2017年10月24日火曜日

名器 日立 Lo-D HS-500 にMGES搭載

名器 日立 Lo-D HS-500 の熱烈なファンが多くいらっしゃる様です。

1970年代前後の製品で、私が高校生でアルバイトをしていた日立の電気店では、、
店頭デモしていて毎日音を聞いていました。

しかしながらもう50才になろうかと言う壮年、
ユニットはオーバーホールしてくれる所が有ります。
ネットワークのコイルやコンデンサも交換可能です。
最近はL/Cを嫌ってマルチアンプ方式で聴く方も多いのですが、
ここで紹介する作品もそうで、完成後にはシステムを詳しく紹介させていただきます。

問題はエンクロージャーです。
今で言うパーチクルボード製の材料は木材チップを樹脂で固めて熱圧締した物。
樹脂と接着剤はバクテリア等に喰われて木材組織は崩壊目前。
親指と人差し指で強く掴むと蛇紋岩の様にボロボロと崩れます。


そこでウッドウイルの出番です。
オーバーホールは不可能ですので最新の設計思想を盛り込んで作り直します。
予算があれば無垢材のラウンド構造、もしくはバーチ合板。
標準的な直方体構造でもバーチ合板使用は欠かせません。
往時と変わって幅の狭いトールボーイ風のすらりとした姿形。
音場再現に有利な方法です。

その他細々した細工や配慮は数えきれません。
そして出て来るのが「MGES」です。
8月28日のこの欄で掲載してからもMGESの比較試聴目的のお客様が来られています。
MGES搭載して何曲もじっくり聴いた後、MGESを外して聴きますと、
短時間で数曲聴きますと、皆さん直ぐにMGES無しで聴く事は考えられないと。
この効果は他の機材ではカバー出来ない種類の音であると。
比較試聴の結果、受注済み作品の殆どはMGES搭載仕様となりました。

前回も書いた様にハスキーだと思っていた女性ボーカルは実は緻密で甘い声だったとか、
何故か奥行きや広がりが出て音場感が増すなど予定外の効果も。
周波数特性などの波形では認識出来ない微細な信号が音楽情報には含まれていて、
その音楽成分は分析出来ている定在波や回析現象などの原因の他にも、
ユニットの作用反作用による振動がエンクロージャーを震わせ、
微細で大事な音楽情報をノイズキャンセラーヘッドフォンの動作原理の様に
キャンセルして消してしまうからと言う事が分かって来ました。

これは当初予測出来なかった嬉しい誤算です。
既存の製品にも取り付け可能です(要確認)。
高価になり重量も増えます。
制作側としては木工の世界では高難度とされる0.5mm程の構造精度が要求され、
精密機械加工の助けも必要ですが、その努力の成果として、
.音が良くなります。
.再生音楽で感動出来ます
.充実した楽しい時間が生まれます。

下記画像は組み立ててしまえば見る事の出来無いMGES ハーフ仕様Aの
実作品に組み込んでいる様子です。
こんな機械構造から素晴らしい音が生まれるのは不思議でもあります。


仮組立の正面の様子























ウーファーを取り外した様子
奥のMGES本体に正確にドッキングさせねば成りません
ウーファー落し込み部の黒い部分はユニットを
機械的に絶縁させる為の特製振動防止素材
























ギャザードエッジで有名なL-200 20cm口径ウーファーと
MGES本体とドッキングさせる為の連結器





















背板を外して内部を覗く
MGES本体を機械的に絶縁させながら支持させる構造と兼ねて
エンクロージャ不要振動対策の補強
部材はフィンランドバーチ合板24mm
L-200に負けない人気を誇るホーン型ツイーター H-70HDも見えます






















詳細説明や実測定値は下記で

MGES音質改善の説明


MGES導入方法



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