2013年10月14日月曜日

JBL Lancer L-101 エンクロージャーを補強した音

エンクロージャー解析の続編です。

オリジナル状態の JBL Lancer L-101 を補強してみました。

オリジナル状態との比較を容易にする為に取り外し可能な方法を取りますので
簡易な補強に留めました。

既にスピーカーの自作を行ってはいましたが、このスピーカーとの出会いは
良い音を求めて更に自作の道に強くはまり込んだきっかけとなったスピーカーです。

恐れ多いとは思うのですが、1960年代のスピーカーですので弱っている所は何処ですか?
と言う治療的な意味も含めて取り組んでいます。


35cmのLE14Aを搭載した口径の割りには小型のスピーカーです。
エンクロージャー共振周波数を下げる為に天板に大理石を敷いた独特の外観。
小型シャーシーに強力なエンジンを積んでいますので強い剛性を求められます。

当時は想像も出来ませんでしたが、今ゆっくり眺めて見ると案外に柔な所が有ります。
それが寄る年波で足腰が弱って来ているので無理もありません。
往事の切れのある音は出ていない様です。


剛性の弱い車でコーナーを攻めますと捻れてグリップ出来ません。
サスペンションも同じで外に大きく膨らんでしまいます。
そして高速でコーナーから出る事が出来ません。
陸上100mでスタート台がしっかり固定されていなかったら勢い良く飛び出せません。

スピーカーユニットの振動板が前に振れる時、ユニット全体は逆方向の後ろに振れます。
作用、反作用の原理です。
その反動をしっかり受け止めないと前述の車や陸上の時と同じ様に力が伝わらずに
弱くなるばかりか互いに減衰し合う事になります。

L-101はそんな状態になっている様です。
簡易な補強の効果でスタート台は固定され、サスのグリップは改善した様です。
でも剛性を強める迄には至っていませんので次の課題とします。

そんな事が理解出来る様な結果になったと思います。
下記の二つのwabファイル(L-chのみでR-chを最少に)を聞き比べて見て下さい。
.補強前
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1VkthNDEwV2hUT2s/edit?usp=sharing
.補強後
https://docs.google.com/file/d/0B4OQYsHgOZS1WXZmQUlmYXAtVHM/edit?usp=sharing

何と言っても JBL L-101 の比較試聴です、
可能な限り良質の環境で聞いて下されば幸いです。

次回はHS-500を補強してみます。




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