2017年7月26日水曜日

ウッドウイルの考える理想的なエンクロージャー

何度か説明して来た内容ですが、
広く周知を計りたいと思いまして改めて掲載させていただきます。

最近、HPにウッドウイルの考える最高のエンクロージャーとして説明をさせていただきました。
http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/New-Product-Enclosure-SyousaiSetumei.html
ここでは意図は同じですが、説明の切り口を変えた説明をさせていただきます。

最初の簡単な図1
スピーカーユニットが何物にも邪魔されない理想動作するイメージ。
 補足例)回路図で部品と部品を結ぶ直線は只の導線と考えますが、
     現実には抵抗分、インダクタンス、キャパシタンス、熱、電磁波の放射に吸収など
     それらの対策を行わないと動作すらしない問題を抱えます。





















 現実的な問題点を見ると図5





















 対策を施すと図6






















これらの現実を踏まえて、制約に縛られずに高音質を追求した理想的なエンクロージャーとは。
そんな視点でスピーカーやエンクロージャーの理想の姿を考えます。

以前からスピーカーはユニットを(箱、ボックス、キャビネット等)に取り付ければ音が出るものと
安易に考えられており、現在の専門家の中にも多数居られる様ようです。
ユニットの慎重な選択に比してエンクロージャー選択への考慮は?。

先ずはエンクロージャーを箱やボックスと言う呼称で呼ぶ限りに於いてはスピーカーシステムを
二分する構成要素で有るエンクロージャを理解する事は出来ないだろうと考えます。
今迄にも言って来ましたがエンクロージャーの「エンクローズ」とは囲い込む事です。
ユニット背面側から出る音を囲い込み、ユニット前面からの音と干渉させない働きを指すのです。
ですからエンクロージャーにユニットを取り付ると言う役目は本来無い筈なのですが、
他に適当な構造物が無いからエンクロージャーに取り付けているのが現状です。

.スピーカーシステムの問題点を考えると。
 1.ユニットは振動板の動きにより作用反作用の振動を生じ、取り付け構造体に不要振動を伝える。
 2.エンクロージャーはユニットの前方と後方の音の干渉を防ぐ働きをしながらも、
   以下の不要振動が伝わり、その振動が音質を大きく悪化させている。
   .ユニットの作用反作用の不要振動が伝わる。
   .振動板の前後運動でエンクロージャー内部の気圧差を生じ、それが不要振動を生む。
   .エンクロージャーは作用反作用と気圧差による両方の不要振動が伝わり、
    それが振動体として音を発生してユニットの音を干渉してしまう。

.ウッドウイルが考える理想的なエンクロージャーは。
 1.ユニットが決まったら以下の理想的な動作をさせる方法を考えます。
   .密閉型、解放型、バスレフ型等の方式と適切な内容積。
   .官能的かモニター的な音かを選択して材料、板厚や補強等を適切に選ぶ。
   .形状は理想的には球体、いかにユニット構成に合わせた現実的な形状に作り込むか。
 
 2.ユニットの作用反作用を減衰させる
   .ウッドウイル独自のMGES「Mechanical Ground Earth of Speaker Unit」を搭載して、
    ユニットの作用反作用を大幅に減衰させる。
   .振動板質量を考慮したメカニカル構造を導入、機械的に接地、独立自立させる。
  
 3.エンクロージャーとMGESを個々に独立して自立させる。
   .ユニットを搭載したメカニカル構造と、
    エンクロージャー構造は相互に機械的絶縁した上で独立して自立させる。
   .ユニット振動とエンクロージャー振動が相互に干渉する事を防ぐ。

.以上の考え方を取り入れ、応用した作品は既に製作、発表を始めています。
 http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/SONY-SUP-L11-38cm-Hard-MapleEncro.html
 http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/DEGAWA-DEMO-MGES-Full-Round.html
 http://www.lcv.ne.jp/~woodwill/MGES-M100HRW-T250D-2Way.html

 今後も受注している作品の発表が続きますのでHPやブログをご覧いただければと思います。
 シンプルな標準的なエンクロージャーに、ウッドウイルオリジナルのハイエンドエンクロージャーまで
 各種取り組んで製作しています。




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