2012年1月13日金曜日

小田和正 クリスマスの約束 2009/2011

2011/12/25深夜に恒例となった小田和正の「クリスマスの約束」の番組が有り、機材の壊れた友人から録画を頼まれた。


この番組の話は聞いていたがその録画をBDにして渡す時に2009年の見た?と言われて見てないと言うと友人は用意してあったDVDを貸してくれた。そして早速一緒に見た。


我が家のはプラズマ50インチに7.1chシアターでメインスピーカーはJBL101と言う贅沢なシステムであるから友人の32インチの液晶TVで聞くのとは恐らく天地程の差があったと思う。


2009年の番組最後に伝説となった豪華出演メンバーによるメドレーがあります。各人が持ち歌を歌い他の出演者は練習を重ねた完成度の高いコーラスでバックアップします。それを総勢21組34名分繰り返します。このメドレーには「22分50秒」と言うタイトルが付きました。


これだけ聞くと何でも無いようですが小田和正が監修する訳ですからその完成度がまるで違います。観衆に向けられたカメラから人々のただならぬ事がこれから起きようとしている、既に起きているのだと言う緊張感や高揚感や期待感で既に多くの人が感動で涙しています。


50代の私と40代の友人のオヤジ二人が昼間からこの番組を見て感動して涙していると言うのは何とも気持ち悪いのですが、歳は関係ない!感動する時には感動するのです!


このメドレーが終わっても3000人の拍手が止みません。止みません。止みません。小田和正が生涯で最も長くいただいた拍手ですと感謝する、最後の曲が終わると涙を腕でぬぐっています。出演者も泣いています、あちこちでハグしています。


このDVDが友人のだから何とアナログ録画です。何とか再放送が有る事を願って高品質で録画したいものです。


我が家で録画したのは「クリスマスの約束2011年」でやはり最後にメドレーが有り、それには「28分58秒」と言うタイトルが付きました。放映直後ですから近々に再放送が有ると思います。


中学/高校/大学まではボサノバ、サウンドトラック、ジャズを主に聴いていてごく少数のフォーク歌手やニューミュージックしか聴いていなかったので、当時はオフコースなどは知りませんでしたが、大好きな「赤い鳥」のライバルらしい?程度の知識でした。


その友人から2005年の「風のようにうたが流れていた DVD-BOX」を聞かせてもらって感動して、そして「クリスマスの約束2009-22分50秒」へと続いて感涙に至ると言う訳です。


下記は関連資料ですが、著作権が厳しいのでしょうね画像付きの物は見つける事が出来ませんでしたが、是非歌だけでも聴いてみて下さい。


http://www.barks.jp/news/?id=1000055959


http://www.youtube.com/watch?v=UU48pfb1rYU


http://www.youtube.com/watch?v=u1CM7ReaJOE


 


 



2012年1月12日木曜日

バーチ合板積層ラウンドエンクロージャー(2)

現在製作進行中のバーチ合板積層ラウンド方式エンクロージャーの製作過程の報告の第2回目です。


効果的な製作工程上の都合から一度に5種類の大きさ(ユニット口径と内容積)を同時進行しますので


中々思う様には作業が進みません。量的な問題と制作者に肉体的に大きな負担がかかるからです。


物作りの経験がない方は軽く流して読まれる事でしょう。少しでも自作をされた事が有る方は興味津々、同業の方は全体を把握する事は出来ますが、ほんの一部の細部の工夫や加工がどうなっているかという興味を持たれる事でしょう、多分?。


 


DSCN1081-1設計製作の大元となる治具(型板)に空けた穴位置を数十枚もの積層する各板に


写し取る作業をしています。特殊に加工したドリル先を逆回転させて位置を写して


行きますが、1枚の板に穴が約60個で板が約70枚、合計4000個以上の穴を写します。


画像の電動ドリルに垂直維持する工具を含めると約3Kg有ります。


位置を合わせてドリルを打ち込んでまた持ち上げてを4000回以上繰り返すので


途中で腕がギブアップ!以前メーカー勤めで工場のラインで見たバランサーという


機械を思い出して導入して装着した様子を写したのがこの画像です。


重さをゼロにしてくれる優れ物で上下させるのはほんの少しの力で足ります。


個人工房の一品製作でこんな装置を取り付ける事になろうとは思いませんでした。


 


 


DSCN1136-1写真はラジアルボール盤と言われる木工機械で、これで位置決め用の4000個以上の


穴をあけます。ラジアルボール盤はドリルの刃の付いたヘッド部分と加工品を載せる台が


回転しますので複雑な斜め方向の穴開けが可能です。更にヘッド部分が手前から奥方向


にスライドしますので懐が深くて広い板の中央にも穴を開ける事が出来ます。


このボール盤でユニット穴も開ける事が多いので大口径の穴でも開けられる様に単相200Vの仕様を


3相200Vで減速ギアー内蔵の高トルク仕様へとパワーアップ改造しています。


 


DSCN1133-1上記ラジアルボール盤で穴開けした板材の一部です。


穴開けを延々と何日間も続けます。


 


 


 


DSCN1086-1バーチ合板積層ラウンドエンクロージャー(1)で説明した型板を各個別に


荒木取りした状態です。この状態から外形/内径線に沿って滑らかな曲線に仕上げて


行きます。作品はこの型板のコピーとして生まれますのでこの型板の加工精度で


全てが決まると言っても過言では無いかも知れません。


 


DSCN1170-1その型板を綺麗に仕上げて穴開け済みの板に専用ピンを差した様子です。


この状態で型板の外側(内側も)に輪郭の線を書き込み、その線に沿って荒木取りして


個別の形状に切り出し、再度この画像の状態にし、ルーターで型板に沿って綺麗に


削って仕上げて行きます。そう!今迄の全ての作業はこの画像の状態に持って来る為だったのです。


 


次回の報告では型板と同様の形に切り出された板材(これがエンクロージャーのボディーになります)の


様子を報告出来ると思います。



2012年1月10日火曜日

ヴァイオリンとピアノによるデュオ.コンサート

HPトップにも紹介していました鈴木公平さんと三界晶子さんによるコンサートを聴いてきました。


妻が行けなくなったのでウッドウイルの作品をお持ちで色々お付き合いをさせていただいているお客様と


一緒に聞く事となりました。開場前だったのですが何故か入場出来て最前列でピアノの鍵盤が見えて


ヴァイオリンも正面という最高の席で聞く事が出来ました。


 


鈴木公平さんの活動拠点はドイツヘッセン州でオーケストラやオペラ演奏の第一ヴァイオリンとして活躍しています


日本へは年に二度だけ帰国して母親の住む地元長野と都内とで演奏会を例年行っています。


演奏曲目はベートーベン:ヴァイオリンソナタ/スーク:ヴァイオリンとピアノの為の4つの小品、


ブラームス:ヴァイオリンソナタと地味な渋い曲目ではありますが、円熟した演奏に心地良い鑑賞が


出来て堪能する事が出来ました。ピアノも共演が永いので息もピッタリでした。


 


またまたオーディオ的な音質的な事を付け加えます。


同席したお客様は間近でのヴァイオリン演奏が初めてのご様子で演奏ノイズを初めて聞かれた様です。


弓のこすれる音などかなり耳障りな音が直近では聞こえます。少し離れると聞こえませんし、CDなどは


機械的に消したりします。でも生の音は生々しいのです、激しい曲ではかなりの刺激を受けます。


弦は柔らかく優しく聞きたいと言う方も居ますが、それでは生々しい録音での演奏を再現する事は出来ないのです


全てを再生出来てしかも聴き疲れのしない音でなければいけません。


 


もう一つ、ピアノも相応の音量で演奏しているのにヴァイオリンの音量がピアノに全く負けていない事にも


驚かれていました。演奏技法もあるでしょうが楽器の性能がやはり違いますね。


日頃から大きなオペラハウスの隅々まで音を届けている方ですので300人程の開場では何でも無い事でしょう。


但し、演奏開始から第二楽章くらい迄はヴァイオリンが未だ目覚めていません。


充分に暖めてから演奏が開始されるなら最初からベストで聞けるのでしょうが、そこは演奏家やその他の


事情があるのでしょうね。


 


最前列ですのでステージの高さと客席の私の耳の高さがほぼ同じです。


ピアノの低音域の強打でピアノ底からの音がステージ床と共振してまるで音圧/風圧の様に聞こえて来ます。


ホールピアノの”ベーゼンドルファー”(世界三大ピアノらしい)の迫力に感心します。


大きなホールでは決して経験出来ない事ですね。


 


地元のコンサートで車で20分足らず、休日も自営業には関係ありません。


30分後には仕事開始していると、先ほどの音楽体験が嘘の様に思えます。


どうもお休みの日にゆっくり音楽を聴いて少しは余韻を楽しんだ方が良さそうですね


 



2012年1月5日木曜日

今年もよろしくお願いいたします

今年は昨日から事務仕事から始め、製作作業は本日から開始です。


真冬は事前に暖房を入れる為に早めに工房に入りますが、今朝は-6度でした。7時前の外気が-9度でしたから外よりはましか?


工房内の温度設定は12度です。無垢材にストレスを与えない!機械を結露させない!止むを得ず人間が着ぐるみ状態の厚着で耐えるしか有りません。誰かが12度ってそれ暖房?と言っていましたね。


昨晩から少しまとまった降雪があり、製作作業前に除雪作業をしました。雪がパウダー状でサラサラ軽いので軽く体が温まる程度で終了。何時もこうだと良いのですがね。


さてと、遅れ遅れの作品や新構造の作品を気分も新たに始めなければ!


今年は体調や怪我に気をつけながら頑張ってみたいと思っています。


皆様、今年は平穏な良いお年であります様に。


今年もよろしくお願いいたします。


 


 



2011年12月27日火曜日

クリスマス/アヴェ・マリア サンクトペテルブルグ室内合奏団

最近はクリスマスにちなんで盛んに行われるコンサートに出かける事が恒例になっています。今年は12月25日に東京オペラシティ コンサートホールで行われた掲題のコンサートに行きました。


演奏は世界屈指の芸術都市サンクトペテルブルグで結成されたサンクトペテルブルグ室内合奏団で、レニングラード音楽院を卒業したイーゴリ・ロマニュクをコンサート・マスターに、最優秀なメンバーで結成された合奏団です。


メンバーは、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで基本的に構成されて、「クリスマス/アヴェ・マリア」では歌手とハープが加わって演奏されます。


クリスマスコンサートはいつもの様な仕事用のストイックな聴き方では無くて、ただただ演奏を聴いて心ゆくまで楽しむと言う趣向のコンサートです。ソプラノによる三大「アヴェ・マリア」がクリスマス気分を盛り上げてくれます。


中規模の東京オペラシティ コンサートホールはソプラノの声で驚く様な声量で満たされて、人間の能力の凄さを改めて思い知らされます。


他のホールや演奏家、クリスマスと年末を兼ねた第九などの大編成物も何度か聞きましたが、サンクトペテルブルグ室内合奏団は良いですね。演奏技量や習熟度などが素晴らしいのです。他は特別編成で行われたりで完成度が今一つだったりで演奏に没頭出来なかったりしました。


チケットはそんなに高くないので来年辺り、行ける方は情報を集めてみては如何でしょうか。


オーディオ的に少しだけ拘った見方をしますと...二十人弱の室内合奏団でも編成が的確であれば低音域から中高音行きまで充分な音量とバランスで聞かせる事が出来るのだなと実感します。それと中央に立ったソプラノの声は見ていれば真ん中に聞こえますが、目を閉じてじっくり聞きますと大体真ん中かな?高さはホールの響きの影響で身長より高く聞こえたりします。1階席中央で聞いた印象です。以前同じ演奏を聴いた時には前から3列目でしたが、ソプラノの声がホール中央に飛んで行ってしまって前の席では音が素通りすると言う経験から中央の席にしました。


オーディオ的な評価ではボーカルが中央にかっきり定位して各、楽器のパートの配置もハッキリ分かるなどと良く聞きますが(私も言ったりします)、そんなのはマイクで拾って調整した人工的で作為的な音であって、生演奏ではそんな事はあり得ないと思います。


全体として各楽器個別の音よりも全体のハーモニーと心地良いホールの響きを聞く。そして好きな楽曲、演奏家、そして指揮者とそれら全体から受ける感動で充足感を得る。そんな楽しみ方を一度体験するのも良いのではないかと思います。


 


 



2011年12月14日水曜日

五嶋みどりのヴァイオリンの行方

ヴァイオリン奏者として世界的な名手として名高い「五嶋みどり」さん使用のヴァイオリン、


「ガァルネリ.デル.ジェス-エクス.フーベルマン」はストラディバリウスと双璧を成す


名器で、それを彼女に終身貸与している岡山の会社が倒産、再建しましたが、


そのメセナ活動「芸術文化支援事業」に変化が起きるのが心配です。


 


世界的な名器ともなると個人で所有する事は殆ど不可能ですが、日本で所有するのは


資産家の高島さち子さんや、購入したその過程が本にまでなった千住真理子さん他


数人でしかありません。五嶋みどりさんや諏訪内晶子さんなどの多くは財団等から貸与


されていて、所有者と演奏者が別と言うのが多いのです。


 


五嶋みどりさんのガァルネリは恐らく10億円?、個人で所有するよりも適切な組織が人類の


財産とも言える名器を永く使用、保存出来る様に工夫するのがベストと言う考えが主流の


様です。


 


五嶋みどりさんのガァルネリは最悪、彼女の手を離れてオークションで処分!


世界的名手が現役で使用している楽器を引き離して処分という例は無いそうなのですが、


引き続き彼女の手元に有る事を願って止みません。


 


ウッドウイルのスピーカーの弦のリファレンスは彼女のガァルネリの音色です。


耳に焼き付ける為に数え切れない程にコンサートやリサイタル、支援活動での演奏会


などに出かけてきました。


リファレンスは簡単には変更出来ません!


 


名器は演奏者を育てると言います。


ストラディバリウスからガァルネリに換えて育って来た五嶋みどりさん。


まだまだ道を究めて、それを私たちに披露していただきたいと願います。


 



2011年12月4日日曜日

ボンベイ.ベリーウッド舞踏団

ボンベイ.ベリーウッド


http://www.timeout.jp/ja/tokyo/event/1334
http://www.youtube.com/watch?v=lhIIQ1gCscY



今日は大変興味深いお客様を迎えたので、その事を書き込もうと思いましたが、
その方とは続編がある様な気がしてまたの機会にここへ記載しようと思っていました。


そうしましたら面白いTVを見てしまい書き込むと言う事となってしまいました。


インドの古典舞踊と中近東のベリーダンスを西欧的な脚本で仕立てた踊り中心のショーを
今晩(昨晩?)NHK-BSで放映しているのを偶然見てしまいました。


興味を持ったのは下記の幾つかの理由があります。
1.インド出張を機にインドの音楽、舞踊に興味を持っていた。
2.古武道を通した体使いに興味を持っていた。
3.ベリーダンスは単純に興味を持っていた。
4.官能的な踊りは単に異性を挑発するだけの物では無い事に気が付いていた。


1.カルカッタのホテルで本場インド舞踊を見てしまった。
  神に奉納する踊りなのか時の為政者に捧げる踊りなのか分かりませんが、
  踊り子は鬼気として取り憑かれた様に踊ります。
  その体の動きが予測出来ません、気が付いたら違う体制で踊っています。
  意識より体が先に動いているようです。


2.ご存じの方も多いと思いますが古武道を通して人の体の動きを研究している
  甲野善紀氏、現代人が忘れてしまった動物としての体の動きを研究実践している方です。
  移動する時、利き足を踏ん張ってもう片方の脚を前に出して歩く!。
  命のやりとりをする時代の武道家(武士)はそれでは命を失う!。
  なぜならそれらの動きは相手に読まれるからで、それを防ぐ動きを昔
  (機械や教育が普及する前の時代の意)の人間は出来ていて、現代人は忘れている。
  そう、インド舞踊の踊り子はその動きを現代に伝えている事に驚くのです。
  因みに甲野氏の研究会で直に動きを組んで見させてもらった経験がありますが、
  動いた奇蹟を理解出来ません、予測出来ない動きをします。


3.腰を激しく振って妖艶な服装で踊る姿はどう見ても殿方を楽しませる余興の様に
  見えてしまいますが、その中には宗教的なものや、地域独特の文化表現があって、
  それを訪れた旅人に伝えると言う様な目的も有った様です。
  物事を表面的に見るだけではいかんのだ!戒めですね。


4.最初はハワイの観光施設でハワイアンダンスを見ました。
  半裸で腰を激しく振る動きは単純に歓楽的な芸能に見えました。
  でも踊りの中には男性の舞台もあって、それは勇猛な戦いを表現するもので、
  その体の動きは中途半端な動きでは無い事に気が付きました。
  その時の踊り子は州立の舞踊学校の学生が観光客に文化を周知させる目的で
  踊っていて、普段は文化の伝承と言う重責を担う指導者を養成する目的を
  持って勉強している事を知りました。
  文字を持たない文化では口承や体の動きで意志を伝える事も知りました。
  そうして踊りを見てみるとハワイアンダンスは何と神秘的で深い意味が
  込められている事が分かるのでした。


ボンベイ.ベリーウッドの団員の中に二人気になる人がいました。
一人はインド人で体の動きが他の人とはまるで違います。
他の人は教わって上達したと言う事が見て分かるのですが、
この人はインド人のDNAが体を動かしているのでは?と思わせます。


もう一人が東洋人と思われる(ひょっとして日本人?)人です。
体の柔らかさが他の人とレベルが違います、軟体動物の様です。
皆さんはマイケルジャクソンのビリージーンを見た事(聞いた事)有りますか?
そう!あのムーンウオークを初めてお披露目した曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ogq8AAY0RKY
http://www.youtube.com/watch?v=_Bf6AST5Itw
このロボットの様なキビキビした動きと柔らかい動きを同時に
こなす踊り子さんで見ていて興奮しました。
マイケルを超える人を初めて見ました。
残念ながら冒頭のyoutubeの動画には二人とも出て来ません。



こんな事を何故書き込むかというと...
.素晴らしい演奏家の体の使い方が最高の武道家や舞踏家に勝るとも劣らない動きをしている。
.技術的に難しく重労働のスピーカー製作活動も体の使い方が重要である事。
.その様な一連の事を甲野善紀氏の書籍、研究会で実体験した。
.踊りも武道も製作活動も体使いという意味では共通する事大である。


そんな事を思っているからでした。