2010年6月2日水曜日

チェロのエージング

この話は音楽なのかオーディオのジャンルなのか良く分かりませんが、


取り敢えずはオーディオ話と言う事で。




もう恒例になりましたが今年もN響次席チェリストの藤村俊介さんのソロコンサートを聴いて来ました。


今回は地元であるModel Aokiのオーナーさん(Aさん)もお誘いしてのコンサートでした。


いつもチェロを倒すとぶつかる距離の真正面で聴きますが、Aさんも分かっていたチェロの持つ表現力や豊かな音の響きですが、流石に目前で聞きますとそのスケールに圧倒されていたようです。


ウッドウイルの試聴室ではアコーステック楽器を聴く時には楽器本来の音量で鳴らしますが、殆どの方は環境が許さずに小さな音で聴いているので驚かれますが、Aさんはチェロがこんな大音量でなるのかとという点にも驚かれていたようです。1700年代にヴェニスで制作された名器と言う事ですので尚更かも知れません。


さてこれからがタイトルの話です。


この2年ほどのコンサートは雨天の為か演奏初めはさしもの名器も全体におとなしくしています。演奏曲目は前半が小曲が続き、後半のメインの曲の頃には楽器が目覚めて素晴らしい音色を聴かせてくれます。演奏家はそこまで考えて演奏曲目の構成を考えているのだな??と感心したものでした。


今年は晴れていましたのでどう鳴るのか興味深々です。演奏曲目は中間にメインの曲が入っています。出て来た最初の音はいきなり元気いっぱいで鳴り響きました。でも響き方が楽器全体からでは無くて不自然な気がしました。


やはり前半の演奏が終わった頃から全体が美しく鳴り響いて来ました。天候だけでは無く、やはり演奏して響かせて目覚める物のようですね。目覚め方の違いは有るようですが。


昨年夏に工房や試聴室にも来ていただき、お近づきになれたのをいい事に恐れ多くもそんな私の感想をぶつけてみました。そうしましたらエージングの過程は指摘したその通りの変化が有ったと話して下さいました。中間のメインの曲の頃には馴染んでいましたよとの事。但し今年の乾燥した状態からのエージングの過程は楽器そのものと、ホールの床とが馴染む協調性も含まれていたとの事でした。


楽器と床とが馴染む???うーむ考えた事が無かった。床材やその構造や根太の上か、外れているかはピアノでは大きな問題で承知していましたが、馴染むとはどう言う事だろう。勉強しなくては、スピーカーにも共通する事が有る様な気がします。


来年は演奏開始直前まで練習して汗が引かない内にやってみましょうとのお返事をいただき、今からとても楽しみにしています。



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