2013年9月2日月曜日

日立 Lo-D HS-500 振動測定
















ここのブログで継続的にも来訪者数でもおそらくベスト5に入るのが、
「日立 Lo-D HS-500」 に関する記事です。
名機の証とも言える現象でしょうか。
最近の記事で人気なのは「エンクロージャーの響き1~4」です。


そこで来訪者に喜んでいただく為に...と言うのは冗談ですが、
エンクロージャーの響きの続編はHS-500を題材にして
より実践的で具体的な形で考えて見ようかと計画しています。


その内容は
1.オリジナルのHS-500を用いたエンクロージャーの響きを
  官能的表現では無く物理的に捉えて検証する。
2.HS-500からの再生音波形とエンクロージャー振動波形の比較。
3.エンクロージャー振動波形を音声データとして試聴可能とする。
4.「エンクロージャーの響き1~4」で研究して来た測定装置の延長である
  振動波形を能動的に消去する振動キャンセラ-の効果を実証する。
5.HS-500再生音から「振動キャンセラ-」によるエンクロージャー振動を
  キャンセルした再生音を試聴可能とする。
6.エンクロージャー振動がスピーカーシステムの再生音に与える影響を
  目前に於いて瞬時に確認出来る事とする。


大体こんな予定で進めてみようと思います。
ウッドウイルでは既に「ウッドウイル版 HS-500」と言う「レトロフィット」と言う、
オリジナル改造版を製作済みで、更に高度な改造版の製作予定もある事から、
仕様決定に効果的に応用出来ればと考えています。

最終的には官能評価でのチューニングとなりますが、
その要素や経過を物理的に評価出来ていると言う事は大変重要と思います。
オリジナルHS-500を聞きながら機器の操作一つでエンクロージャー振動の
有無やその大きさをコントロールしながらその効果を確認ができれば、
お客様立ち会いで「レトロフィット」の効果を予測しながら計画が進められます。
勿論、他のスピーカーシステムにも同様に対応出来る事でしょう。


量産メーカーの様な数千万や億単位もの設備を持つ事は出来ないにしても、
あまりにも経験や勘と言う官能評価に頼り過ぎていた様にも思えます。
「エンクロージャー振動」の解析はその最大の物と言えるのでしょうが、
今後は音質に影響を与える要素を可能な限り検証して行きたいと考えています。


個人工房で行うので大きなコストはかけられませんし、時間も限られます。
測定装置は可能な限りの応用の利く機材の選別調達に努めていますが、
センサーやアクチュエーターは自前で開発せねばなりません。
自動化へのソフト開発はコスト高で断念して手動にする事とします。
試作はほぼ出来ていますが直ぐに完成形が出来る物でもありませんので、
忘れない程度に頭の片隅に置いていただければ幸いに思います。
  

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