2013年3月17日日曜日

日下紗矢子 ヴァイオリンとピアノのデュオ.リサイタル

 
 


長野県伊那市(自宅から高速で約1時間)で日下紗矢子さんの
ヴァイオリンとピアノ(オズガー.アイディン)のデュオ.リサイタルを聴いて来た。

音楽専用ホールではなくて、地域活動の拠点となる様な行政の複合ビルの中にある
多目的ホールでのリサイタルです。

200百人程の小型ホールの最前列中央に陣取っての鑑賞です。
前回も同条件で聞いて2回目となりました。

ベートーベン ヴァイオリン.ソナタ 第9番「クロイツェル」などの時に激しく
弾く曲などでは、小ホール最前列で演奏家から3メートル程の距離では
生々しく聞く事となり、CD等の綺麗な音からは体験出来ないものが有ります。

日下紗矢子さんの演奏は淡々と激しくと言えばよいのでしょうか?
力まずに力強くと言うべきか、演奏スタイルは自然体と言う事なのでしょう。

激しく、激情的に、拳を振り上げて演奏する方は聞いていて引いてしまい飽きます。
かといってインパクトの無い平坦な演奏では退屈してしまいます。

「クロイツェル」の例ではソロで弾く曲ではあるのですが、一歩引いて客観的に
演奏しているのでは?と思う事もあるのですが、日下紗矢子さんの演奏は
逃げずに真っ直ぐに、ど真ん中で弾きます。ですから激しさも尚更で
圧倒もされますが、そこに強く共感も出来ます。

今回の演奏では、自然と目を閉じ続けて聞いていましたが、そんな時に寝てしまう
事も良くあります。でも曲の変わり目には自然と目が開き、その都度、新鮮に
視覚で再確認して鑑賞している、自分の聴き方が不思議な対応をしていました。

お気に入りの演奏家ではじっくり聞き込む為に目を閉じます。
でもせっかく目前にいる演奏者なのだから意識して目を開けて存在を再確認する、
そんな意識的な動作が無かったのです。

まだCDも買っていません、今日は購入すればサイン会も有ったのですが、
やはり買わずに、次回もまた聞きに来ようと思いました。
何の事はない、日下紗矢子さんのファンになったようです。
機会が有れば響きの良い音楽専用ホールで聞きたいですね。

ピアノのオズガー.アイディンさん。力をセーブしている様で、
爆発している時の演奏を是非聴きたいですね。
それでも幾度かその片鱗が垣間見えて目を凝らして聞き入りました。
見た顔と思っていたら、大好きな五嶋みどりさんの伴奏もしていた方です。
なる程、最高峰のピアニストの一人なのですね。

約2時間の演奏中にも馴らされて響きが変わって聞こえる生き物の様な
ヴァイオリン。ぜひ生演奏を、小規模ホールで、目前で、聞いてみて下さい。
再生音との違いを体験なさって下さい。

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