2011年11月10日木曜日

草刈オルガン工房(パイプオルガン)

7,8年前の事、お客さんの所に打合せに行きますと、近所にパイプオルガンを作っている


方がいますとの事、興味を示したら知り合いなのでと連絡を取り早速見学に訪れました。


私の工房から車で約30分程の山梨県の小淵沢にある草刈オルガン工房でした。


参考資料  http://www.sorgel.net/kusakari/index.html


 


コンサートでのあの荘厳な響き、高い所で近づきがたい様な高貴な方が演奏している様な


姿に一種の畏怖を感じていましたが、そのオルガン製作の現場ですから子供が山程も


積み上げられたおもちゃ工場に入って行った様なものです。


 


初対面なのに主宰する草刈さんは私の興味に快く応じて下さり構造や製作手法などを


丁寧に説明して下さいました。草刈さんはスピーカー製作の経験があるそうで、


その方面の知識もかなりありそうです。


 


音楽/音/巨大な木製構造物と興味津々ですから私は質問を矢継ぎ早にしました。


少しはオルガンの基本構造や木工や音響の知識があると見ていただけたのか、


かなり細部まで分解して見せていただき感激したのを良く覚えています。


 


その近くにフィリア美術館という何と草刈工房のオルガンが設置してあり、不定期ながら


コンサートを開催していまして、次のコンサートに行ったのは言うまでもありません。


この美術館で演奏録音された古楽器によるバロックコンサートのCDも所持しています。


http://www.philia-museum.jp/


 


その工房へ最近またお邪魔しました。前回の質問の時に特殊な木工加工をしているのを


聞いていたからでした。常識的なスピーカーでは決して用いないであろう筈の特殊加工が


必要になったからで、海外の専門書では勘所が分かりません、経験者に聞くのが一番です


その旨伝えますと、覚えていて下さりまたもや親切に、実際に加工までさせていただきました。


その特殊加工を施した作品はもうしばらくしましたら紹介出来ると思いますのでお待ち下さい。


 


お弟子さんがいまして休憩時に話をしますと、長野県の技術専門学校出で共通の先生を


互いによく知っており、何と削ろう会と言う主に鉋や手工具を極限まで使いこなす事を


目的とする全国的な会への参加やスピーカーを製作していると言う事を先生から聞いていて


ウッドウイルのHPを既に見ていると言う事が分かり驚きました。


 


更にはHPに掲載している作品例のBoxy-50の依頼者さんは都内の教会で草刈オルガンを


設置していてお会いした事が有ると後で聞きまして、何とも不思議な縁だなと思っています。


 


下記の写真は訪れた時に撮らせていただいた制作中のオルガンですが、1.8mの私が


上部を見上げる様な大きさで、これが個人の家に設置されると聞いてびっくり!。


音楽家の世界の事は知りませんが、オーディオ愛好家でも200インチプラズマTV


(200インチですよ)を設置した壁面が、まるで小さな絵を飾った程度の大きさにしか


感じられないような部屋というか空間で聞いているお客様もいますので、


世の中は広いです。とにかく教わった特殊加工をマスターしなければ。


  DSCN1033


 



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