2015年1月20日火曜日

樫本大進コンサート

 地元岡谷市のカノラホールにて

樫本大進 & エリック.ル.サージュ コンサートを聴いて来ました。

樫本大進と聞いてもクラッシックファン以外には知名度はあまり無いかも知れませんが、

世界最高峰のオーケストラであるベルリンフィルのコンサートマスターと言えば、

その凄さが分かろうと言う物です。

そんな方が地元に来て下さるんですから凄くラッキーな事です。


彼の生演奏を聴くのは今回が初めてです。

ベルリンフィルのコンマス(コンサートマスターの略)で来る時にはべらぼうに高い

チケットを買う勇気がありませんでしたので。


演奏はと言うと、

さり気なく、自然体で、落ち着いています。

音色は鮮やかに変化して感情表現が豊か、

そんな細かな事よりも、聞いていますと直ぐに曲の世界に引きずり込まれてしまいます。

何とも心地良いのです。

世界最高峰の音色です、堪能しました。


ヴァイオリンのソロは五嶋みどりを代表に

女性ソリストを聞くのが圧倒的に多いので、男性ソリストを聞くと違いが分かります。

世間一般では男はいつまでも子供ぽっく、女は現実的で...などと言いますが、

このソリストの世界では違う様です。

男性ソリストは沈着冷静で控えめでそう!大人のスタイルですが、

女性ソリストは感情剥き出し、才能をさらけ出します。


ですから女性ソリストの表現に馴れているので男性ソリストは今一つ足りない物が?

でも2,3年前のパールマンを聞いた時には涙しましたけれど。

この差は何処から来るのか気にかけてみたいと思います。


オーディオ的に気が付いた事は、

カノラホールはクラッシック専用ホールでは無い為か、

前から5列目では残響も少ない事も有るのでしょうが、音が乾いた様な印象を受けました。

残響時間、壁、床、天上、等々の素材でも音色に違いが出るのですね。


今日の演奏では重音奏法(複数の弦を同時に弾く)が有った様ですが、

ピアニッシモでのこの時の音色は決して聞き易く綺麗な音ではありません。

CD等でこの場面を聞くと録音が悪い、会場が、演奏が、などと悪いイメージを持ちそうですが、

目前の音色を聞いてそうなのですから、再生音だけでの評価は難しいと思います。

チューニングに使う曲はやはり生音を聞いた曲がベスト!

いつも心がけている事ではあります。


そうそう!演奏始まって5分程で、ヴァイオリンの弦が切れました。

ぷっつんと音がしたので、目を開けると弦がぶらぶらしています。

演奏中断、弦を張り替えに袖に消えます。

再登場して初めから演奏のし直しです。

初体験!、五嶋みどりの「タングルウッドの奇跡」をつい思い出しました。



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