2013年7月27日土曜日

木箱職人

大学のOBの集まりで一杯やりました。
私の職業は皆さん承知なので、
掲題のタイトルの様に呼ばれる事となりました。


自分ではクリエーター/アーティストのつもりでいるのですが、
日本人には職人という言葉が馴染みやすい。


性善説から来ている職業人のイメージなんだろうが...
私が会社員時代には機器の部品や加工依頼先としていわゆる職人さんに
仕事を依頼する事が常で、彼らが自身を職人と呼ぶ人達は
ろくな者では有りませんでした。


自宅屋根裏の梁の接合は隙間が有り、
庭のコンクリ壁は2度も修理して...
埋め込みの表札は傾いていて...ぶつぶつ...


後で考えてみますとそれらは応援に来ていた方達で、
建築中に覗きに行くと「職人が管理している所へ来るな」
と言われたのを覚えています。
専任の大工さんは愛想は無くとも優秀でした。
かなり偏見が入っていますがご容赦を。


設計不良も有りますが、機器製造上のトラブルの最大原因は
彼らが言う職人達のミス、手抜き等が殆どです。
だから職人と自らを呼ぶ人を私は信じない。


鉋や手工具等の木工具使いの究極を求める会「削ろう会」には
日本を代表する様な棟梁や宮大工などが全国から揃っています。
人間国宝のある棟梁は自身を技術者/技術伝道者と呼んでいました。
その会で職人ですと自らを表す人に会った事がありません。


職人とは手にした技能を持って仕事を受ける方達で有り、
それによって日本が成り立っていると言えます。
クリエーター/アーティストらは自らの技能を持って新しく想像する方達です。
そんな方達の片隅にでも置いていただければと常に願い続けています。

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