした時の事。
 
 一生懸命に作ったスピーカーの存在が分かる物は駄目で、

 その存在を消す事が出来て初めて一人前みたいな 話をしました。
 
 製作側としては不思議な感覚を覚えます。


.低域がかぶり気味で音程が曖昧、その影響で中高音の解像度が甘くなります。

 出川さん曰く、エンクロージャー変えないと駄目です。

 私曰く、励磁電源変えないといけません、ユニットが可愛そうです。

.お互い、自分の製品を売り込む事は出来ない訳です。


ついでに一言

最近はMGES搭載スピーカーしか聞いていないので困った事に。

先程の二次元でも三次元でも音の出所は平面的なので音が薄っぺらに聞こえてしまいます。

MGES搭載しますとそこに奥行きというか3Dの様な深さ、実体間が生まれ、

一音、一音の音源の形が見えて来ます。

左右上下の音の広がりに奥行き、コンサート会場の姿に近い訳ですね。


オーディオは難しいですね。

一般エンドユーザーが長年賭けて築き上げて来た音色、

メーカーも同じ様に試行錯誤苦労している訳ですね(表には出せませんが)


他の試聴会参加の方(埼玉県川口市の愛好家の代表?)が言った最後の一言。

出川さんの試聴用スピーカーのエンクロージャーを製作させていただき、

完成した時にはお披露目方々川口にお邪魔するかもと言った時に、

欲しくなる様なデザインの製品を持って来てねと!

性能が悪く、見かけも悪い製品は駄目ですよと釘を刺された訳です。

エンドユーザーの厳しいお言葉、肝に銘じます。




2015年1月2日金曜日

これはお年玉か?

例年の様に妻の実家に年始の挨拶。

家族皆さんで夕食をいただいて帰路に就きます。


元旦夜の首都高、今年は渋滞無しでスムースに中央道へ。

大月周辺の山間部は急カーブに勾配が続いて緊張する路です。

夜間ドライブには降雪対策に撒いた融雪剤が道路を曇らせ見づらい。

悲惨な事故のあった笹子トンネルを抜けるまでは。

(因みにトンネル事故の10分程後にパトカーが数台走り抜けて行き、
 何!と思いきや事故発生の知らせ、直前の勝沼ICで下ろされました。
 都内の「MAKERS」関連イベント視察に行く途中で肝を冷やす)


トンネルを抜けて直ぐに甲府盆地の平坦、直線の路に出て一安心。

皆さん同じ気持ちなのでしょうか、交通量少ない事も有りついつい飛ばします。

覆面パトカーの良い猟場で捕まるシーンを何度も見ているので、

私も気をつけて飛ばします?


すると前に2千ccクラスのセダンがマイペースで走っています。

ゆっくりと近づくと他県ナンバーなので安心して抜き去ります。


しばらくすると超ゆっくり私を追い越す1600ccクラスのセダン。

山梨ナンバーですがショボそうな車なので無視。


またしばらくするとその車がスローダウンして追い越し車線を走っています。

自然と近づいて行き、道を空けろとの意味で更に近づきます。

その時です!車のてっぺんから赤色灯が数秒だけ出て来たのです。


やばい! 捕まる! 速度は80Km制限を105Kmで走っています・

直ぐに走行車線に戻って恐る恐る相手の出方を見ます。


どうも狙いを付けていた車が前方に有り、

今は邪魔をするなと諫められたのか、走り去って行きました。

それとも、それ程危険運転では無いと思って

元旦の夜と言う事もあってお目こぼしなのか?


とにかく赤色灯を点けられて無事に済みました。

20年以上のゴールド免許も無事。

小型車のショボイ車(きっと改造車で走りは良いのでしょう)と侮ると、

怖い思いをしそうですねの皆様お気を付けて。


きっとこれはマイナスにならないお年玉だったのでしょう。

運転気をつけましょう。





2015年1月1日木曜日

2015年 新年おめでとうございます













写真は年末の八ヶ岳と富士山/霧ヶ峰からの撮影。
雪が多く寒い冬のスタートとなりました。
丁度富士山の真下辺りがウッドウイルの工房です。



 2015年 新年あけましておめでとうございます

今年春でウッドウイル開設16年目に入ります。

皆様に育てられてここまで来る事が出来ました。
感謝で一杯です、ありがとうございました。


さて今年の目標は!

.遅れている作品を早く製作して納品する事。
 遅れているお客様、もうしばらくお待ち下さい。

.音質改善メカ「MGES」の周知に努める。

.ウッドウイルの集大成となる作品作りを始める事。
  近々イメージ図を掲載予定

.作品の新しい製作手法の紹介
 高機能/高音質/低価格からハイエンド...


年明け早々には

.2015年の最初のご注文者には音質改善メカ「MGES」 を無料搭載
 早い者勝ちです、システムにより異なりますが10~20万円お得になるかも。
  http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/2015-MGES-1gouki-muryou.html

.完成作品を早々に掲載します。


今年もどうぞよろしくお願いいたします。