2011年4月22日金曜日

視覚と聴覚と痛覚の戦いBy入院生活-5

『音楽による時間の使い方』


.難病映画というジャンルが有るそうですが、心に残っているのは「レナードの朝」と


「ロレンツォのオイル」 これは心身共に健康で無ければとても見られない、


「ロレンツォのオイル」のDVD買ったが未だ見てない。.戦争映画も大好きで派手にドンパチ


やるものは気になりませんが、リアルに戦闘シーンや傷ついたシーンを詳細に見せる類の


ものはパス。以前友人にリアルな戦争映画を50インチ、7.1chの我が家のシアターで


見て貰ったら途中で辛くて見るのを止めたと、数年後に4回も手術する怪我をして休養中に


その映画を見たら心が痛くてとても見続ける事が出来ませんでした。


経験しないと気持ちを察する事は難しいと実感する事とになりました。


 


1.華麗なる賭 1968年製作 スティーブ.マックイーン/フェイ・ダナウェイ出演


スティーブ.マックイーン 没後30周年記念 NHK BSハイビジョン放映の録画


セレブが愉快犯的に犯した犯罪を美人保険調査員が真相を調べるというストーリーの映画で


す。私はロードショウで15歳の時に見ましたので約40年ぶりに二度目を見た事になります。


子供が見る映画では有りませんが、主題歌に惹かれて悪友と共に見に行きました。


ミシェル・ルグラン作曲の主題歌『風のささやき』アカデミー賞歌曲賞受賞です。


歌っているのがノエル・ハリソンと言う英国のポップシンガーなのですがその爽やかで本当に


ささやく様に語りかける様な歌に惹かれて見に行きました。当時の名画には名曲が必須でし


たのでサウンドトラックが大流行で音楽聞きたさに映画館に脚を運ぶ事は珍しく有りません


でした。当時は米国の生活スタイルは夢の夢、ジェットストリームや兼高かおる世界の旅など


で世界を想像していた時代。映画では庶民の生活も想像も出来ないのにセレブの世界が


広がり、パンナムで颯爽と登場するフェイ・ダナウェイ、サンドバギーで砂浜を駆け、ロールス


ロイスで出勤、ポロを嗜み、グライダーを操ります。想像を超える別世界に心を奪われた事


は言うまでも有りません。刺激されて模型グライダーを幾つも製作しました。映画の真っ白い


機体と風切る豪快な音に見入りましたが、40年後に見たら機体は黄色でした、想像が白にさ


せたのですね。アクション俳優と言われる事も有るマックイーンですが、この映画では演技力


で魅了させます。フェイ・ダナウェイはその前に見た「俺たちに明日はない」のボニー役で


強烈なショックを受けていたので忘れる事の出来ない女優です。着の身着のままのボニーと


は違ってこの映画ではファッションモデル張りのお洒落と色気を楽しませてくれます。


今見ても色あせしない一流の映画として楽しめます。もう一度曲の話を。当時も今も米国や


英国にはスタンダードと呼ばれるジャンルを歌う男性歌手がおり、ネイティブなカントリーや


ソウル、ジャズとは違い、流行のポップスを歌うでも無く、バラードを歌い上げる人達が


いました。ビッグネームではシナトラやディーンマーチン、サミーデイビスJrなどでしょうか。


無名の人が大勢いて未だ子供ながら惹かれていました。何せ貧乏な我が家にはTVよりも


前にステレオがあり、シナトラを聴いて育った(大げさですが)のです。日本には知る限りこの


種の歌い手は未だいませんね。ショービジネスの底辺の広さ、マーケットの大きさの違いで


しょうか。


http://www.youtube.com/watch?v=tg-XaYrbX-o&playnext=1&list=PLA0B72963075DDB1C


http://www.youtube.com/watch?v=0QtKDlZ7FKE


●40年の時を経て見た映画、風のささやきが素敵です。


 


2.THE  ALAMO 「アラモの戦い」 DVD版 1960年製作


ジョン.ウエインが初監督をした映画です。


米国テキサスが独立宣言するも承認しないメキシコ軍7千人が攻めて来る。


迎える正規軍の準備が出来るまで廃墟の教会に立て籠もり全滅を覚悟で時間稼ぎをする


義勇軍185名の壮絶な戦いを史実に基づいて製作した映画です。ジョン.ウエインは


デイビー.クロケット役(これは空想の人物)、大好きなリチャード.ウイードマークは私兵の


ボスでジム.ボウイを演じます。中学生から見ている映画で何度見たか、何度泣いたか覚え


ていない程に大好きな映画です。現在でもジムと言う名のテキサス生まれの米国士官は


自動的にジム.ボウイとニックネームが付く程、米国人には忘れられない歴史的な戦いと


語り継がれているようです。


主題曲「The Green Leavees of Summer」邦題「遙かなるアラモ」は何とブラザーズ・


フォーが歌っています。この哀愁を帯びた曲を聴くだけで涙が出てしまいます。


http://www.youtube.com/watch?v=E-Vwvf1qAMA


●また泣いた。


 


3.ディアハンター 1978年製作 NHKBS2 衛生映画劇場 2010/6/24放映


主演 ロバート.デニーロ アカデミー賞5部門受賞


大学時代に見た映画。本編が終了してクレジットが流れ終わっても誰も席を立てなかった


事が印象深い。もう一度みたいと思い録画してあったが、今見るのは辛いかも知れない。


映画は米国の片田舎、工場労働者の若者が働き、飲んで騒ぎ、週末には鹿狩りを楽しむ


普通の生活を延々と描く。場面が突然変わってベトナムに招集された凄惨な戦いの場面を


映し出す。仲間のリーダー格が帰還して車椅子生活を悲観して軍の病院にいる友を暖かく


街に迎え入れに行く。その病院に他の仲間から大金がベトナムから送られて来ていた。


その彼は精神を病み陥落直前のサイゴンでロシアンルーレットの賭けに興じていた。


助けに行き見つけ出した直後に目前で弾が発射され亡くなる。


街に帰った仲間達と昔の様に鹿狩りに行くのだが、もう生き物を撃つ事が出来なくなって


いた。戦争の狂気を淡々と描くこの映画に米国の苦悩が表れていると思います。


同名の主題曲はクラッシックギターの最高峰、ジョン.ウイリアムズが演奏してヒットしたので


映画を知らずとも曲を聴いている方は多いと思います。


http://www.youtube.com/watch?v=c6gpa8nUa70&p=C793F2CD516033D7


●日常と残酷な非日常、3時間はあっという間に過ぎてしまいました。


 


4.ブエナビスタソシアルクラブ 1999年 DVD 版


キューバ音楽の魅力を再発見する為にギタリストのライ・クーダーとキューバの老ミュージ


シャンたちの交流を追いながら、捉えた記録映画。同名の音楽CDが少し前に発売されて


世界的な大ヒットとなりました。ライ.クーダーはキューバ音楽を築き上げたが、人々からすで


に忘れられていた各ミュージシャンを見つけ出します。彼らは自分が何者であるのかその


ルーツを淡々と話します。世を儚んでいた60代から90代までのミュージシャンが再び脚光を


浴びてCDがヒット、そしてニューヨークの音楽の殿堂「カーネギーホール」を熱狂させた時の


彼らの人生を噛みしめているその表情には何と言ったら良いのか。下記にキューバ最高の


ピアニストを紹介していますが、彼を含めてすでに何人もの方が亡くなっています。


ライ.クーダーが急いだ訳です。


サイドカーを運転しているのがライ.クーダーで、横に座るのは息子です。


http://www.youtube.com/watch?v=6JEdf7XsV5g


http://www.youtube.com/watch?v=zmm_XUiWXtE&NR=1


●最高の音楽ドキュメンタリー映画です。



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