2013年11月19日火曜日

ヒラリー・ハーン シベリウス:ヴァイオリン協奏曲


ヒラリー・ハーン シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47を聴いて来ました。

ヒラリーハーンはこれで3回目、今年5月のリサイタルでは待望のバッハのシャコンヌを
聞いて涙し、今回はオーケストラでの感動の嵐と、素晴らしい体験でした。

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲とよく知られたタイトルですが、
案外こんな曲を聴く機会は多くはありませんので大変楽しみにしていました。

第1楽章:ソリストのオーラを存分に堪能、独奏部分もオケ部分も壮大です。
      例の体使いを見ていると他の弦奏者の誰よりも柔らかな体使いなのに、
      誰よりも弓が重そう(弓と弦がくっついて引き剥がしているみたいで、
      摩擦が多いから大きな音、豊かな表情が生まれる:素人の感想です)
第2楽章:明らかに表情を変えた演奏と一斉に弾く弦楽の重厚さに圧倒されます。
      まるでステージと同じ大きさの船が動き出したかの様な迫力です。
第3楽章:小躍りする童子の様にリズムを体感表現、演奏者は感性、体、音、
      全てを表現するアーチストなんだと思い知らされます。
      練習や技術習得に感情表現を習得するには才能が必須で、
      だからこそのソリストなんだと今更ながらに感じます。

曲が終わっても拍手が止みません、腕も、手のひらも痛くなりますが、
我々の感情表現はこれしかないのでパチパチパチを続けます。
来て良かったと本当に思います。



後半はドボルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界」。
演奏:バーミンガム市交響楽団  指揮:アンドリス.ネルソンス。

大好きな曲でCDも何枚も持っていますが、好みが分かれます。
この初めての指揮者とオーケストラでは如何でしょうか?

先ずはオケの編成ですが、新世界は重厚で激しいシーンがありますのでどうか?
東京オペラシティーコンサートホールは中堅処の優れたホールなので
ステージはそんなに広く無いとは言え、ステージからこぼれる程の大編成で
ホールに入った瞬間にこれは行ける!

指揮者がトム.ハンクスに似ている!
権威ぶった所がまるで無し、気さくな芸術家肌!
指揮をしながら自分の思いをオケの全員にぶちまけている様な人です。
これも行けそうな予感が。

始まって10秒で陶酔してしまいました。
Jazzは型にはまらず演奏者の思いだけでアドリブで聞かせる音楽と言えましょうが、
スタイルは違っても、クラッシックでも指揮者や演奏家の思いの大小は変わらないでしょう。
そんな大勢の方達が一つにまとまって表現出来た時の音楽の楽しさや感動は
何と例えたら良いのでしょう。

安くは無いチケット代を払うにはせよ、こんな方達の才能を見聞きできる事は
幸せだと思います。
充分に楽しんで感動して、さてこれをどうやって再生したら良いのでしょう??
そんな悩みもいつもながらにたっぷり堪能したいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿