2012年7月15日日曜日

森麻季ソプラノ.リサイタル

201207森麻季

地元茅野市のコンサートホールで森麻季(ソプラノ)さんのリサイタルを聴いて来ました。伴奏のピアノは(山岸茂人)さん。

今年4月に長野市でも聞いて今年2回目の鑑賞ですが、長野会場は以前から良くある多目的ホールで、それも2階席から聞いたので音が届かずに良く分かりませんでした、しかしもう一度聞きたいと強く思わせる魅力がありました。

今日はクラッシック専門と言って良い程の300人定員の小規模ホールで、中央真ん中やや後ろでの最上の席(ステージから10m程)からの鑑賞でしたので森麻季さんを堪能できました。

器楽曲でのコンサート等ではホール音響を無視して生音に近付く為に最前列に位置取りますが、声楽では声の射程距離を考えて席を選びます。

今日の伴奏のピアノはホールピアノであるフルコンサートピアノのベーゼンドルファーではなくて河合のグランドピアノでした。流石に低音やスケール感は出ませんでしたが中高音が綺麗で声楽の伴奏には合っているのかなと感じましたので、その為に入れ替えたのか?。

世界の数多の華やかな舞台を踏んでいる方が人口5万人の小さなホールの目前で歌っている。その事に感謝しながら聞き入りました。

人間が英知を注いで楽器を作り、それを人生を賭した演奏家が奏でる楽曲を聞いて我々は感動して音楽を聴く訳ですが、その英知を自信の体を使って直接に聴衆に伝える声楽家が人を感動させない訳がありません、良く考えれば分かる事なのですが、それを体験する機会はあまり多くはありませんね。

楽曲の中での声楽を担う場や、オペラで演劇を交えながら歌い踊る場をも担う声楽家とは何と多彩な事か。声は透き通り良く伸びて、深みも表現も多彩で深遠です。勿論の事、技量も最高峰なのでしょう。内外の好きな声楽家が何人かいますが、その方達が平凡に聞こえてしまいす。

声の綺麗さにうっとりし、その表現の多彩さに驚き、いつの間にか観客は一体になって聞き入って(魅入って)しまいます。歌は外国語(ドイツ語やその他)なので演奏前に日本語の歌詞を読んで下さるのですが、その地声も綺麗で優しく、まるで朗読会に来ている様な、この朗読だけでも来た価値がある程の語り具合です。

とても秀麗な方なのに気さくで、優しさが感じられます。単に声楽家と言うよりは総合的なエンターティナーの資質を自然に持ち備えているのでしょうか、観衆は満足感で一杯です。CDは未だ持っていないので聞いた曲を中心に何枚か選んでみようと思っていますので、近い内に試聴用CDのコーナーに掲載しようと思います。

後、これはつまらない事かも知れませんが、ピアノと声楽が目前の中央に位置して演奏しているので、オーディオ的には左右の中心にピタッと定位して聞こえると思っている方がいると思いますが、そんな事はありません。ピアノも声も周りに溶け込んでホールの響きも加わり、中心にいる事は間違い無い事は分かりますが、真ん中にピタッと言うのは再生時の聞こえ方を意識した操作によりそう聞こえていると言う事です。そんな確認をする上でも(そんな人は私だけ?)コンサートへ脚を運びましょう。


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